医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

いないと儲かる

2015-01-07 06:03:37 | 薬局
苦肉の策があった。

今年の薬剤師国家試験はどうなるのだろうか。
大方の予想は合格率が50%台である。
これはかなり異常事態だ。
問題が難しくなったのか、それとも受ける側に問題があるのか。
どちらにしても合格者は良く見て8,000~9,000人ってところだろう。
記念すべき第100回薬剤師国家試験である。

この新卒薬剤師を狙って虎視眈々と大手調剤チェーンの獲得合戦が激しい。
大手調剤チェーンだけではない。
ドラッグストアも異業種参入組も熾烈な獲得に躍起である。

年末に病院に勤務する友人の薬剤師とささやかな忘年会を催した。
その病院は人口が3万ほどの小さな町にある。
ご多望にもれず薬剤師は不足していた。
薬剤師は3人いたそうだが、若手の1人が辞めてしまった。
残されたのは58歳の同級生と定年を過ぎた70歳に近い大先生の2人になった。
3人でやっていた業務を2人でやりこなすには、残された2人の能力では難しい。
何と言っても錠剤の刻印が老眼で見えていない。
“離せばわかる“は40代までだ。
老眼鏡では役に立たず、大きな虫めがねで確認しているそうだ。

この病院では取りあえず薬剤師の募集はしている。
がしかし、全くと言っていいほど薬剤師の影も形も見えていない。
そこで、病院では新たに手当を支給することになったそうだ。
それが「欠員手当」である。
何ともリアルなお手当だ。
1人分の薬剤師が確保できるまで、ちょっと忙しい思いをさせると言うことで、欠員の期間に限りひと月5万円が手当てとして支給されることになった。
これで私の友人も大先生も何となく納得しているとか。
ただ、薬剤師が確保できると、この5万円の「欠員手当」ななくなるそうだ。

薬局の経営者にとって薬剤師の確保は必須な課題である。
しかし、薬剤師がいるかいないかで利益が大きく変わるのも事実である。
薬剤師が不足して困った顔をしているが、心の奥底では…。
微妙な関係が成り立っている。
薬剤師1人いるかいないかで利益が年間で500~600万円も違ってくるからだ。
因みに、法定福利厚生費が15%ほど上乗せになる。
薬剤師の不足は現場の業務を忙しくさせる。
その見返りとして「欠員手当」みたいな対応があってもいいのかと面白おかしく聞いていた。

どんな手当も1度もらうと当たり前になる。
無くなった時に不平が出る。
だからと言って不足のままでも不平がでる。
誰か知り合いを紹介して欲しいと言っても、忙しい当事者は無関心だ。

どうして欲しい…?



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