はじめは市長からの提案だった。
花巻駅前のJR東日本所有地を賃貸して新図書館を建設。
上階は賃貸住宅にして、その収益で地代を賄うという案だった。
その案に市議会が反対を唱える。
綿密に調べていないけれど、たぶん以下の理由。
「公共施設の上に人が生活するのはいかがなものか」
「地代を払ってまで建設するのではなく市有地に」
「生涯学習施設(まなび学園)の近くに建てて連携を」
「外部コンサルの意見そのままで、
文化面より経済面、効率性重視になっている」etc.
個人的な意見として言えることはいくつかある。
「ハコものはイニシャルコストよりランニングコストがかかる。
そこまで考えて作って欲しい」
「イニシャルコストも、周辺道路整備などまで必要になるような
余分な工事が必要となる形は避けるべきと考える」
「まなび学園と同様、なはんプラザもさらなる有効活用をしたい。
図書館との連携ができるとより文化の拠点化を目指せると思う」
「高齢者の利便性を考え、公共交通機関を使って行きやすい場所に」
「単なる図書館機能だけではなく、市街地活性化にも繋がると一石二鳥」
「ハコものは今後30年、50年と使われることになる。
『今』だけを考えるのではなく、
今後利用者の主体となる高校生や20代の意見を聞くべし」
ところで私はかつて電車で通勤していた。
東北本線で花巻から盛岡へ、岩手銀河鉄道(IGR)に乗り換えて青山へ。
朝はまだ良いけれど、都市部と違って乗り換えのつなぎが悪いから、
下手したら帰りは盛岡駅で30分、40分時間潰しが必要となる。
実はその時間は私にとってとても貴重なものだった。
盛岡駅にあるさわや書店フェザン店で本の物色ができるから。
通勤車中は読書には格好の時間だったし。
花巻駅を使って通勤通学する人もそれなりに多い。
駅前に図書館があったらきっと時間調整に使うと思うなぁ。
ついでに、電車通学の高校生たちは
電車待ちの間そこで勉強することもできるし。
駅前だと観光客も賢治や光太郎のことはもちろん、
花巻のことなども調べにくるよ。
そう考えると図書館に観光案内所を併設してもいい。
花巻市内の路線バスはすべて花巻駅を通るから
公共交通機関を使って図書館に行くこともできる。
電車でもバスでも自家用車でも行ける便利さは捨てがたい。
車を運転しない高齢者もさることながら
例えば電車やバスを利用する車椅子の人でも
駅前なら行きやすいはず。
上に書いた「なはんプラザ」との連携も
建物をくっつける(あるいは廊下で繋ぐ)形ならば有効。
図書館の出入り口を北の駅側にすれば駅前の賑わいにも寄与できるし
なはんプラザと繋がれば南側の出入り口にもなる。
そうすれば駅を利用する通勤通学客はたぶんなはんプラザ側から入り
駅前に出る屋内を通るようになるだろう。
図書館内の通路を人が通るということは利用者も増えるのではないか?
併設カフェや併設古本屋、雑貨屋などがあればなおさら。
最初に市長から示された案、良いと思うけどなぁ。
どうもその案の反対者は、案そのものより
市長に対する好き嫌いで抵抗しているような気がするのは私だけ?
ついでに余計なことを書くと
現在のまなび学園はかつて花巻南高校の校舎だったもの。
建設からもう50年ぐらい経ってるんじゃない?
ついでにまなび学園も駅前に移してしまえば良くない?
文化施設、生涯学習施設、図書館が駅前に並ぶというのは
1番の理想系だと思うけど。
現在の学び学園のある場所と元の花巻病院跡地には
新たに市庁舎を建てるという手もあるけど
できれば富士大学の市街地サテライト校舎を建てて欲しいなぁ。
リノベーションスクールや市街地活性化など社会人講座もできるし
なによりも学生たちがまちを歩いてくれる。
アルバイト学生という労働力確保と商店街での消費が期待できる。
そうなったらいいまちになると思うけどなぁ。