フランソワ先生-
彼は名門校アンリ4世校
の教師で、いわゆる将来のエリートたちを教えるエリート教師。彼自身も、父親が有名な教育学者で、ブルジョア。
おそらくそれまで彼は移民が多い地区に行くことさえなかっただろうし、当然移民の子供も、移民の子供に教える教師たちにも会うことはなかったと思います。
その彼が、移民の子供たちが通うパリ郊外のバルバラ中学に行った途端、「エリート校のエリート教師」から「移民学校の一教師」と即変わる。
名前を覚えるのが大変なアフリカ系の子供たちの名前を覚え、子供たちを観察し、彼らの尊厳を尊重し、彼らが学業に興味を持てないでいることに悩みます。
妹の話のヒントから、彼なりに生徒に学習に興味を持たせる方法を思いつき、ビクトル・ユーゴーの「レ.ミゼラブル(ああ無情)」を教材に。
「レ・ミゼラブル」のストーリーだけではなく、ビクトル・ユーゴー自身やその時代の話、その他アーネスト・ヘミングウェイのSix words novelなどを、子供たちが好きなように発表できるようにしました。
-と、ここまで書いてしまいましたが、残りは映画をご覧ください。
フランソワ先生が「レ・ミゼラブル」を子供たちの学習への興味を持たせるのに使いましたが、私が小学校4年の時の担任の先生がしてくださったことは少し似ていたと思います。
私のクラスは学業に興味を持てない子はそうはいなかったと思いますが、道徳の時間や空いた時間に、担任の先生が皆に読んでくれた本がありました。
それは、挿絵もない「ギリシャ・ローマ神話」。
小学校4年生ではまだ「挿絵付き」の本や、子供むけのひらがなが多い本を読むことが多かったですが、私は担任の先生にその本を借りて読みました。
挿絵も全くない分、想像で補うしかありませんでしたが、それだからこそ楽しめた本。
(子供向けの「ギリシャ、ローマ神話」ならたぶん、この本以前に読んでいたと思いますが、先生が読んでくれなかったら、それで終わっていたでしょう。)
もともと本は好きでしたが、この時の経験が「読書」も質を変えるきっかけになりました。
オマケ:
神道、ローマ・ギリシャ神話、曜日名 - Various Topics 2 (goo.ne.jp)
(↑この記事のタイトルや本文に誤字(「ローマ・ギリシャ神話」→「ギリシャ・ローマ神話」、「新道」→「神道」、「or 」→「and」)がありますが、2014年11月以前の記事は修正するとフォーマットが崩れるので、修正できません。すみません。
Intelligient mind-知的好奇心を失わずに - Various Topics 2 (goo.ne.jp)
理想の先生 - Various Topics 2 (goo.ne.jp)
実は私と同じクラスだった才女が後に翻訳家になりましたが、この時担任の先生から同じく「ギリシャ・ローマ神話」を借りていたのかもしれません。