医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

ここだけの・・・

2012-08-23 06:33:05 | 薬局
久しぶりの現場だ!

3軒の薬局を見学してきた。
久しぶりの現場はいろいろと進化していた。
1軒は在庫管理システムを見せてもらった。
店舗間でつながっており、不動在庫のやり取りが出来る。
処方受付がない状態から設定された期限を経過した不動在庫はリストアップされる。
それを他店舗の動きを見ながら移動させる。
これらが本部システムと連動し、本部からもコントロール出来る様になっている。
IT関係にはうとう私でも理解できた。
なぜなら前職で10数年前に同じ様なシステムを開発していたからだ。
何となく懐かしさを感じる。
“必要は発明の母”というが、その当時は全店舗の在庫管理が必須だった。

次は、在宅を専門に行っている薬局を2軒見学する。
1軒目は施設と個人宅にサービス提供をしている。
始めに、注射処方せんなどの対応について説明がある。
これは並大抵のことでは出来ない。
注射処方せんにはそれなりのテクニックが必要だ。
錠剤と散剤、軟膏などの調剤とは大いに異なる。
それに付随する注射サプライ関係が、意外に種類が多く面倒くさい。
尚且つ、薬局負担になるケースも多い。
利益につなげるのは程遠いものを感じた。

厚労省は「在宅医療提供拠点薬局整備事業費」として、今年度1億6千万円の予算を組んでいる。
これは「がん患者等の在宅医療を推進するため、高い無菌性が求められる注射薬や輸液などを身近な薬局で調剤できるよう、地域拠点薬局の無菌調剤室の共同利用体制をモデル的に構築することを目的とされたもので、在宅医療の地域拠点薬局にクリーンベンチ等を備えたクリーンルームを設置するための予算」となっている。
いくら体制を整備しても、そう簡単には対応出来ない。
共同利用ではなく集中対応が出来る仕組みが必要だ。

2軒目は、施設しかやらない在宅対応薬局だ。
外来患者があえて来ないように3階に設置されていた。
待合スペースには丸いすが1脚あるのみ。
しかし、ここでは徹底した施設対応がなされていた。
ここで面白いと感じたのは、有病率の話しだ。
有病率とは、人口10万人当たりにどれだけの患者がいるのかを示している。
それによると骨粗しょう症の有病率は、60代以降に急速に上昇し、80代では女性の半数以上、男性でも2~3割が罹患しているとされている。
これを施設入居者に、どれだけ骨粗しょう症の薬剤が投与されているのか調査しているそうだ。
それによると居宅療養管理指導費を算定している1,553人中249人の方が薬剤を服用していた。
これは全体の16.03%になる。
このことから潜在的な骨粗しょう症患者がいる可能性が高いことが分かる。
そこで、この薬局では200数万円の投資で骨密度測定器を購入して、施設入居者の骨密度を測定して管理しているそうだ。
実は、施設内での骨折は大きなリスクとなっている。
施設の処方せん獲得の秘密兵器となるのではないのか。

って、秘密をバラしちゃダメだね。



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