呆れた記事を。
JBpress
大使ポストはカネで買う、が米国の常識 by 堀田佳男氏
(2012年12月31日)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/36851
この話を首都ワシントンで耳にしたのは20年以上も前のことである。
大統領選で多額の献金をすると、政権内部の要職や大使のポジションを得られることもあるという。極言すれば、大使の座を「カネで買う」ということである。
11月の大統領選で再選されたバラク・オバマ大統領は、2期目を前に政権の組閣と同時に特定国の大使の人事異動も行う。その中で、日本人にとっては「エッ、こんな人事ありですか」と呟いてしまう人選が公然と行われている。
女性誌の名物編集長がフランス大使に?
好例が米国版「ヴォーグ」誌のアナ・ウィンター編集長の去就だ。
英国出身の同編集長は小説『プラダを着た悪魔』に登場する名物編集長で、来年、オバマ政権は西ヨーロッパ諸国の一国に大使として送り出す可能性が高い。しかもフランスか英国のどちらかが同編集長のお好みだという。
外交には全くのシロウトであるウィンター編集長が、重要国の大使になぜ抜擢されようとしているのか。両国の政治・経済に精通しているといった理由があればまだしも、ファッション誌の編集長である。だが、そこにはそれなりの理由があった。
実は同編集長は今年の大統領選で、オバマ再選のために50万ドル(約4000万円)以上も集金していた。いわゆる「バンドラー(束ね屋)」の1人だった。
選挙資金改正法によると、米有権者1人が献金できる金額の上限は1回の選挙で2500ドル(約22万円)と定められている。つまり予備選で2500ドル、本選挙で2500ドルの計5000ドルまでである。
ところが、富裕層の中には夫婦で5000ドルずつ、計1万ドルを献金する人たちも少なくない。50組の億万長者に声をかければ、単純計算で50万ドルに達する。そうした献金者のカネを束ねてくるという意味で「バンドラー」の名が使われる。
これだけ多額の選挙資金を集めれば、当然のように見返りを期待する。いわゆる論功行賞で、その編集長の元に大使職が回ってきそうなのだ。
もちろん誰にでも要職が割り振られるわけではない。いくら億単位の資金を集めても、畑違いの分野、例えば財務長官などは務まらない。ただ大使職は「穴場」である。
赴任する国の言語ができなくとも、通訳をつければ職務をこなせなくはない。実は全米外交官協会の報告によると、こうした民間出身の大使は全大使の31%に上るという。
(後略)
米国も日本も現在の政治形態は、これは『民主主義』とは名ばかりで、『フランス革命前のフランス』と実はあまり大差ないのではないかと思えます。
王族や取り巻き貴族たちが、自分達の都合の良いように国を動かす。ポストもお金が会って、コネがあれば得られます。
日本では「大使ポストをお金で買う」ようなことは許されないと思いますが、選挙制度を見れば、これは「大使ポストも金次第」より悪質。日本の選挙はお金があったり、集められる人(党)ほど有利ということがわかります。
選挙のときの供託金については、ウィキペディア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BE%9B%E8%A8%97%E9%87%91
に詳しく纏められていますが、日本において選挙に立候補するには、町村議会員選挙を除いて1人30万円から600万円の供託金を委託しなければならず、選挙結果によってはこれらは没収されてしまいます。
この制度、他の国もあるはあるのですが、欧州では10万円以下の微々たる金額であり、フランス、ドイツ、イタリアではこの制度自体がないといいます。
同じくウィキペディアには、供託金がある理由として、
「供託金の制度はイギリスが発祥であるといわれており、公職選挙において、売名や選挙妨害を目的とした立候補の乱立を抑制し、「政治家になりたいのならばそれなりの覚悟(供託金)を示すべき」という観点からこの制度が設けられたとされている」
と書かれていますが、イギリスの供託金が500ポンド(現在のレートだと、70,000円強)なのに日本の場合衆参議員選挙に1人300万円~600万円です。イギリスの『覚悟』は7万円強で示せることができて、日本は数百万ないと『覚悟』を示したことにないってことでしょうか?
結局はお金がある人、コネを引き継げる人の集まりが日本を意のままにできる-だから民意が反映されないのだと思います。