都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「鈴木雅明展 - Light - 」 Bunkamura ギャラリー
Bunkamura ギャラリー(渋谷区道玄坂2-24-1)
「鈴木雅明展 - Light - 」
6/2-13
眠らない都会の夜を刹那的に表現します。1981年生まれの若いアーティスト、鈴木雅明の新作個展です。闇夜を彩り、そして風景へ溶けこむように灯る明かりの美しさが印象に残りました。
まず目に飛び込んで来るのは、やはり夜を煌煌と照らし出す街灯の光です。オレンジ、ブルー、そして時にはイエローにも変化する明かりが、美しいグラデーションを描きながら灯っています。明かりは闇へとのまれるかのようにポツンと灯り、またある時には力強く放射されて輝かしく照り出していました。そこに、多様な夜の情景を思い浮かべることも出来るのです。
この彩りある明かりと並んで、もう一つ見逃せないモチーフも登場しています。それは、さながらこの夜を静かに生き、どこか寂し気に歩いてもいる女性たちです。暗がりの歩道をトボトボと歩いている女性の肩は、まさに一日の疲れがどっとのしかかっているかのように落ちていました。またその後ろ姿に見る、流れるような髪に惹かれるものを感じます。これを一人には出来ません。(?)
夜の寂しさに耐えるには、やはり明かりを求めて歩くしかないのでしょうか。焦点の定まらないこの朧げな世界が、何やらいつぞやの夜の記憶の断片のようにも見えてなりませんでした。
13日までの開催です。(6/2)
「鈴木雅明展 - Light - 」
6/2-13
眠らない都会の夜を刹那的に表現します。1981年生まれの若いアーティスト、鈴木雅明の新作個展です。闇夜を彩り、そして風景へ溶けこむように灯る明かりの美しさが印象に残りました。
まず目に飛び込んで来るのは、やはり夜を煌煌と照らし出す街灯の光です。オレンジ、ブルー、そして時にはイエローにも変化する明かりが、美しいグラデーションを描きながら灯っています。明かりは闇へとのまれるかのようにポツンと灯り、またある時には力強く放射されて輝かしく照り出していました。そこに、多様な夜の情景を思い浮かべることも出来るのです。
この彩りある明かりと並んで、もう一つ見逃せないモチーフも登場しています。それは、さながらこの夜を静かに生き、どこか寂し気に歩いてもいる女性たちです。暗がりの歩道をトボトボと歩いている女性の肩は、まさに一日の疲れがどっとのしかかっているかのように落ちていました。またその後ろ姿に見る、流れるような髪に惹かれるものを感じます。これを一人には出来ません。(?)
夜の寂しさに耐えるには、やはり明かりを求めて歩くしかないのでしょうか。焦点の定まらないこの朧げな世界が、何やらいつぞやの夜の記憶の断片のようにも見えてなりませんでした。
13日までの開催です。(6/2)
コメント ( 3 ) | Trackback ( 0 )
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意外や意外いい感じでした。
お値段も手ごろだし。
危うく・・・
なかなかに惹かれる絵でした。
滲んだような明かりと、
どこか無防備にくしゃりと背を向ける女。
あの明かりのお陰で、女は夜の街が怖くないのだろうと思う。
>これを一人には出来ません。(?)
ああ、なるほど、そういうことか。
女を描く画家(男)の目線が優しいからこそ、
あの空間にあの明かりがあるのね?
こんばんは。
>お値段も手ごろだし。危うく・・・
さすがTakさん!
手元に置くにはちょっと大きいかなという気もしましたが、
確かに一つ欲しくなるような作品でしたよね。
ええと、一番小さいのは…。
@菊花さん
こんばんは。
>無防備にくしゃりと背を向ける女。あの明かりのお陰で、女は夜の街が怖くないのだろうと思う。
なるほど仰る通りですね。
明かりを求めて夜を彷徨う女性…。その辺もまた一人に出来ないわけですが…。
>女を描く画家(男)の目線が優しいからこそ、あの空間にあの明かり
男性側の心理をのぞきこまれた気分です。
確かにそういうことなのかも…。