今月半ばに、信州大学の池田修一教授が、『子宮頸がんワクチン』についての研究発表をしました。
毎日新聞(2016年3月16日)
機能障害、患者8割が同じ遺伝子
http://mainichi.jp/articles/20160317/k00/00m/040/109000c
(前略)
子宮頸(けい)がんワクチン接種後の健康被害を訴える少女らを診療している厚生労働省研究班代表の池田修一信州大教授(脳神経内科)は16日、脳機能障害が起きている患者の8割弱で免疫システムに関わる遺伝子が同じ型だったとの分析結果をまとめた。事前に遺伝子型を調べることで、接種後の障害の出やすさの予測につなげられる可能性があるという。厚労省内で開かれた発表会で公表した。
研究班は信州大と鹿児島大で、ワクチン接種後に学習障害や過剰な睡眠などの脳機能障害が出た10代の少女らの血液を採り、遺伝子「HLA−DPB1」の型を調べた。
その結果、「0501」の型の患者が信州大で14人中10人(71%)、鹿児島大で19人中16人(84%)を占めた。「0501」は一般の日本人の集団では4割程度とされ、患者の型に偏りが見られた。
(中略)
世界保健機関(WHO)は同ワクチンの安全宣言を出し、接種を事実上中断している日本の対応を批判している。名古屋市も昨年、7万人対象の調査で接種者と未接種者の間に発症差はなかったと発表しており、接種再開を求める声も強い。
ただ、患者らが訴える症状の原因は、解明の途上だ。研究班は複数のワクチンをマウスに接種する実験で、子宮頸がんワクチンを打ったマウスの脳だけに神経細胞を攻撃する抗体が作られたとしている。また、人種差があるHLA型に着目した研究は、国ごとに違う副作用発生率を比較するのに役立つ可能性があり、新たな知見が得られるかもしれない。
池田教授は「ワクチンの成分と症状の因果関係は分からないが、接種前に血液検査でHLAを調べることで発症を予防できる可能性がある」と話した。
(後略)
(池田教授は、今までも、子宮頸がんの副反応とみられる少女たちの治療にあたってきていています。
症状の改善を ~子宮頸がんワクチン接種後の体調不良~http://www.nhk.or.jp/ohayou/marugoto/2013/10/1011.html )
案の定、この報道の後、反対派の医師たち、とくにペンネーム(?)を使って子宮頸がんワクチン接種後に身体に異変をきたした少女たちを「ヒステリー」扱いしたり、親を「モンスターペアレンツ」と書いてネット炎上させた医師(?)兼ライターの女性は、今回も池田医師を攻撃。
Wedge Infinity (2016年3月24日)
子宮頸がんワクチンと遺伝子
池田班のミスリード 前編
利用される日本の化学報道
(「患者に寄り添い、研究して仮説を立てる医師・教授」を「患者を診ることも、研究するよりメディア露出を目的としているペンネームの医師・ライター」が「ミスリード」と批判する記事。彼女はマウスの研究結果には言及なしですが、次回するのか。いずれにせよ、この女性は自分が注目を浴びることを最上の喜びと感じているようなので記事のリンクは載せません。)
まあ、医療関係者でワクチン推進派がこういう態度をとるのはわかります。
しかし、今回ふと彼女の記事を載せているウエッジインフィニティの編集長、大江紀洋氏のツィッターを覗いてみたところ、医師でもない彼までもが池田教授を批判、「子宮頸がんワクチン宣伝」をしまくっています。
「医療関係者でもないのに・・・」と違和感を覚え、プロフィールを調べてみました。
しかし、彼についてはどう調べても、
「1977(昭和52)年、奈良県生まれ。2006年よりウェッジ編集部に所属し、主に製造業、エネルギー、医療などを担当。09年に『WEDGE Infinity』を立ち上げ、11年より現職。」に加え、「2000年に東大卒」ということぐらいしか、見つけることができません。
ビジネス系のメディアに執筆する人は、大抵はプロフィールを載せていて、編集長であっても何か記事を書いているならプロフィールをきちんと載せると思っていた私は、これには驚きました。
以前、
『医師・ジャーナリスト村中璃子』は架空の人物?・Wedge Infinityに失望
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/d323d017884ccdb4a9a55d73d22fc32f
の末尾に、
「Wedge Infinityは、体制寄り、米国の広報誌のような役割をしているところもありますが、私は半分以上Wedge Infinityの主張に反対であるにもかかわらず、「意見の対立だけでは前進できない」という編集長のことは、買っていました。
(原発でもなんでも、自分と違う視点、違う意見のものも、読むべきと私は思う。)
超えられない壁を超えるには
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/6527ec4e57fc8a15be0b7a997e50854e
しかし、もし村中璃子氏のうさん臭さを知りながら、彼女の記事を載せ続けているのだとしたら、Wedge Infinityはもう地に落ちた、と思います。」
と書きましたが、今考えると、大江紀洋氏こそが、なんだかよくわからない人物だったのですね。
2000年から2006年まで、彼は何をしていたのでしょう。(博報堂とか電通とか、なんて考えてしまう。入社5年目で編集長!)
その前に、彼もペンネームですか、ね?
それがルール、それができない批判なら、便所の落書きと同じ。
評価にも当たらないから、無視が一番良い。
それにしてもこの医療ライター、なぜ「ペンネーム」を使って書いているんでしょうね。
私は彼らを批判しながら、結果彼らの書いたものや出演するものの情報やリンクは載せることは彼らの術中にはまるようなものだと思うので、する気はないのです。
(と、いうことで二つ目のコメントは非表示とさせてください。申し訳ありません。)
「ワクチン推進派」のなかにも、良心的な人達もいるはずだと信じたいですね。
https://www.m3.com/open/iryoIshin/article/670814/
「村中氏は、「私のもとには、世界中のサイエンティスト、医師、ジャーナリストから同情と怒りのメッセージが多数寄せられている」とした上で、次のコメントを公表、「命と科学を守るため、引き続き努力を続けていきたいと思う」との構え。」だそうです。世界中のサイエンティスト、医師、ジャーナリストに当時の中村氏のブログや記事の魚拓を読んでもらい。してもらいたいものだと思います。そして当時製薬会社との関係性を精査してから裁判やったらいいですね。これは池田教授との問題ではなくて、被害を訴えている人々と製薬会社の
都合の良いように動く人間との闘いなんでしょうからね。