風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

経済

2024-05-12 | 社会
10年前までは、一応企業の役員として
財務や経営企画を担当するなど、経済人の端くれだった。
毎期営業利益を注視しながら成長を図っていた。
それは新たな設備投資のためだったり
人員増や賃金UPのための人件費増の対応するためだった。
結果はどうあれ、成長率2桁%を目論んでいた。
そして今も、たったひとりだけど
とりあえず法的に会社と呼べるものを経営している。

でもね、以前とはまるで考え方が違う。
もちろん業態も違うし、従業員もいないから
以前と違うのは当たり前なんだけど
以前の考え方にギモンが湧いてきていることも事実だ。

どこの企業も業績UPによる成長を目指す。
しかし根本的に、
成長ってしなくちゃいけないものなのかな。
というより、永遠に成長し続けるって可能なの?
もちろん現状維持するためにも
それまで以上の業績を挙げなくちゃいけないとはわかる。
同じままでは下降線だろう。
でも毎年2桁成長し続けるってのは永遠にできる?
安定した利益を挙げ、従業員も役員も幸福であるなら
それはそれで優良企業じゃないの?

これは企業ばかりじゃなく、国にも言える。
少子高齢化が喫緊の課題とされる。
人口減少に警鐘が鳴らされる。
しかし振り返って見ると、江戸時代の人口は3千万人ほど。
それでちゃんと経済は回っていたし人々も暮らしていた。
今はその4倍もの人たちがいて、消費量もその分拡大している。
どんどん新たな産業も生まれていて雇用もできる。
もちろん江戸時代にはなかった輸出も盛んだ。
そういう現代社会で何が問題なのだろう。

去年より今年、今年より来年、
企業は業績を、国は経済を、より発展させ続けようとし、
それを担う従業員や国民は追い立てられる。
ひと休みする余裕すら無くなっている。
そんなことを追い求め続けることで
果たしてみんな、より幸福になっているのだろうか。
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