全国の教職員数は、小学校が約40万人、
中学校と高校がそれぞれ約25万人で、合計90万人にもなる。
昨年暮れ、前年の2019年にセクハラやわいせつ行為で
処分された教職員が過去最高の270人と発表された。
報道されたのは処分された人数だけだったので、
一般的に「今の教員はひどい」「スケベ教師ばかり」という論調が
SNSなどでもかなりの数見受けられたのだが、
総数を見ればわかる通り、処分人数はたったの0.03%だ。
こんなことはちょっと考えればわかること。
しかしそれが教員全体の評価なってしまうのは報道の仕方か?
それとも深く考えることなく、脊髄反応で非難する人間が多いからか?
しかも私が知る限り、処分された教員には冤罪もいる。
少し前、技能研修生として海外から来た者たちによる
組織犯罪が問題となったことがある。
その時も「○○国の奴らは犯罪者」「△△国の奴は気を付けろ」と
やはりSNSなどで騒ぎとなった。
その国から一体どれほどの人間が日本にやってきたというのか。
そういうことを考えずに、
ほんの一部の人間の行動によって全数が否定される。
それもまた短絡的で浅薄な考えの結果だろうか。
全ての日本人のうちの犯罪者率と
外国からやってきた全数のうちの犯罪者率、
果たしてどちらが高いのだろうか。
全国でもコロナウイルス感染者が少ない岩手県。
1日あたりの新規感染者は多くても10人足らずで
0人という日も珍しくない。
新規感染者が報道されると「他県に行った」歴が報じられる。
すると口の端に上がるのが「出かけると感染する」という意見。
例えば関東県や関西圏など、
緊急事態宣言が出ている地域に、必要に迫られて出かける人が
一体どれだけいるのか考えていない話だ。
受験や出張、緊急の帰省など、行き来する人は意外に多い。
にも関わらず、行き来した結果
運悪く感染した人たちは非難される。
一部を見て全体を見た気になる。
木を見て森を見ない・・・という言葉の意味とは違うけれど
反射的に他人を非難する人間のなんと多いことか。
まだまだあるよ。
サッカーやってる奴はチャラい、ゲームに長けた奴は暗い、
おっさんは汚くてエロくてキモい、ジジイはトロいなどなど・・・
それは総じた話ではないだろう。
人にはできるだけレッテルを貼ることなく、
ニュートラルで考えるべきだ。