８月上Ⅳ

炎天下
日陰に
爽やかに纏まって咲いている

ドクターが渋面で
今　考えられないような事件が続いている背景の一つを
危ない考え方だが．．．と言って語ったのを思い出す
「電車に１００人乗っていたら３人は、昔なら病死や事故で子供時代に死んでいた人たちだ　この人たちが事件を起こしている　大昔から人間にはある確率で、集団生活に適さない人が生まれてくる　食料が乏しければ間引きは認められていたし、協調性のたりなき子供は捨てられていた　伝染病や風土病は集団生活を裏で支えていた　以前なら病死・事故死していた人たちが、医療や衛生環境の進歩・改善で生き延びて事件を起こしている」と説明し「公共の場は決して安全ではない」「気を付けなさい」と結んでいた

「暑い　暑い」と診察時間ギリギリに駆けつける患者への取って置きの怪談物だろうと今まで思っていた．．．