アフガン・イラク・北朝鮮と日本

黙って野垂れ死ぬな やられたらやり返せ 万国のプレカリアート団結せよ!

スポット派遣の残酷

2008年04月17日 23時40分09秒 | 一人も自殺者の出ない世の中を
 「人間飼い殺し・使い捨て」とも言うべき事態が、この日本で深く静かに進行している様な気がしてなりません。今日はとりあえず、登録型(スポット)派遣について、自分の周囲の例を挙げておきます。

 まず、登録型派遣という働き方についての説明から。派遣でのバイトには、大別して常用型派遣(特定労働者派遣)と登録型派遣(一般労働者派遣)という二つの働き方があります。前者は、毎日いつも決まった派遣先で働くものを指します。それに対して後者は、派遣会社に名前を登録して不定期に仕事が回ってきた時だけ働くものを指します。これが別名「スポット派遣」とか「日払い派遣」と呼ばれる働き方(働かされ方)です。

 私が現在勤務しているのは某スーパーの物流センターで、そこの業務請負会社でレギュラーのバイトとして働いているのですが、そこにも、私が雇われている業務請負会社の社員・バイトとは別に、先述の「スポット派遣」で回されてきたバイトが居ます。彼らスポット派遣のバイトは、忙しい日だけ私の職場に出勤してきます。その出勤シフトもまちまちで、週に数日忙しい日には必ず来て私達とほぼ同じ業務をこなす人たちも居れば、月に数回か甚だしきは数ヶ月に何回かだけ来て、当日だけ仕事をして帰る人も居ます。
 当然、両者の間には仕事の習熟度に大きく差が出ます。何度も来ている人間はそれだけ仕事に慣れ、次第に会社からも重宝される様になります。それに引き換え、偶にしか来ない人間はいつまでたっても新人と変わらず、次第に職場でもお荷物扱いされる様になります。

 勿論、その様になるのは、確かに個人の資質に因る所も大きいのです。そういう人は押しなべて他力本願で覇気がありません。こちらから仕事を教えてもなかなか自ら覚えようとせず、何度も同じ事を聞いて来ます。こちらとしても、そういう人には初歩的な作業しか任せられないので、そういう人はいつまで経っても仕事が覚えられません。謂わば悪循環です。
 これは確かに当人の自己責任に因る所も大きいと思います。しかし話をよくよく聞いてみると、必ずしもそれだけが原因ではない事が、改めて分かってきました。スポット派遣の彼の場合も、「明日もこちらに出勤してくれ」と言われて来たのに、いざ当日業務終了後に派遣会社に電話を入れたら、急に明日からまた違う現場に行けと指示されたりするのです。何とその派遣会社は、会社の都合で勝手に派遣先を変更しておきながら、当人には電話一本も入れず、「明日の予定はそちらから聞いて来い」という態度なのです。

 スポット派遣のバイトは、過去に私も何回かした事がありますが、何度も派遣会社に電話を入れなければなりません。まず出勤前日に「明日出勤します」コール。当日自宅を出る時に「これから出勤します」コール。待ち合わせの集合場所につくと、誰かが点呼をとって会社に「全員揃いました」コール。そして当日業務終了後は、自分の出勤カード(作業確認票)に派遣先担当者の認印かサインを貰って(それを派遣会社に提出しないと給料が出ない)会社に「業務終了」コールと、何度も派遣会社に電話を入れなければならないのです。その分の電話代も全て個人負担です。

 私は今までその理由を、派遣会社が自社のバイトを信用していないからだと思っていました。実際、私のそれまでの経験からしても、派遣バイトの中には当日欠勤・無断欠勤者も少なくないのです。来て数日で急に連絡がつかなくなったバイトも何人も居ます。だから、「その当日欠勤・無断欠勤防止の為に何度も会社に電話を入れさせているのか」と、今までは思っていたのですが、実はそれだけでなく、「会社側が業務変更の連絡をサボる為に、個人に責任転嫁しているのもあるのではないか」、という気すらして来ました。

 そんな形で、ある日はAの現場へ、またある日は全く違うBの現場へと、機械の部品みたいにコロコロ転送させられていたら、仕事にも愛着など湧かないし、湧かないから自ら覚えようともしない人間が出てくるのも、ある意味当然なのではないかと思います。勿論そうでない人も一杯居ます。そういう人はやがてスポット派遣から足を洗い、もっと割りの良いバイトにもありつけるでしょう。後に残るのは、それが出来ない「カス」ばかりとなり、そういう人はいつまで経ってもスポット派遣から足を洗えないのです。
 ここで私が敢えて「カス」とキツイ言葉を使ったのは、そういう搾取の仕組みに気付いて自分から抜け出すなり抗うなりしなければ、誰も助けてはくれず、最後には自分で自分の首を絞める事にしかならない事に、当人自身が早く気付いて欲しいからです。権利とか法律と言うものは、自分たちが自らを守る武器として使いこなせなければ、所詮は絵に描いた餅でしかありません。それが分からない限り、いつまで経っても「ただのカス」として、資本家に好い様にこき使われた挙句に、最後には使い捨てられるだけです。

 今日、私はその派遣バイトの彼に聞いてみました。「いつまでスポット派遣を続けるつもりか」と。そして、「今のままでは、自分も仕事やっていても全然面白く無いだろう」「今のままでは、いつまで経っても食っていけないし、仕事も覚えられないぞ」「いい加減、スポット派遣なんかではなく、社員でもバイトでも何でも良いから、もっと割りの良い仕事を探せ」と言う事も。グッドウィルの給与ピンハネ(データ装備費)の話もして、「安っぽいフリーペーパーに満載のスポット派遣求人など使わずに、それよりはまだ多少ともマトモな求人誌(アイデム・タウンワークなど)か、出来ればハローワークで仕事を探せ」「労基法の初歩的な内容ぐらい常識として知っておくべきだ」という事もアドバイスしておきました。しかし彼、ちょっとは考えていたみたいでしたが、果たしてどこまで私の言う事を理解してくれたやら。

(関連資料)
・登録型労働者と常用型労働者
 http://www.bekkoame.ne.jp/~tk-o/HelloWork/hakenntr.htm
・ネットカフェ⇔日払い工場使い捨て切符(ウーツー(CDレビューア))
 http://ameblo.jp/uhtwogh/entry-10028299832.html
・「日雇い派遣」の全面禁止 民主、労派法改正案提出へ(朝日新聞)
 http://www.asahi.com/job/news/TKY200802140336.html
・2/8 派遣法改正し"労働者保護法"に 志位委員長が質問/衆院予算委員会(全編)(YouTube)
 http://jp.youtube.com/watch?v=6I_NTfz3RNs
・連合:「日雇い派遣禁止」の運動方針決める(毎日新聞)
 http://mainichi.jp/select/today/news/20080125k0000m040161000c.html
・グッドウィルのデータ装備費 @ まとめウィキ
 http://www34.atwiki.jp/gw-200/pages/1.html
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19 コメント

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Unknown (todo)
2008-04-19 09:26:29
いよいよスタグレーションが本格化しそうですが、日当日払いでかろうじて食ってる人達が失業となったらどうなるんでしょうか。
消費税を上げるなんていうとんでもない話も進んでいるようですが、派遣会社の売り上げにだって消費税がかかってる。競争的な業態であれば、税があろうが無かろうが売り上げは変わらない。完全な内税、コストは税込み+経費で計算されるわけです。
どうしても消費税を続けるというならウソは止めてハッキリ付加価値税を言うべきですよ。
そして電力やガスといった寡占化した業界にも内税で課税する。企業の利益額ランク、一位はトヨタですが二位以下はズラっとインフラ系でしょう。この辺、公務員より給料高いんだから。
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日払い派遣ワーカーの覚醒? (プレカリアート)
2008-04-19 23:56:28
>日当日払いでかろうじて食ってる人達が失業となったらどうなるんでしょうか。(todoさん)

 標記記事に登場の彼(仮にN君としておく)の場合は、九州・徳之島に実家に帰ってそこできちんとした生活の糧にありつければまだしも、それがダメならほぼ間違いなくネットカフェ難民に転落です。

 親元離れてマンション住まいしている癖に、自分が毎月どれだけ稼いで税金・家賃・光熱費・食費にどれだけ払っているかという事(月々の収支構造)を、まるで把握していないのですから。自分の事なのにね。成人にもなって、まるで高校生が遊ぶ金欲しさにバイトするのと同じ感覚でいるのです。
 普段普通に話していても、確かにそこら辺にいる普通の若者に違いはないのですが、どことなくボォーとしていて、少し込み入った話になると途端に「もういいや」とか「そんなん分からない、知らない」とか言い出す。N君というのはまあ、そういう人なのです。

 だから私、彼に言いました。「大雑把でも良いから、毎月の収支をノートに付けて、きちんと自分で把握しろ、まずはそこからだ」と。そして、「仕事を覚え職場に慣れる為にも、自分から派遣会社に申し出て、今後はもうスポットで現場を渡り歩く様なシフトではなく、出来るだけ毎日同じ現場で働かせて貰える様にしろ」と。

 そして、「派遣会社なんて、誰でも良いから兎も角頭数だけ揃えて、委託手数料稼いでバイトの給料ピンハネする事しか考えていないのだから」「君は、そのシステムの中で、派遣会社から好い様にあしらわれているだけなのだ」「君を受け入れる現場の方も、仕事やる気のない・出来ない人よりは、ある・出来る人の方が欲しいに決まっている、その為にわざわざ派遣会社に高い委託手数料を払っているのだから」「結局今のままでは、あっちへ飛ばされこっちへ飛ばされして、全然スキルアップも出来ないうちに、最後には何処も引き取ってくれなくなるぞ」と。はっきり言ってやりました。

 実際に、彼の登録している派遣会社の、現場での評判は、余り芳しくありません。これは私が前の現場で勤めていた時にも、実際に経験済です。無断欠勤・連絡不能・ミス連発で、その尻拭いでえらい目に合わされましたから。だからキツイ言い方になりますが、敢えて本当の事を彼に言ってあげたのです。彼自身の為に、そしてその呷りを直接蒙る現場の自分たちの為に。

 すると、この数日というもの、N君、毎日こちらに出勤する様になりました。ひょっとしたら、「今まで派遣会社に奪われてきた生存権・人権・自分の人生を奪還する闘い」を自分なりに始めたのかも。まだ分かりませんが。
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Unknown (todo)
2008-04-20 09:15:31
N君が前向きになってくれてよかった。取りあえずでも食っていけないと次は無いわけですから。ただ状況は厳しいと思います。たとえばフリーターでフルタイム働いて手取り10万~20万、これでパラサイトシングル、全部可処分所得なら相当なリッチですよ、新車なんて楽に買える。
たとえば外国人労働者で3LDKに十人が住む。出稼ぎなら住むところなんて関係ないわけです。それで本国では豪邸を建てたりしている。こういう人もそこそこ豊なんです。
ところが地方出身者となれば、神田川の世界はもう無いわけでワンルームマンション、首都圏で6万~8万といったところですか。手取り15万以下となると携帯電話が持てるのかどうか。これで生き延び、競争しなければならない。さらに工場勤務の場合には機械化との競争もある。
たしかに何もしないで状況が良くなることは考えにくい。

飛躍しますが、大リーグ時代の大魔神の佐々木。酔っぱらって転び半シーズンを棒に振った。これはマスコミに叩かれたんだそうで、その時佐々木は荷物を自分で持っていた。「年俸10億も貰ってるくせになんでポーターを雇わないんだ、お前は守銭奴か?」と。これが日本なら「荷物ぐらい自分で持て、何様のつもりだ」となるんでしょう。
やぱりアメリカでビートタケシが控え室でタバコを吸い灰皿を自分で片づけようとしたらボーイが飛んできてえらい怒られた。仕事を取るな、というわけです。
WIN95が発売されたとき工場の様子をテレビで放映していましたが袋詰めは手作業でやってるんですね。こんなの日本だったら即自動化ですよ。
そもそもアメリカはヨーロッパの食い詰め者が起こした国。移民とは要するに失業者、求職者、労働力以外売るものの無い人にとって仕事とはまさに生存権の行使です。たとえなんであれ仕事を用意できなければとんでもない社会不安が生じる。
そんな国にですよ、集中豪雨的に失業を輸出したらそりゃブチ切れて当然ですよ。早晩「いくら稼いでもかまわないが、アメリカで稼いだカネはアメリカで使え」となるんじゃないでしょうか。

*かってキャノンが完全無人化工場の構想を打ち出していましたが、さすが最近は聞かなくなりました。



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これは仕事の出来・不出来の問題ではない (プレカリアート)
2008-04-20 09:33:50
 このスポット派遣の問題に関してもう少し。
 まずN君の事で、私が彼の「どんぶり勘定」ぶりをしつこく問題視するのは、彼の収入ではどう見ても食べて行けない事が、はっきりしているからです(この事については、todoさんも既に言及されていますが)。
 彼らの時給は850円で、同じ仕事をしているにも関わらず、私達のソレより50円も安いのです。その分、派遣会社にピンハネされているのです。そしてグッドウィルと同様に、そのうちのナンボかは安全保障料という名目で引かれています。実際に労災になれば全て自分持ちで、会社は一切負担してくれないにも関わらず。

 N君の場合は、大体平均して週5日は確実に仕事に就く事が出来ている様ですが、それでもその時給だと、フルタイムで8時間丸々働いても(普通、休憩の1時間は無給なので、実質は7時間になる)月13万円前後にしかなりません。
 そこから税金・家賃・光熱費・食費を引くと、幾ら頑張ってみても、もう自分がカツカツ食っていくだけしか残りません。それから更に携帯代(派遣会社との連絡には必ず必要)やタバコ代で金が出て行きます。彼はそれまでの蓄えもゼロですから(本人から聞き取り済)、自活していくには相当な覚悟と努力が必要な筈です。

 ところが、彼は先述した様なキャラクターですから、毎月確実に親から仕送りして貰わない限り、早晩生活が破綻に瀕するのは目に見えています。しかし親のすねかじりにも限界があります。今のままでは「親の不幸が自分の命の切れ目」となるのは確実です。不足分は二流のサラ金でつまんで(特に昨今はサラ金も審査が厳しくなっているので、多少ともマトモな所では借りられない筈)、それを自分のポケットマネーか何かと勘違いしていないかと、ついつい最悪のパターンを想定してしまいます。

 更に憂慮すべきなのは、このスポット派遣については、何もN君の様な日払い派遣ワーカー「劣等生」だけが問題ではないという事です。仕事が出来て会社でも重宝されている「優等生」日払いワーカー(仮にI君としておく)も、その実情は惨憺たるものなのです。
 I君は、私の職場の仕事が引けた後も、別の現場で夜勤の仕事に就いているのです。斯く言う私も週の後半はダブル・ワークをしていますが、彼の場合は私みたいな「兄貴の店でピンチヒッターとして数時間」というヤワなモノではなく、れっきとした夜勤ぶっ通しの仕事なのです。

 私、それを聞いて、最初は「日勤の仕事の休みの前日にでも夜勤の仕事を入れているのか」と思っていましたが、どうやらそうでもなさそうなのです。ウチの仕事を夕方終え、一度帰宅して仮眠を取った後、更に夜勤の仕事に就き、その足で朝7時からのウチの仕事をしている様なのです。
 実際の夜勤の仕事が、何時から何時までのどんなものか、詳しい事は私にもまだよく分かりません。しかし、いづれにしても、そんな生活をずっと続けられる筈がありません。何か具体的な理由や目標が眼前にあって、それまでの数ヶ月の辛抱だと言うのなら、まだしも救われるのですが。今は若いからそれで持っても、30歳過ぎれば往時の後遺症が確実に出てきます。腰痛や内臓疾患の形で。

 N君やI君の登録している派遣会社のHPも見てみましたが、いい加減な事ばかり書いています。元々この会社は、百貨店の包装のパートをしていた主婦が「こういう仕事はカネになる」という事で立ち上げた会社だとの事ですが(その主婦が今の会社のオーナー、謂わば奥谷禮子の関西版)、よくぞここまで奇麗事ばっかり嘘八百並べ立てる事が出来たものです。
 当該派遣会社の営業本部長が立ち上げたとかいうブログも見つけて覗いてみましたが、やれ「営業部員の誰それは一日で契約8本も取ってきた」だの、そんな話ばっかりで。実際はワーカーの教育も何もあったものじゃない。ホッタラカシで後は野となれ山となれじゃないか。

 先述のサラ金にしても、この悪徳派遣会社にしても、貧困ビジネスの最たるものです。こんな会社は全世界のワーキングプア・人民の敵だ。一刻も早く叩き潰してしまわなければならない。
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Unknown (todo)
2008-04-21 20:35:17
かって江戸っ子は宵越しのカネを持たないことを誇りにしていたのだそうですが、その支出の内訳はざっとこんなところ。

仕事が終わったらまずちゃちゃっと風呂(銭湯)にいく。
ソバをおかずに二、三合引っかけ、安女郎を買うと日当がちゃら。
今日的、相対的には日当二万円くらいの所得か。
ただ、これだと下限というには高すぎますからその半分の一万円。細かい話はおくとして大の男を8時間拘束して払う賃金の下限ってやっぱこれが限度だと思いますよ。
はっきり言って給料安すぎ。もう不当廉売。
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Unknown (todo)
2008-04-28 18:03:15
たとえば、縁故採用の地方公務員で実家から出勤。30才で1000万の預金。自治体は大赤字。
フリータの払う所得税、派遣会社の払う消費税がこんなところに使われているわけですよ。

セーフティーネットが必要なことは言うまでもありませんが、ただ税によって所得移転すればいいってもんじゃない。無論、この中間マージンはしっかり公務員が抜いてるわけです。
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Unknown (todo)
2008-05-01 06:51:38
メーデーの日経「経済教室」
待機児童対策は市場原理で(バウチャー制を提唱)。鈴木旦学習院大学准教授。

*なんと公立保育所保育士の平均年収は800万円。ホントですかねぇ。これで税金が足りないって1000兆も借金こしらえてるわけですから。しっかり子孫に借金を残してます。
かなり以前見た新聞記事(記憶・未確認)の公務員保育士の給料はたしか400万~500万(この位なら許容範囲か?)これを財政難で民営化した。給料は一律時給800円。さすがに”ふざけるな!”と従業員全員ブチ切れて退職(やりすぎw)。やっぱバウチャー制とセットの民営化でないと又ワーキングプアが増えます。
しかし、大学助教授よりも高い小学校教員の給与っていったいなんなんでしょうか。
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官製ワーキングプア&メーデー記事 (プレカリアート)
2008-05-01 23:08:35
>Unknown (todo) 2008-05-01 06:51:38
>公務員保育士の給料はたしか400万~500万(この位なら許容範囲か?)これを財政難で民営化した。給料は一律時給800円。さすがに”ふざけるな!”と従業員全員ブチ切れて退職(やりすぎw)。

 私の生協退職時の年収がこんなモンだったと思う。そこから一律時給800円に賃下げですか。一日8時間×月22日出勤として月収税込みでも14万円余。私もその立場ならブチ切れて辞めています。はっきり言って、今のバイトの給料より低い。

>公立保育所保育士の平均年収は800万円。

 この「平均年収」というのは、一般職(又は労組員)年収の平均ですか?ほら、産経新聞がよく公務員・労組攻撃のネタにこういう話を持ち出すでしょう。
 あの手の話が胡散臭いのは、それよりもっと高給な高級官僚や首長の政官財癒着の事には余り触れずに、わざと一般職も役付もごちゃ混ぜにして、「民間はサービス残業で苦労しているのに」(下見て暮らせ何とやら)みたいな話にすり替えて、労組攻撃のネタにしている所です。そのくせ「民間」の「サービス残業や偽装請負の横行」は全然問題にせずにね。
 そうやって80年代以降このかた、新自由主義の暴走が始まり、その行き着く先が、不当労働行為が横行する今のJR・NTT・郵便局な訳で。

 ただ、一般職(又は労組員)もその中で、「長いものに巻かれろ」で、高級官僚・政官財癒着のお零れにあやかっていた部分もある事は確かです。大阪市の連合系労組とオール与党との癒着などの例の様にね。そして、往年の「親方日の丸」意識を払拭出来ないまま、今や三位一体改革や独立行政法人化でリストラの矢面に立たされて、四苦八苦。
 勿論、これは民間にとっても対岸の火事ではありません。公務員の労働条件が引き下げされたら、それを口実に、次は民間の労働条件が引き下げられますから。

 その陰で官製ワーキングプアの問題があります。かつて近隣の市で非常勤職員の募集があり、私も面接を受けに行った事があります。確か時給は850円だったかな。月収では10万円行くか行かないか。そんな低賃金に、所帯持ちと思しき中年オヤジが列を為して面接の順番を待っていたのを覚えています。その姿を見ているうちに、何かこちらまで、悔しさと惨めさで、段々腹が立ってきたのを覚えています。私は不採用でしたが、あんな劣悪バイト、採用されなくてつくづく良かった。

 ところでメーデーの語が出たついでに、この話も。今日仕事が終わってから散髪に行ってきました。その散髪屋にあった読売新聞(関西版)夕刊の第一面を見て、一瞬目を疑いました。

・貧困・格差ストップ!、メーデーに若者立つ(読売新聞)
 http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20080501p102.htm

【1日のメーデーで、連合系、全労連系、全労協系など各団体が集会を開き、「貧困と格差をなくそう」「労働者の権利を守れ」などと訴えた。非正規労働者の増加や正社員の過酷な勤務など、若年層の雇用環境が厳しさを増す中、近畿各地の会場には「雇用問題に無関心ではいられない」という若者たちの姿が目立った。】とあって、最初に大阪労連(全労連系)のメーデーの様子が紹介されていた。そして、【厨房(ちゅうぼう)を3人でこなし、午前5時半に家を出て午前1時半に帰宅する日もあったが、月給は額面28万円】とか、取り上げている話題もかなり具体的。

 これが赤旗・朝日・毎日なら「まあこんなモンだろう」で終わるでしょうが、あのナベツネの読売がここまで書くとは、時代も変わったと言うか。但しこれも、「ネオコン・ネオリベ翼賛の基調はきっちり保持しながらも、一定の野党色も打ち出して部数維持を図る」という、ナベツネ新戦略から来ているものですが。
 それが証拠に、同日の紙面ではきっちり後期高齢者医療制度の提灯記事を載せていましたから。それでも、いつ読んでもムカつくだけの、「B層バカウヨ」レベル丸出し「3Kブル新」の紙面よりは遥かにマシですが。
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悪徳派遣会社 (プレカリアート)
2008-05-02 22:53:58
 日払い派遣のN君・I君たちが登録している派遣会社は、どうやら、私が今まで思っていた以上に、アコギな事をしている様です。
 今日昼休みに、さり気なくI君に、日々の睡眠時間を聞いてみました(彼は夜勤の仕事も掛け持ちしています)。すると「毎日5時間ぐらい」との事。但し、「昼夜兼行で働いているのは週に数日だけ」との事で、少し安心しましたが(そりゃそうだろう、ロボットじゃあるまいし)。

 しかし、その夜勤と言うのが、時給制ではなく日給制で、1勤務(日によって違う様ですが、大体深夜0時から7時位までか?)働いても7~8千円ぐらいにしかならないのです。深夜割増手当ての支払を忌避しているのが、もう見え見え。しかし、これでは手取りは昼の勤務と殆ど変わらない。そして昼は昼で、時給たった850円で、7時から14時半までの実働7時間しか無いので(30分間の昼休みは無給)、こちらの稼ぎも幾らにもならない。こんな細切れ勤務ばかり日払いで続けているのです。

 バイト給与の世間相場や、やっている仕事のしんどさと比べても、余りにも賃金低すぎ。私、I君に水を向けて見ました。「世間相場と比べても、それでは余りにも条件悪すぎ。そんな会社など辞めて、もっとマシな派遣会社で働けば良いのに?」と。
 ここは本来ならば「何故闘わないのか?」と聞くべきなのでしょうが、彼の意識がそこまで行っていない事は今までの会話の中でもつかんでいたので、あくまで次善の策として聞いてみたのですが。彼曰く「いや、それでも××(当該派遣会社名)はまた良い面もあるで、日払いも融通が利くし」なんだと(呆)。

 私、それを聞いて、心の中で更に怒りに火がついた。かつて官製ワーキングプアの面接を受けていた時の惨めな思い出が蘇ってきた。××(当該派遣会社名)営業本部長ブログの、ネオリベ丸出しのお気楽ノー天気な記述も、同時に頭の中をよぎる。
 今はまだ、I君たちや私の今後の事もあるので思い止まっていますが、これ以上酷い事をやっている事が明らかになれば、場合によっては会社名公表、公開質問状送付、電凸敢行などの手段に踏み切る事も考えています。
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Unknown (todo)
2008-05-03 11:28:10
統制価格ならともかく市場で決まる賃金を勝手に動かせば失業者が増えるだけ、ということのなりそうです。
中国人の賃金が安いといったって一食50円もあればまあまあの食事ができるんでしょ。タイなどでも現地の中間層と同じ生活ができれば生活費は日本の十分の一だといいます。他方、日本の工場で働く技能職などでは中国人や日経ブラジル人の給料、日本人と変わりませんから。生活を保障するということであれば当然そういうことになります。これで国際競争しなければならない。
低賃金といっても失業よりはマシだろうと思います。
ただ、フリードマンがいうように負の所得税は実現しなくとも、首つりの足を引っ張るような税制は許せない。課税最低限度の引き上げは当然と考えます。
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