都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「畠山直哉展」 タカ・イシイギャラリー 7/15
タカ・イシイギャラリー(江東区清澄1-3-2 5階)
「畠山直哉展」
6/24-7/22
何度となく名前を聞いたことのある畠山直哉の写真をまとめて拝見したのは、今回が初めてです。2003年から、ドイツ・ミュンスター南東部の旧炭坑都市アーレンにて撮影された新作シリーズ(26点)の展示でした。
鳥瞰的に無機質に撮影されたアーレンの建物群。内部を撮影した作品からは、かつてその場にあったであろう人の営みが微かに感じられます。しかしそれは、今にも壊されていく建物の外側には全く残っていません。もの凄い轟音とともに消え去っていた炭坑跡。もちろん音は写真から完全に拭い取られています。粛々となされた破壊の軌跡。あくまでもむなしく倒れていく建物だけが捉えられていました。それにしても壊されたビルの残骸は生々しい。まさにコンクリートの破片は肉のように飛び散り、剥き出しの鉄筋は破れた血管のように散らかっています。これは、閉ざされていた過去の記憶が破壊によって露となり、直ぐさま飛び散ってまた忘れ去られていくような、そんな惨い瞬間の記録なのかもしれません。
*今回の展示作品一例(画廊HP)
発売中の写真集も少し拝見したことがありますが、一つ手元にとっておきたくなりました。今月22日までの開催です。
「畠山直哉展」
6/24-7/22
何度となく名前を聞いたことのある畠山直哉の写真をまとめて拝見したのは、今回が初めてです。2003年から、ドイツ・ミュンスター南東部の旧炭坑都市アーレンにて撮影された新作シリーズ(26点)の展示でした。
鳥瞰的に無機質に撮影されたアーレンの建物群。内部を撮影した作品からは、かつてその場にあったであろう人の営みが微かに感じられます。しかしそれは、今にも壊されていく建物の外側には全く残っていません。もの凄い轟音とともに消え去っていた炭坑跡。もちろん音は写真から完全に拭い取られています。粛々となされた破壊の軌跡。あくまでもむなしく倒れていく建物だけが捉えられていました。それにしても壊されたビルの残骸は生々しい。まさにコンクリートの破片は肉のように飛び散り、剥き出しの鉄筋は破れた血管のように散らかっています。これは、閉ざされていた過去の記憶が破壊によって露となり、直ぐさま飛び散ってまた忘れ去られていくような、そんな惨い瞬間の記録なのかもしれません。
*今回の展示作品一例(画廊HP)
発売中の写真集も少し拝見したことがありますが、一つ手元にとっておきたくなりました。今月22日までの開催です。
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