医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

わらじ医者

2011-02-21 07:26:51 | 薬局
春は曙。やうやう白くなりゆく、「スカイツリー」 すこしあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。

私の通勤は自転車である。
黒い立派なママチャリだ。
部屋を出るのは6時を少し回った時間帯にしている。
行き交う自動車はまだライトが必要となっている。
気が付くと真っ暗だった通勤路が、いつの間にか紫だったほの明るさを感じるようになった。
春は近い。

先週の金・土曜日は「HSEセミナー」と「薬局未来塾」があった。
昨日も少し紹介したが、もっと地域に興味を持ってもらいたい。
薬局が支えているのは地域のヘルスケアである。
その意味からするとスギ薬局の「街の病棟化」は素晴らしい。

まだ在宅医療や訪問看護が広まっていないころ、京都の堀川病院では早川一光先生が積極的に活動していた。
早川先生は、「自分の体は自分でまもる」をスローガンに、住民主体の地域医療に専念されていた。
私がまだ駆け出しのコンサルタントであった20数年前に、訪問看護マニュアルを作るために訪問したことがある。
その時に言われたのは「道路は病院の廊下と同じ、ご自宅は病室である。何かあれば電話で連絡が来る。これはナースコールと同じだ。そして、元気な自分たちが廊下を通って病室に向かう」の言葉が今でも印象的に残っている。
まさに、「街の病棟化」である。
また、早川先生は「わらじ医者京日記」などの地域医療を題材にした本も書いている。
これが意外に面白い。

さて、セミナーに戻ると2講目はグループ診療による在宅医療について話があった。
以前も少し紹介したが、「湘南なぎさ診療所」の在宅医療モデルである。
詳しい内容については触れないが、この診療所の差別化は「訪問診察はするが往診はしない」「点滴はしない」と言う医療機関が多いらしいが、これらを受け入れることにあるらしい。
当たり前と言えば当たり前のことだと思う。
また、講義の終わりに薬局についてアドバイスを求められた。
答えは「24時間、365日対応してくれる薬局があったら処方せんを全てお願いしたい」と。
さらに「高齢者施設に迎合しないで、きちんと医師と向き合って欲しい」と言われた。
処方せん欲しさに、本来の服薬指導がなされないケースがままあるらしい。
何とも奥が深い。
ここには施設の患者1,000人と個人宅患者500人がいる。
それをやらない薬局があるのだ。
道路は廊下、個人宅は病室、電話はナースコールの発想が薬局にも欲しいところだ。


目指すは薬学ブログ第1位
こちらもお願いします!
人気ブログランキングへ


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする