「子供の頃一番最初に覚えたトランプゲームは『戦争』、その次は『ババぬき』。
子供の頃は気が付かなかったけど、「大きい数を出した人が勝って他の人のトランプを没収できる、という『戦争』という名のゲーム」も、「一人ぼっちのジョーカーが、皆につまはじきにされる上、女性差別言葉まで使った『ババぬき』という名のゲーム」も、これは教育上よろしくなかった。」
そんな話を友人Tとしていました。
この時「この二つのゲームは海外でもあるのか。また、あるとすればどういう名前か。」という話になり、Tがウィキぺディアをみつけてくれました。
『戦争』:
Wikipedia
War (card game)
http://en.wikipedia.org/wiki/War_(card_game)
『戦争』は、そのまま“War”。
なお、“War”に対抗して、“Peace”という名称のゲームもあり、これは一番小さい数字を出した人が勝つものだそうです。
『ババ抜き』:
Wikipedia
Old Maid (card game)
http://en.wikipedia.org/wiki/Old_maid_(card_game)
『ババ抜き』は、“Old maid (年とったメイド。なお、オールドミス、という意味もあり)”で、ビクトリア時代発祥のゲームのようです。
なお、これは中欧、東欧、北欧で“Black Peter (黒人のPeter)”と呼ばれたりするほか、フランスでも “The lousy (シラミ)” “Old boy”と、大元とは違う名前で呼ばれたりしているようです。
ビクトリア時代は未婚を通す女性は肩身が狭い思いをし、そして厄介者扱いをする人もいた時代だったので、このような名前のカードゲームができたのでしょうか。
これに遠慮して名前を変えた大陸側の国々(でも、「黒人」を使ったところがまた時代を反映しています。)もありましたが、日本は躊躇なく“Old maid ”を「ババ」と訳し、さらに「ぬき」という言葉までつけたしました。まあ、語呂が良かったからか。
(なお、ウィキペディアの冒頭の説明では、「(このゲームは)日本では『じじぬき』と呼ばれる」と書いてあります。ウィキペディアは誰でも編集できるので、誰かがいたずらか、洒落で書いたのでしょう。)
しかしまあ、トランプ遊びも、世相を表しますね。
80年代は『大富豪』というゲームが流行りました。
(バブルに陰りがでてきた頃、『大貧民』という呼び名に変わったような気が・・・。)
今の時代リアルなトランプゲームをする機会は減っていると思いますが、新しいものが生み出されるとしたら、どんなゲームが出てくるのでしょうか。
さて、蛇足ですが、トランプについて-。
「トランプ」は、英語で“Trump”ではありません。(“Trump"の意味は、“切り札”、“奥の手”。)
“Playing card(s)”, セットを“pack ※英 ”“deck ※米”と呼ぶそうで、枚数やマークも「52枚+2枚(ハート、スペード、ダイヤ、クラブ各13枚+ジョーカー2枚)」ばかりではないようです。
イタリアでは、40枚のものが主流だとは、初めて知りました。
Wikipedia
Playing card
http://en.wikipedia.org/wiki/Playing_card
ウィキぺディア
トランプ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%97