『junaida展「IMAGINARIUM」』 PLAY! MUSEUM

PLAY! MUSEUM
『junaida展「IMAGINARIUM」』
2022/10/8~2023/1/15



PLAY! MUSEUMで開催中の『junaida展「IMAGINARIUM」』を見て来ました。

『Michi』や『怪物園』などの絵本でも人気の画家のjunaida(ジュナイダ、1978年生まれ)は、作品を描くだけでなく、ギャラリー&ショップである Hedgehog Books and Gallery を立ち上げるなどして幅広く活動してきました。


『junaida展「IMAGINARIUM」』展示作品

そのjunaidaの初の美術館での個展が『junaida展「IMAGINARIUM」』で、会場には絵本原画や一枚絵として描かれた400点を超える作品が展示されていました。


「交錯の回廊」 展示風景

まず最初の「交錯の回廊」では、初期の『TRAINとRAINとRAINBOW』や三越のクリスマスディスプレイのために描いた作品『HOME』などが並んでいて、いずれも鮮やかな色彩と細密極まりない描写に目を奪われました。


『怪物園』アニメーション

この回廊を奥へと進むと現れるのが、壁に直接投影された『怪物園』アニメーションで、Webムービーなどで活動する映像作家の新井風愉が制作しました。


『怪物園』アニメーション

そこでは『怪物園』に登場する怪物たちが百鬼夜行さながらに闊歩する光景が映されていて、1体1体の性格なども巧みに表現されていました。


「浮遊の宮殿」展示風景

この怪物の行進の先に広がるのが、会場内で最も広い「浮遊の宮殿」で、『Michi』をはじめ、すべての文が「の」で連なり循環する絵本『の』、さらに近作の『怪物園』などの原画が一堂に公開されていました。


絵本『怪物園』原画

またここでは柱や壁の下を金色に装飾し、まさに宮殿をイメージさせるような空間が築かれていて、メインビジュアル「IMAGINARIUM」の作品も目立っていました。


「潜在の間」展示風景

そして「残像の画廊」では、宮沢賢治へのオマージュ「IHATOVO」シリーズや、伊坂幸太郎『逆ソクラテス』の装画、さらにラストの「潜在の間」では「闇」をテーマとした連作の『UNDARKNESS』も展示されていて、幻想的とも耽美的とも言えるような作品に魅せられました。


「輪郭の扉」展示風景

赤い布で円形の作品が吊るされた空間より「輪郭の扉」を開け、「交錯の回廊」から「残像の画廊」、さらに「潜在の間」へと進む空間構成も面白いのではないでしょうか。先を進めば進むほど、junaidaの描く物語世界の奥底へと沈み込むかのようでした。


『junaida展「IMAGINARIUM」』展示風景

イロハニアートにも展示の見どころを寄稿しました。

junaidaの初の大規模個展がPLAY! MUSEUMにて開催中!【めくるめく空想と想像の物語の中へ。】 | イロハニアート


お休みは年末年始(12月31日〜1月2日)のみです。2023年1月15日まで開催されています。

*PLAY! MUSEUMでの会期終了後、2023年夏以降に関東、2024年以降に関西への巡回を予定。

『junaida展「IMAGINARIUM」』 PLAY! MUSEUM@PLAY_2020
会期:2022年10月8日(土)~2023年1月15日(日)
休館:2022年12月31日(土)〜2023年1月2日(月)
時間:10:00~17:00
 *土日祝は18:00まで
 *入場は閉館の30分前まで
料金:一般1800円、大学生1200円、高校生1000円、中・小学生600円、未就学児無料。
 *当日券で入場可。ただし休日および混雑が予想される日は事前決済の日付指定券(オンラインチケット)を推奨。
住所:東京都立川市緑町3-1 GREEN SPRINGS W3 2F
交通:JR立川駅北口・多摩モノレール立川北駅北口より徒歩約10分
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