04月17日 16時03分 NHK NEWSWEB
魚を池に放して、命に感謝する伝統行事、「放生会」が奈良市で行われ、4年ぶりに一般の参拝者や地元の小学生らが参加しました。
放生会は殺生を戒める仏教の教えに基づいて生き物の命に感謝する伝統行事で、奈良市の興福寺と猿沢池で毎年4月17日に行われています。
17日は午後1時から興福寺の境内にある「一言観音堂」で法要が営まれたあと、僧侶や参拝者らが猿沢池に生息するモツゴおよそ500匹が入ったおけを猿沢池まで運びました。
そして、池のほとりで僧侶がお経を唱えたあと、ゆっくりと池に放されました。
新型コロナの影響で、過去3年は関係者だけで放流していましたが、ことしは4年ぶりに一般の参拝者や地元の小学校の児童らが参加しました。
参加した女性は、「貴重な経験ができました。生きとし生けるものはすべて平等だと思うので、元気に生きてほしい」と話していました。
小学4年の男の子は、「緊張したけど、お魚さんにたくましく生きてほしいと思った。放した魚が仲間と泳いでるのを見て、元気に過ごせそうだと思って安心した」と話していました。