極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

中央日本周回新幹線構想

2015年03月17日 | 極東アジア経済構想

 

 



● 米国加州のエコカー規制は邦人メーカにはさらなるチャンス!

厳しい排ガス規制で知られる米カリフォルニア州で、ハイブリッド車(HV)が肩身の狭い思いをし
ている。もはや最新技術とはみなされず
、エコカーの定義からも外された。流れは他の州にも及んで
おり、各メーカーは次世代エコカーの投入を急いでいる(朝日デジタル、2015.03.15)。HVは、も
はや最新の環境技術が使われた車ではない。と、
規制を担当する州大気資源局のアルバート・アラヤ
副局長という。自動車メーカーに州内で売る新車の14%をエコカーにするよう義務づけているが、
17年からはここからもHVを外す。目的は、技術革新を後押しすることだ。義務がなかったら、自
動車メーカーは技術開発をしようと思わないだろう、とも。メーカーは義務に違反すれば1台あたり
5千ドル(約60万円)の罰金を科せられる。

多めにエコカーを販売した他社から「排出枠」を買い取ってしのぐこともできるが、多額の費用がか
かる。「環境保護に後ろ向きな会社」というイメージも背負ってしまう。カリフォルニアが環境規制
に熱心なのは、昔から車の数が多く大気汚染に苦しんだからだという。それにしても、エコカーの販
売そのものを義務づける規制は世界でも異例で、非現実的だ」との批判も根強い。充電施設などの)
インフラが整っておらず、消費者から望まれていない。メーカーがついていくのは難しいのではない
かとの声も上がっている。 ロサンゼルス・タイムズ紙によると、EVを1台売るごとに約1万ドル
(約120万円)の赤字が出る。大々的に販売させるのは、マゾヒズムの極みだとの激しい反発の声
もある。

※ ZEVZero Emission Vehicle)とは、排出ガスを一切出さない電気自動車や燃料電池車を指す。カ
  リフォルニア州のZEV規制は、州内で一定台数以上自動車を販売するメーカーは、その販売台数
  の一定比率をZEVにしなければならないと定めている。ただし、電気自動車や燃料電池車のみで
  規制をクリアすることは難しいため、プラグインハイブリッドカー、ハイブリッドカー、天然ガ
  ス車、排ガスが極めてクリーンな車両などを組み入れることも許容されている。

しかし、燃料電池、電気自動車普及にはハード&ソフトの両面からのスマートな行政のバックアップ
が不可欠だ。前者は水素ステーションの配置と法整備、後者は、幹線道路の非接触給電レーン(走行
中の非接触給電=既存電車の非接触給電化と同じような機能)や給電ステーションの整備が前提とな
るが、いずれにしても邦人メイカーには、このアゲインストは、ビックチャンスでもある。


 

● テラヘルツ技術を活用した太陽電池評価に成功

低炭素社会の実現に向け、世界中で再生可能エネルギーの活用が進んでいる。太陽光発電は、商用太
陽電池の約80%を占める結晶シリコン太陽電池は、発電時にさまざまなエネルギー損失が発生するこ
とが課題のひとつとなってるが、瞬間的な発電状態の変化が、エネルギー変換や損失に与える影響を
検証することができれば、発電効率を高める研究開発につながる。
こうした理論を実証する有効な方
法として、SCREENホールディングスと大阪大学は2011年10月、LTEM 技術を用いて太陽電池から発
生するテラヘルツ波計測し、1兆分の1秒という極めて短い発電状態の変化を可視化することに世界
で初めて成功。このLTEM技術で太陽電池評価システムの装置化を実現し、再生可能エネルギー分野
の世界的な研究開発拠点「福島再生可能エネルギー研究所」に設置する。
SCREENホールディングス
と大阪大学は、今回の取組みを通じて、「福島再生可能エネルギー研究所」での太陽電池分野の総合
的な研究開発に寄与するとともに、研究で蓄積されたノウハウを応用し、テラヘルツ波の検出・分析
技術を駆使した新たな分野への技術展開を目指す。

※ レーザーテラヘルツエミッション顕微鏡(LTEM):大阪大学レーザーエネルギー学研究センタ
  の斗内教授が開発した、テラヘルツ波応用解析装置。約百フェムト秒という極めて短い時間のレ
  ーザーパルスを半導体、超伝導体、強誘電体などの材料やデバイスに照射することにより、発生
  するテラヘルツ波を検出し可視化できる顕微鏡。(1フェムトは1千兆分の1秒)。

 

ところで、フォトデバイスは、材料として半導体及び金属が用いられるのが一般的である。特に、半
導体では、温度が高くなると、価電子帯の電子が、熱的にハンドギャップを超えて伝導帯に入る。電
子の分布は、いわゆるフェルミ分布に従う。電子及び正孔は、それぞれ熱の影響によって、ドナー準
位及びアクセプタ準位から、伝導帯及び価電子帯に移動する。温度によって、フォトデバイスの特性
が大きく変化する可能性があり、フォトデバイスの温度依存特性を検査する技術が求められていた。

上図1の検査装置100は、太陽電池パネル90を検査するための装置で、太陽電池パネル90から
電磁波パルスLT1を放射させるパルス光LP11を太陽電池パネル90に照射する励起光照射部12
と、パルス光LP11の照射に応じ、太陽電池パネル90から放射される電磁波パルスLT1を検出
する検出部13と、太陽電池パネル90における、パルス光LP11が照射される部分の温度を変更
する温度変更部31とを備えた構成で、電磁波検出に基づいたフォトデバイス検査において、フォト
デバイスの温度依存特性を検査できる。

● テラヘルツ技術でなにができるのか?

LTEM の原理、実験装置構成

LTEM の原理は、ある種の試料(半導体,超伝導体,強誘電体など)にフェムト秒レーザーパルスを
照射することで、THz 波が発生することが知られていたが、古典的な電磁気論によれば、THz波は電
流・分極の時間変化により発生する。半導体の場合、フェムト秒レーザーパルス照射により発生した
光励起キャリアは、p-n 接合、ショットキー接合などの内部電界、あるいは電極に電圧を印加したこ
とで外部電界によって加速しTHz 波パルスが発生。そのTHz 波を観測することで材料の局所特性が分
析できる。太陽電池の最も基本的な構成は、上図1に示すようにSi で作られた大面積のp-n 接合素子
いわゆるフォトダイオードで、太陽電池にフェムト秒レーザーパルスを照射し、光励起キャリアが生
成する。同キャリアは、太陽電池の空乏層領域で加速・分離されTHz 波パルスが発生する。上記は、
太陽電池にサブピコ秒オーダーの非常に短い時間の発電を引き起こすことを意味する。LTEM 技術を太
陽電池特性計測に応用することで、フェムト秒レーザーパルスによる発電状態をテラヘルツ波で捉え、
非破壊、非接触でイメージング可能となる。

レーザーテラヘルツ研究では、先進的なレーザー技術を利用したテラヘルツ帯の光源・検出器開発、
これを利用した基礎研究や応用技術の開発とテラヘルツ帯で動作する超高速量子デバイス等の開発に
取り組まれている。テラヘルツ帯(0.1~100THz)野電磁波は、その発生・検出が困難で、「未開拓電磁
波」とされてきたが、フォノンやプラズモン、分子の回転遷移など物質の多様な素励起の周波数に対
応し、物性研究で重要な役割を果たし、この分光特性を利用したイメージング、バイオ・医薬品研究
危険物検知などさまざまな分野への応用が期待されている。

 

● 中央日本周回新幹線構想に向けて 

北陸新幹線長野−金沢間が14日開業し 東京から北陸への時間が大幅に短縮された。基本計画決定か
ら43年を経て実現した東京から金沢までの直通ルートの開通した。総工費約1兆7800億円をか
けた新しい動脈は、人の流れを大きく変えることが予想されている。東京から金沢へは、東京駅から
越新幹線を利用し、越後湯沢駅で在来線特急「はくたか」に乗り換えるのが一般的だった。このル
ートの所要時間は最速で3時間51分。14日の開業で東京−金沢間は最速2時間28分となり 1時
間23分も短縮。東京−富山間も1時間以上短縮され、2時間8分で結ばれた。東京−金沢間の料金は
普通車指定席で1万4120円。

経済効果も試算されている。日本政策投資銀行は、首都圏からの観光客が増加し、石川県で年間12
4億円、
富山県で同88億円の経済波及効果があると試算。富山県の石井隆一知事は「北陸全体にと
って百年に1度
のビッグチャンス」と期待を示しているが、上越新幹線は北陸新幹線に乗客を奪われ
る格好となり、新潟市な
ど沿線自治体で構成する「上越新幹線活性化同盟会」によると、上越新幹線
と、長野−金沢間が開業する前の北陸新幹線との乗客数の比率は60対40だった。金沢延伸後は45
対55に比率が逆転する見通しを示している。特に、毎日新聞(2015.03.05)によると、北陸新幹線
が開通したことにより、人の流れ激変し「JR8割、航空2割」予想とも報じている。

 

この動きに対し、2012年6月29日に北陸新幹線敦賀までの工事実施計画が認可された福井県は県民一
丸になり早期実現に期待が膨らんでいるだけでなく(
大震災を経験した日本にとっても重要な国土政
策。政府はさらに、工期短縮を図るべきである―西川一誠福井県知事)、大阪や京都、奈良などの関
西圏の関係者もその影響予測を注視委している
。そこで、考え方を変えてみた。敦賀から先のルート
は、フリーゲージトレイン(軌間可変電車)を使えば、敦賀―米原ルートが一番早く、しかも工費も
やすくなる上に、東海道本線の相乗りを考慮すれば敦賀-米原-大津-大阪-京都-奈良への負の影
響は払拭される上に、"
琵琶湖ネックレス構想"の拡大版である、"中央日本周回新幹線構想"実現の夢
が現実味を帯びることになる。つまり、新潟港・富山港・敦賀港・舞港を基点として日本海経済圏
(朝鮮-中国-ロシア)との極東アジア
経済圏構想も含め、大阪-名古屋-東京-新潟-金沢を新幹
線で結ぶことが可能となり、極東アジアのトップランナー広域経済圏が構築できる。これは面白い!
 

  

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