普段、自身のエントリで「経営者は基本的に外道で、労働者は奴隷である事が多い」と公言して憚らない俺だが。
正直ノーベル物理学賞の受賞が今回決まった、現在米国籍の中村氏には、いい感情はない。
無論、世界屈指の優秀な人物ではあると思う。
が、なんだろうこの恩知らず。
【時事】ノーベル賞、勝因は「怒り」=日本企業に苦言も―中村さん
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141008-00000022-jij-soci
昨日の新聞でも紹介されていたが、彼は青色ダイオードを開発した当時在籍していた企業であった日亜化学工業に訴訟を起こし、一審で200億円企業が支払うように命じられ、最終的に数億円で和解、勝訴している。
でもってその裁判の結果に絶望し、彼は渡米して米国籍を得て、今ノーベル賞を受賞してまた、日亜化学工業を叩いているわけだが。
ここで、中村修二氏の著書、「考える力、やり抜く力 私の方法」を引用しているエントリを紹介したいと思う。2004年の記事である。

考える力、やり抜く力 私の方法
少々長い引用なので、いつものように要約する。なお、日亜化学工業にヘイトをむき出しにする現在の中村氏をご覧になった方には信じられないかもしれないが、以下に紹介する記事は、彼の著書だけあってもちろん彼の主観である。
中村教授と日亜化学の悲劇
http://members.jcom.home.ne.jp/u333/ithink040704nakamura%20nitia.htm
驚くべき内容だと思う。彼は日本に絶望する前、日本を、日亜を愛していたのである。なぜ、現在のような不幸になってしまったのかというと。
日亜化学工業の会長が脳萎縮に陥って、胡散臭い霊能力者に日亜が乗っ取られてしまうからである。
…結果はご覧のとおりだ。
つまり、彼の現在の日本国、日本企業叩きは私怨だと、俺は思っている。
同情すべき点は多々あるだろう。が、全ての日本企業が、彼の愛した日亜化学工業を乗っ取った霊能力者と同じではない。それは特殊な例外であろう。現に彼は、小川会長存命時、日本企業を愛していたではないか。
なのに、彼はアメリカを礼賛し、日本国や日本企業を貶めるのである。ノーベル物理学賞を受賞して、その多大なる影響力を利用してだ。いい感情なんぞあろうはずがない。
確かに、中村氏の訴訟以降、技術者が会社を訴える訴訟は増え、技術者の報酬は増えた。これは正当な対価を求める技術者にとっては福音だろう。
しかし、日亜化学の会長を見ればわかるとおり、技術なんてシロモノは1発当てればデカイのは事実だが、その当たりクジを引くためにドブに捨てる金額もハンパではないのだ。製薬会社なんぞ、実用化に漕ぎ着ける研究は0.1%とか、そんな話すら、聞いたことがある。(面倒なんで裏とりしてないけど)
アメリカでは、業務上で得た特許技術はそのまま企業のものとなる契約書にサインを書かされるそうだ。だからあっちでは特許とって設けたろうって事になると、自分でベンチャーを興すそうなんだが、そう考えれば日本は起業しない人にとって恵まれた環境であるとすら言える。
現在、安倍政権は社員の発明を企業に帰属させる方針を取ろうとしている。
社員の発明、誰のもの? 企業に帰属は妥当なのか
http://thepage.jp/detail/20140909-00000017-wordleaf
これはこれで、技術者軽視に繋がって「またかよ。安倍は資本主義の犬やなぁ」って気持ちにもなるものだが、正当な対価さえ要求できるなら、方針としては間違ってはいないような気がするのだ。
忘れてはならないのは、99.9%、投資でドブに捨てて開発をする企業より、ヘッドハントして引き抜く方が遥かにローリスクで卑怯でいいとこ取りだと言うことだ。
特許が個人持ちってのは、それだけ引き抜きに対するリスクがある。
安倍政権は、その方針でいくのなら、発明者の保護をはっきりと明示し、特許使用料の一部を対象社員へ還元する義務ぐらいはやってのけるべきだろうと思う。

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蟹工船 (まんがで読破)
正直ノーベル物理学賞の受賞が今回決まった、現在米国籍の中村氏には、いい感情はない。
無論、世界屈指の優秀な人物ではあると思う。
が、なんだろうこの恩知らず。
【時事】ノーベル賞、勝因は「怒り」=日本企業に苦言も―中村さん
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141008-00000022-jij-soci
昨日の新聞でも紹介されていたが、彼は青色ダイオードを開発した当時在籍していた企業であった日亜化学工業に訴訟を起こし、一審で200億円企業が支払うように命じられ、最終的に数億円で和解、勝訴している。
でもってその裁判の結果に絶望し、彼は渡米して米国籍を得て、今ノーベル賞を受賞してまた、日亜化学工業を叩いているわけだが。
ここで、中村修二氏の著書、「考える力、やり抜く力 私の方法」を引用しているエントリを紹介したいと思う。2004年の記事である。

考える力、やり抜く力 私の方法
少々長い引用なので、いつものように要約する。なお、日亜化学工業にヘイトをむき出しにする現在の中村氏をご覧になった方には信じられないかもしれないが、以下に紹介する記事は、彼の著書だけあってもちろん彼の主観である。
中村教授と日亜化学の悲劇
http://members.jcom.home.ne.jp/u333/ithink040704nakamura%20nitia.htm
・会社の方針を徹底無視して自分のやりたい研究を続けた。会長は不機嫌になるも黙認してくれた。
・月に2~3度は爆発事故を起こしていた。最初は「生きているか?!」と血相をかえて駆けつけてくれたが、みんな慣れた。
・会長は無体無謀な選択を私がしても一切口を挟まず、好きにさせてくれた
・夏休みが20日と日本企業としては破格だった。会長は「欧米では珍しくない」
・人は信じて貰っていると実感があれば頑張るものだ
・大法螺吹きに莫大な予算を与えて平然としている胆力に感謝している
・月に2~3度は爆発事故を起こしていた。最初は「生きているか?!」と血相をかえて駆けつけてくれたが、みんな慣れた。
・会長は無体無謀な選択を私がしても一切口を挟まず、好きにさせてくれた
・夏休みが20日と日本企業としては破格だった。会長は「欧米では珍しくない」
・人は信じて貰っていると実感があれば頑張るものだ
・大法螺吹きに莫大な予算を与えて平然としている胆力に感謝している
驚くべき内容だと思う。彼は日本に絶望する前、日本を、日亜を愛していたのである。なぜ、現在のような不幸になってしまったのかというと。
日亜化学工業の会長が脳萎縮に陥って、胡散臭い霊能力者に日亜が乗っ取られてしまうからである。
…結果はご覧のとおりだ。
つまり、彼の現在の日本国、日本企業叩きは私怨だと、俺は思っている。
同情すべき点は多々あるだろう。が、全ての日本企業が、彼の愛した日亜化学工業を乗っ取った霊能力者と同じではない。それは特殊な例外であろう。現に彼は、小川会長存命時、日本企業を愛していたではないか。
なのに、彼はアメリカを礼賛し、日本国や日本企業を貶めるのである。ノーベル物理学賞を受賞して、その多大なる影響力を利用してだ。いい感情なんぞあろうはずがない。
確かに、中村氏の訴訟以降、技術者が会社を訴える訴訟は増え、技術者の報酬は増えた。これは正当な対価を求める技術者にとっては福音だろう。
しかし、日亜化学の会長を見ればわかるとおり、技術なんてシロモノは1発当てればデカイのは事実だが、その当たりクジを引くためにドブに捨てる金額もハンパではないのだ。製薬会社なんぞ、実用化に漕ぎ着ける研究は0.1%とか、そんな話すら、聞いたことがある。(面倒なんで裏とりしてないけど)
アメリカでは、業務上で得た特許技術はそのまま企業のものとなる契約書にサインを書かされるそうだ。だからあっちでは特許とって設けたろうって事になると、自分でベンチャーを興すそうなんだが、そう考えれば日本は起業しない人にとって恵まれた環境であるとすら言える。
現在、安倍政権は社員の発明を企業に帰属させる方針を取ろうとしている。
社員の発明、誰のもの? 企業に帰属は妥当なのか
http://thepage.jp/detail/20140909-00000017-wordleaf
これはこれで、技術者軽視に繋がって「またかよ。安倍は資本主義の犬やなぁ」って気持ちにもなるものだが、正当な対価さえ要求できるなら、方針としては間違ってはいないような気がするのだ。
忘れてはならないのは、99.9%、投資でドブに捨てて開発をする企業より、ヘッドハントして引き抜く方が遥かにローリスクで卑怯でいいとこ取りだと言うことだ。
特許が個人持ちってのは、それだけ引き抜きに対するリスクがある。
安倍政権は、その方針でいくのなら、発明者の保護をはっきりと明示し、特許使用料の一部を対象社員へ還元する義務ぐらいはやってのけるべきだろうと思う。

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蟹工船 (まんがで読破)

中村氏のことは裁判が始まった頃に知りました。
会社のお金で研究を重ねた結果なのに裁判とは!
とか、会社からの報奨金も少なすぎるじゃん、とか。
そんな程度の認知度で、中村氏がその後どこでどうしてるのか気にも留めていなかった一般人です(・。・;
ノーベル賞受賞で、あ~あの人!って。
そんな程度の知識しかない私ですが、
日頃訪問させてもらっているブログではこんな記事がありました。
御存知でしたらごめんなさい。
徳島県在住の科学者のブログです。
http://quasimoto.exblog.jp/22461513/
研究者の待遇向上と、ヘッドハンティング放置問題とは別問題であると思います。仮にボーナス10億円出しても、研究費ゼロのハンティング企業に勝つことはできません。
「会社から大切にされなかった」はずの研究者が支那・韓国に引き抜かれますが、「研究者を大切にした」はず国々からノーベル賞が出ていないのはどうしたことでしょうか?