風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

いつもの店にて

2013-07-31 | 食べ物・お店


昨夜の晩メシはポークジンジャー丼(笑)
「写真撮ってー」と言ってるような彩り(*^^*)
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銀瓶

2013-07-30 | 生活の風景


何度か顔を出し小物を買っていた八広の茶道具屋さんから
掘出物市の案内ハガキをいただき、先日の休日ぶらりと行ってみた。
何も買うつもりは無かった。
掘出物といっても、お茶を嗜んでいたお年寄りが亡くなった家から
道具類一切を買い取って販売するものであり、
みんなそれなりの一物(金額も)が揃っている場合が多い。
歴史ある名物があったりもするので、
勉強にはなるけれど到底買えるものでもないし、買うつもりも無い。
茶碗は今使っている700円のものを徹底的に使うつもりだし(笑)
まぁ安い振出や茶巾筒でもあれば考えようかなー・・・
ぐらいの気持ちで、天気もいいし散歩がてら出掛けたのだった。

ざっと見渡して、まぁそれなりに揃ってはいたけれど、
以前見た掘出物市(というか、その時は旧家蔵出し市)の時よりは
もっと身近で一般的なものが並んでいたように思う。
ちょっと惹かれた釜があったけれど、
東京の狭いフローリングのマンションで風炉かけるわけにもいかず、
はじめから買おうという気は起きてこない。
表千家各代手作りの茶杓の写し一式が入った竹筒もあったが
茶杓ばかりたくさんあっても仕方ないし、それに9千円も出せない。
その中、もっとも気になったのは、
なぜかそれだけ値札がついていなかった銀瓶。

自分の茶道具は以前書いた茶籠にある程度揃えた。
その後本桑の平棗、茶筅筒、香合のセットをネットで買ったので
とりあえずはこれで満足していたのだが、
薬缶から直接お湯を注ぐってことだけ唯一気になっていた。
本当は銀瓶が欲しかったのだが、
ネットで安いもの探しても最低で3万円近くする。
店先で見た叩き出しは「安いですよ」と言われても5万円はする。
南部鉄器の鉄瓶にしようかと思っていた時期もあるけれど
岩手と東京を行ったり来たり、不在時は高い湿度の部屋に置くから
錆びないようメンテナンスにも気を使うし
普段どれだけお茶を立てるのかということを考えると
7~8千円もする面倒な鉄瓶を買うメリットも感じなかった。
(小さい置炉でもあって毎日立てられるならいいけれど)
・・・というところで見つけたこの銀瓶

何度か前を行ったり来たりしながら
その度に銀瓶を手に取ってみたり、眺めたりしてみた。
思い切って「これ、いくらですか?」とご主人に尋ねた時にも
「まぁ良くて2万円。1万5千円ぐらいだったら困るなぁ」
という感じで店の奥に調べに行った背中を眺めていた。
ところが「あー、7千2百円ですね」という返事を聞き、
「あー、やっぱりそれぐらいしますよねー」
という、用意していた断りの返事を思わず飲み込んだ(笑)
やっべー、そんな金額ならつい買っちゃうじゃん(^^;

かくして銀瓶はワタシの部屋にやって来た。
銀瓶をかけるための炉代わりの小さい電熱器も買ってしまった。
こうやって道具類って増えていくんだろうなぁ(笑)
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この週末

2013-07-29 | 生活の風景


土曜日は隅田川の花火。
途中で雨に降られて中止になっちゃったけど
前半だけでも夏の風物詩を雰囲気も含め堪能できた。
雨は雨でなんだか楽しかったし(笑)
花火師達に聴こえるわけでもないのに
1発打ち上がるたびに道路を埋め尽くした人たちから歓声と拍手。
みんな笑顔で空を仰ぎ見て・・・なんだかいいなぁ(^^)

金曜と日曜の夜はライブに行ったので
日曜昼間は家でのんびりと過ごした。
音楽を聴きながら、寝転がっていろんなこと考えた。

10代、20代の頃聴いた曲を聴きながら当時を思い出たりもした。
若かったし、幼かったなー。
その当時、辛い思いもして数年苦しんだりもしたけれど、
でもその時々に自分で選んだ道は
50歳を超えた今思い返してみると間違ってはいなかった。
それらの選択によってこれからいろいろあるかも知れないが
たぶん後悔はしないと思うし、
あんなに幼かったのによくぞこういう人生を選んでくれたと
当時の自分を褒めたいと思う。
まぁ基本的にポジティブシンキングで能天気だから
違う道を選んでいてもそれなりに幸せを感じていたと思うけど。

選挙が終わるまで東電にウソをつかせて謝らせたり、
「ねじれ解消」と称して自分たちのやりたい放題状況を作ったり
(第一「ねじれ」ってどういうことだよ。
 衆院と参院の精力が違っていてもそれは別におかしいことじゃないだろう。
 勢力が違うならばきちんと話し合いながら物事を進めればいい。
 「ねじれ解消」とは自分たちの都合だけのことであって選挙民には関係ない)
株価や相場など、自分の損得ばかりに汲々とする世の中だったり、
海の向うでは同じ民族同士が銃口を向け合ったり
広く見渡せば心が重くなることがたくさんあるけれど
ひとりひとりが様々な人たちと垣根を作ることなく交流し合い、
丁寧に、ゆっくり楽しく毎日を過ごすことができれば
きっといい世界になっていくと思うんだ。
少しずつでも。少しずつでも。
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「淺草のおんな」

2013-07-28 | 読書


岩手は花巻に生まれ育ったワタシにとって
母なる川は豊沢川だ。
宮沢賢治さんの童話「なめとこ山の熊」の舞台、
花巻の西の山々から流れ出て
ヤマメやアユやカジカを育みつつ街の南を流れ、
やがて北上川に合流して行く。
子どもの頃から夏には川へ入って魚を取り、
遠足では河原で飯盒炊爨をし、
石を拾い、子どもたちと花火などして遊んだ。

その流れは渓流もあれば蛇行しつつ淀みもある。
賢治さんの「風の又三郎」に出てくるさいかち淵もある。
山からそのまま流れ出てくる
ワタシのイメージでは元気な若い川。
そこで遊んだ頃の自分の年齢もイメージに入ってるかも。

さて、3年前東京に来てから、
ワタシにとっての母なる川がもうひとつ増えた。
隅田川だ。
こちらは豊沢川とは違い、広くゆったり流れる。
いわば大人の川だ。
さまざま清濁合わせて飲み込み、
それでも変わることなく悠々と流れて行く。
この3年間、何時ぼんやりと流れを眺めたことだろう。
「惑うことはない」「何があっても慌てることはない」と
心の中にささやきかけてくるような隅田の流れ。
今の自分の年齢に合った出会いだと感じている。

そしてその隅田川の周りで生きる人間たちの営みもまた
今の自分には欠かすことができないものだ。
三社祭、花火、鬼灯市、植木市、酉の市・・・。
下町の人情と景色と風習。
そんな心の付き合いの中に、今のワタシの日常はある。

改めてそんなことを感じさせてくれる物語。

「淺草のおんな」伊集院静:著 文春文庫
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イーハトーヴ音楽祭

2013-07-27 | 音楽


今年も8月10日~11日に開催される
岩手県花巻市の音楽祭。
昨年に続き、東京の音楽仲間である
大江戸スカイドックスがエントリー。
しかも今年は他の仲間も一緒に
サロンバスを仕立ててのツアーとなる。
総勢12名で、ワイワイ現地に向かい、
昨年知り合って以来交流を続ける
花巻の音楽仲間たちとも再会だ。
いつもなら「帰る」と言うワタシも
彼らと同行する今回だけは「行く」感覚(笑)
もちろん現地でのアテンドはするけれど、
一緒にツアーを楽しもう。

ということで、旅のしおりができてきた^_^;
バスの中での紅白歌合戦や泊まる温泉、
そして何よりマルカンデパート大食堂など
お楽しみが満載。
しおりを見てモチベが上がった感じ?
今から楽しみだねぇ。
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2013-07-26 | 風屋日記


夏生まれなのに夏が苦手だった。
暑さと湿度で、塩をかけられたナメクジ状態だった。
物心ついたころからなので
ましてエアコン無しのおんぼろアパートにいた
東京での学生生活はうんざりだった。
集中力も食欲も無くなり、睡眠不足になった。
長じてからもそれは変わらない。
秋になり、空気がひんやりするのが待ち遠しかった。

だから正直言って3年前の東京転勤は
すぐにやってくる夏を考えると憂鬱だった。
若い頃ですらうんざりだったのに
老い始めている自分に東京の夏が耐えられるのか
そればかり懸念していた。
ところが、東京下町に住み始めて3年。
それが徐々に変わって来ている。

もちろん学生時代と違って住居にエアコンもあるし、
風呂もあるから銭湯の帰り道にまた汗だくになってしまうことも無い。
かつてのように24時間暑さに耐えなくて良くなったという
生活環境の違いは大きいのだろう。
それでもTシャツ短パンの学生時代とは違い、
仕事ではスラックスを穿き、上着を着、
日中外を歩くこともしょっちゅうだ。
ただ考え方が変わったように思う。
もちろん暑いことは暑いが、夏なんだから仕方が無い。
そして、汗かくことがデフォルトになったら何てこと無い。
ちょいと日陰に入れば涼しい風を感じることもあるし、
梅雨に比べれば強い日差しが心地よくすら思う。

それより何より
もしかしたら東京下町の夏が好きになったのが大きな理由かも。
小さな家々の軒先には道路まではみ出して鉢植えが並び、
朝顔をはじめとした夏の花々が元気良く咲いている。
玄関先には打ち水、窓辺には簾と風鈴。
休日浅草を歩くと浴衣姿を普通に目にする。
「あぁ夏だな」と目を細めてそれらを眺めている自分がいる。
気持ちのいい隅田川の川風にあたるためには
やはり普段暑さが必要だ。
「幸せは総体的なもの」という言葉が最近身に沁む。


ところでまたまた眠れない。
23時頃横になっても、ウトウトしながら目覚めたりして
3時頃までの記憶を最後にようやく眠れている状況。
そのせいで朝起きられない。
今週だけでも1時間の寝坊が2度あった。
これまで寝坊なんて数年に1度しか無かった自分にとっては
事件ともいえる頻度だ。
睡眠だけではなく、身体のリズムそのものが崩れている。
いろいろ体調もイマイチ。
まぁ歳だからしょうがないよね。
そんなこと気に病む性格でもないし、
せいぜい休みは下町の夏を楽しみながらのんびりしよう。
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「オヤジ・エイジ・ロックンロール」

2013-07-25 | 読書


読んでいて、ところどころニヤリとした。
いや、正確に言うと5頁に1度はニヤリとしていたと思う。
特に主人公が30年ぶりにギターと出会うシーンや
学生時代を振り返るシーンなどが続く前半部分。
1970年代~80年代前半に青春時代を送っていた
かつてのギター小僧やロック少年達にとって
いちいちうなずき、ニヤリとするシチュエーションが満載だ。

確かにストーリーはあり得ないほどのご都合主義。
「そんなにすべてうまくいくわけねーべ」とか
「社会の中でオヤジはもっと冷遇されてるだろ」とか
ツッコミどころはたくさんあれど、
いいじゃん。
オヤジだってこのぐらいのこと夢見たってバチは当たらない。
それどころか、会社で叩かれ、家庭で冷遇され、社会でゴミ扱いされる
世の中のオヤジたちにこのぐらいの夢を見て欲しい。

まずは高校~大学時代に音楽をかじっていた
そして更にいえば、長いブランクを経てギターにまた興味を抱く
ワタシと同年代の仲間達にこの本を手に取ってもらいたい。
「今さら・・・」という輩もぜひ。
パープル、ツェッペリン、クリーム、ザ・フー、ジャニス、
フリートウッドマック、エアロスミス、ドゥービーなどなど・・・
懐かしい名前がこれでもかというほど出てくるから
ノスタルジーに浸ることができる。
あ、そのころの音楽や楽器がよくわからないって方もどうぞ。
機材については主人公とともに最新事情を驚けばいいし、
巻末にはご丁寧に用語説明までついている(笑)

ところで物語の舞台は作者が住んでいる仙台。
この年代で大学生の頃仙台で音楽をやっていたというと
思い浮かぶのはやっぱり大友康平さん。
(作中のG大はたぶん大友さんの母校東北学院大だろう)
ちょっとネタバレになるが、
作中出てくる「ジャニスばりの女性ボーカル」についても
彼女の「その後」も含めて思い当たる実在の人がいる。
そういう意味では、私にとっては意外にリアルなストーリーなのだ。

「オヤジ・エイジ・ロックンロール」熊谷達也:著 実業之日本社文庫
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「雨のウェンズデイ」

2013-07-24 | 音楽


壊れかけたワーゲンの
ボンネットに腰かけて
何か少し喋りなよ
静かすぎるから
海が見たいわって言い出したのは君の方さ
降る雨は菫色 Tシャツも濡れたまま
wow wow Wednesday

哀しみにも慣れたね
いつも隣りにいるから
君はクスッと笑い顔
とても綺麗だよ
さよならの風が君の心に吹き荒れても
ただぼくは知らん顔続けるさ だって今日は
wow wow Wednesday

昔話するなんて
気の弱い証拠なのさ
傷つけあう言葉なら波より多い
海が見たいわって言い出したのは君の方さ
降る雨は菫色 時を止めて抱きあったまま
wow wow Wednesday

(作詞:松本隆 作曲・歌:大瀧詠一)


昔、初めて持った車の中で
毎日のように聴いていた大瀧さんのアルバム。
「A Long Vacation」というそのタイトルは
未来が見えない学生の自分を言い表しているようだった。
この「雨のウェンズデイ」はその中でも切ない歌。
歌詞はさすがの松本さんだ。

今日はウェンズデイ。
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本選びの愉しみ

2013-07-23 | 読書


普段は主に文庫を書店で探し
気に入ったものを2~3冊購入する。
当然その時の気分によって読みたいものが違うのだが、
ワタシの場合は基本的に作家読みとなる。
出版社別に置いてある棚を巡りながら
池永陽さん、石田衣良さん、井上荒野さん、大崎善生さん、
小川糸さん、桐野夏生さん、玄侑宗久さん、小池真理子さん、
重松清さん、白石一文さん、南木佳士さん、蓮見圭一さん、
帚木蓬生さん、原田マハさん、坂東眞砂子さん、姫野カオルコさん、
藤田宣永さん、村上春樹さん、村山由佳さん、盛田隆二さん、
吉田修一さんなど、
気に入った作家の方々の作品はひと通り目を通す。
寡作の松浦理英子さんや中山可穂さん、天童荒太さんなどは
新しい文庫が出ていないか必ずチェックする。
たまに、タイトルで選び、新たな作家を発掘もする。
当たり外れはあれど(あくまでワタシの好みのモノサシで)、
それまで知らなかった作家を知るのもまた楽しい。

時間があれば更に趣味のコーナーでお茶関係の本を物色。
頻度が高いのでいつも同じような本の背を目にすることになるが、
たまに見たことの無い本に出会うと嬉しい。
嬉しいが、買うかどうか棚の前でひとしきり逡巡することとなる。
まぁその逡巡そのものが楽しいのだけれど(笑)

さて文庫本に戻る。
それだけ各社の文庫本を見てきて感じること。
出版社それぞれの方向性というか、イデオロギーというか、
会社の思想に合った本を各社出している気がする。
もちろんビジネスなので売れる本は何でも・・・だろうが、
作家の選び方、作品の品揃えなどは
何となくそれぞれの会社毎の特徴があるのだ。
面白いねぇ。
通常の民間企業にはあまり無いことだねぇ。

・・・ってことで、
ワタシが買っている本を並べてみると
どの会社が自分の思想なり、考え方に近いかがよくわかる。
そういう会社の棚をいつも真っ先に見ることになる。
一番多いのは集英社文庫。
作家毎違うカラーリングの装丁もまたお気に入りだ。
今出ている本はだいたいわかるほど、集英社文庫の棚は熟知している。
次いで講談社文庫。
こちらもまた作家毎に装丁のカラーが違う。
また、他社では出していない作家が多いのも特徴。
ある意味意欲的に発掘しているのだろうか。
次いで幻冬舎文庫、ポプラ文庫、河出、朝日、徳間、双葉などなど
あまり種類を出していない棚を見ることにしている。
角川はその後。次いで新潮、文春と続く。
特に最後の2社は割と意図的に作家や作品を選んでいる気がする。
それらの会社の姿勢や思想は、
それぞれ出している週刊誌の見出しを
電車の中吊り広告で見ればだいたいわかるけどね。
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アンニュイな月曜

2013-07-22 | 社会・世界・平和


自分のではない金を大量にばらまき、
あたかもバブル時代が戻ってきたかのような演出。
札ビラで頬を叩きながら票を買うやり方は
古い利権政治の手法とどこが違うのだろうか。
みんな景気が上向きと勘違いしてるけど
中小企業の収入は増えず、雇用は不安定になり続け
円高でガソリンも電気もガスも食料品も値上げとなり
ますます市井の人間達の生活環境は悪化しつつある。
株価や円相場にダマされているうちに
「国民から白紙委任を受けた」とトボケて
憲法改正やアメリカ言いなりのTPP参加&沖縄基地移設、
そしてなし崩し的な社会保障縮小に走る方々がいる。
使用済みのゴミの処理ができず溜まっていく一方なのに
原発を動かそうとする人たちの気が知れない。
いいのかい?本当にこれで。

薄曇りの、ぼんやりした月曜日。
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ランタナ

2013-07-21 | 生活の風景


東京の自宅近所で
古い家の庭先から道路まで
葉を伸ばして咲いていた。
かわいい花。
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「蝶々喃々」

2013-07-20 | 読書


谷中で中古着物屋を営みながら
ひっそりと暮らす主人公栞の1年を切り取った物語。
下町らしい近所の人たちとの交流、
四季折々の花々や風物、昔からの行事、
(七夕の笹飾り、金魚や風鈴、酉の市、お節料理・・・)
老舗の料理やお菓子などなど、
丁寧に生きる栞の生活が描かれる。
そしてそんな中少しずつ育まれていく穏やかな恋。

浅草、千束、入谷、鷲神社、言問橋、向島百花園、
湯島天神、不忍池、根津神社、全生庵、谷中霊園・・・
身近な場所が次々に出てきて嬉しくなる。
特に百花園の月見の茶会シーンは自分も行ったことがあり
また行きたいとそそられる。
こんなひっそりとしつつも日々を大事にする生き方は
自分も含めた現代人が忘れつつある暮らしだ。
この作者、「食堂かたつむり」や「つるかめ助産院
そして先日読んだ「さようなら、私」でも感じたけど
静かに心に沁みる作品ばかり、なかなかだね。
しばらくハマりそう。

ところでAMAZONのブックレビューを見て驚いた。
書いている人の8~9割が否定的。
曰く「ウザい」「理想的過ぎ、都合良過ぎ」
「こんな生活現実感が無い」「自分偏愛」「説明が曖昧」
「エピソードがすべて尻切れとんぼ」「結論は何?」・・・
ほぼ全員が「非現実的」という感想だったように思う。
それがとても悲しい。
昭和30年代に生まれた人間にとって
生活のひとつひとつを大事に、ひっそりと生きることは
別に珍しいことでも理想的すぎることでも無い。
ごく普通の生活だ。
テレビもネットも無い時代、
女性がひとりで生きるのはこんな生活だったと思う。
現代人がそこまで情報やマーケティングや大量のモノや
損か得かに左右されていることの方が現代社会の病巣だろう。
この作品に描かれている
人と人とのつきあいや四季の移ろいを感じる心、
ものを大切に扱い、毎日丁寧に生活することこそ大事。
ひとつひとつのバックグランドや事象の説明が無いのも
想像力を働かせればわかることだ。
「尻切れとんぼ」なのではなく想像力をかき立てる表現。
人間が生きるということはすべて白か黒か、善か悪か、
yesかnoかで区別できるわけではないし
すべてについて説明や解説があるわけではない。
人生や生活はゲームではない。

「蝶々喃々」小川糸:著 ポプラ文庫
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「5年後」を読み返して

2013-07-19 | 風屋日記
5年前に書いたエントリー「5年後」。

まさか東京で読み返すとは思わなかった。
義父さんも亡くなっているとは想像もしていなかった。
そして震災。
次の瞬間、何が起きるかわからない。

息子たちは想像以上にしっかり1歩踏み出した。
もう親の手を離れ独立している。
モグはいなくなった。
そして世の中はたいしてあまり変わってはいない。
今は「震災後」をみんな何とか生きている。

とりあえず自分は元気に生きていることに感謝。
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「欲望」

2013-07-18 | 読書


相変わらず小池真理子さん。
この作品は「恋」「無伴奏」とともに
1970年代が舞台の3部作と言われている。
自分が読んだ中では
望みは何と訊かれたら」もその頃が舞台。
以前も書いたように
その頃の情景が、ちょっと下の世代の自分にも
センチメンタルに映る。

さて、小池さんは三島由紀夫が好きとのこと。
実際この作品の底辺を流れるモチーフも三島だが、
(しかも行動派の三島ではなく耽美派の三島)
一読してひと言で言い表すと
「女性が描く1970年代の三島由紀夫」的物語。
相当影響を受け、あえて三島的作品を書いたのだろう。

男性の生理的な部分について、若干事実誤認があるけれど
その「誤認」が無ければこの物語は成立しないから
まぁそこは仕方ない。
直木賞を取った、作者の代表作「恋」よりも
自分的には気に入ったな。
美しく切ない物語。

「欲望」小池真理子:著 新潮文庫


ところで、とても気に入った作家を見つけた。
これまでも何度か取り上げた方だが、
昨日読み終えた作品が今もじんわり心に沁みている。
「あぁこの人の書き方や感性、好きだな」と思った。
感想はまた後日。
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レッドカレー

2013-07-17 | 食べ物・お店


日曜のランチは
久しぶりに盛岡市内のタイ料理店バイマックルーへ。
いつもはガパオかグリーンカレーなんだけど、
今回は初めてレッドカレーを食べてみた。
ココナツミルクが入っていてマイルドな辛さ。
グリーンカレーより辛く無いねー。
ご飯大盛りを美味しく完食(^^)

この辺りはかつて葺手町といい、
古き良き時代の雰囲気が残っている一角。



「お不動さん」と呼ばれる愛染明王がいい感じ。
荏胡麻など使った美味しい醤油屋さんもある。

家に帰ったらトンボ発見。
梅雨も明けてないのにもう秋の風情だね^_^;

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