週末は、現在来日中の英国人社会学者D氏の滞在先に友人達と夫ででかけてきました。
D氏はご高齢であるにもかかわらず、今もひとりで世界各地を飛び回っています。
世界各国にご友人や知人も多いとはいえ、しばらく滞在先に自炊しながら1か月以上滞在することもざら。
ただし、普段はご家族がしてくれていることを一人でするとなると・・・冷蔵庫の中身をチェックすれば、消費期限済のものがあったり、焦がした料理が残っていたり。
オマケに、通販で買った椅子が組み立てられずにおいてあったりして、部屋についた途端、椅子組立チームと化した男性陣は大奮闘(この組立椅子。男3人が格闘してやっとなんとか組立てられる代物でした。)。
キッチンを整理している女性陣とD氏は、「もう、これは捨ててしまいますよ!」「いや、捨てないで」などというやり取りをしたりして、本当にひとり暮らしの父親を訪問した息子、娘達になった気分でした。
さて、ところでこの日は久しぶりにD氏とお話できたのですが、その中の一つが『外人』と『外国人』のニュアンスについてでした。
日本語は堪能、本も日本語で書くD氏(英語で書いたものを、日本語に翻訳してもらったこともあったそうですが、そちらの方が神経を使うようでした。)、書いているものに『外人』という単語を使いたかったそうなのですが、出版先に『外国人』と改めさせられてしまったということにちょっと不満そうでした。
(D氏はこの『外人』ということば、自嘲、皮肉を込めたユーモアを込める為に使いたかったようです。)
そこで私が、
「『外人』という言葉は確かにちょっと問題ありでしょうね。
そういえば、昔、成田空港での出入国管理のブースの案内で、外国人専用がAlienになっていて評判が悪くて変わりましたよね。Foreignerに変わったんだったか。
イメージとして、私の中では、『外人=alien 』 『外国人=foreigner』 という感じでしょうか。
しかしまあ、EUの出入国管理のブースのEUとNon-EUに倣って、日本も、Japanese, Non-Japanese にすればよいのに。」
というと、D氏が、英国では、外国人のブースには、Others となっていると教えてくれました。
世界各国の飛行場がどのようになっているのか調べることはできませんが、それでも以下のサイトなどを見ても、出入国ブースでalienはもちろん、foreignerもあえて使わないでもよさそうな気がします。(※今はまた変わってNon-Japaneseになっているかも。)
アルコムワールド
alienとforeign(er)
http://alcom.alc.co.jp/questions/show/9583
最近、外国の友人達と、日本の江戸、明治維新についての話をしていましたが、日本の外国人に対する感覚って、『鎖国』という歴史があるなかでちょっと特異なのかな、とも考えてしまいました。
(『鎖国』イコール異国人が少ないという物理的理由と合わせ、心理面でも。)
そういえば、昔は外国人(白人)を見かけると、「外人だ」と騒ぐ日本人の子供もいましたが、欧米などでは、日本人を見て、「日本人だ」(アジア人として見分けがつかなくて)「中国人だ!」という欧米人の悪ガキはいても、「外人だ!」というのはいませんからね。