アフガン・イラク・北朝鮮と日本

黙って野垂れ死ぬな やられたらやり返せ 万国のプレカリアート団結せよ!

産経新聞によるセカンドレイプを許すな!

2008年02月18日 00時49分41秒 | 福田第2次投げ出し政権
 アッテンボローさんの送ってくれたTBを辿っていったら、はなゆーさんのブログに、「ある沖縄在住者の呼びかけ」という下記の文章が掲載されているのを見つけました。この「呼びかけ」の内容は、去る2月10日夜に沖縄県北谷(ちゃたん)町で起きた米兵による女子中学生暴行事件を巡って、産経新聞がセカンドレイプ紛いの報道を行っている事に対して、抗議の為のボイコットを呼びかけたものです。転載歓迎という事なので、こちらでも遅まきながら急遽紹介させて貰う事にします。

 その「沖縄在住者」さんが問題にされている産経新聞の当該記事についても読ませて貰いましたが、確かに聞きしに勝る醜い内容でした。「暴行事件への抗議はいかがわしい反基地勢力が政治闘争の具に利用するためのもの」「暴行されたのは被害者が無防備で躾が出来ていなかったから」なんて事を、臆面もなく書き連ねているのですから。そこには最低限の人間性の欠片もありません。これはもう右とか左とかいう以前の問題です。
 しかも、これが三面記事なんかではなく論説記事だというに当たっては、もうその新聞社の社風が疑われるというものです(実際にもその通りなのですが)。若し我が子が同じ被害を蒙っても、この論説記者は同じ言葉を吐けるのでしょうか?

 産経新聞は以前にも、集団自決軍命削除の教科書検定意見に抗議した沖縄県民集会に対して、当初は殆ど無視を決め込んでおきながら、突然中傷記事を掲載するという暴挙をやってのけました(拙ブログ関連記事参考)。この一例を以ってしても、産経新聞の政府御用、強者・権力への阿諛追従、弱者・少数派への蔑視・排除の姿勢は際立っています。
 凡そメディアというものは、権力の暴走をチェックする所にこそ、その存在意義があるのです。それがもっぱら時の権力や時流への迎合のみというのでは、それでは政府広報と何ら変りません。

 また、これは単に沖縄や米軍基地の問題だけに限った事ではありません。この問題だけに限らず、「小悪叩きに矛先を逸らし真の巨悪を隠蔽・免罪」した挙句に「”下見て暮らせ傘の下”で溜飲を下げさせてそれで終わり」という毎度お馴染みの産経新聞の基本スタイルは、もうかれこれ60年代ぐらいからずっと続いている話ですが、それでも上記の様なセカンドレイプ紛いの報道姿勢を一旦黙認してしまったら、次はどんなヘイトスピーチを垂れ流されるか分かったものではありません。次はワーキングプアや失業者・ホームレスなどが、分断支配の為の格好のターゲットにされる事でしょう。
 メディアに求められる役割はあくまで「社会の木鐸」であって、肥大化した「第4権力」なぞではありません。産経新聞に対する購読ボイコットの下記「呼びかけ」に私も賛同します。

(転載開始)
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《ある沖縄在住者の呼びかけ》

沖縄米兵、少女暴行事件について、右派の、「騒ぎすぎ」という妄言が、いかに歴史的事実を知らず、本土の人間の傲慢な態度として沖縄の人に映っているかに、知性のない右派にはわからないのでしょう。

沖縄は、琉球王国時代に、江戸幕府公認のもとで、薩摩藩により侵略、支配され、琉球を通しての、大陸との貿易のため、体裁は王国は残されましたが、実際には薩摩藩から重い税をかけられて、民は塗炭の苦しみに喘いでいました。

明治維新の薩摩藩の資金源は、こうした琉球支配からもたらせたものでした。

そして、明治になってから、「琉球処分」というものが行われ、琉球王国は廃止され、王は最初は男爵として列せられたものの、島民にとっては、貧しさだけが残っていました。

そして、琉球処分後も、日本人(本土人)の琉球人差別は続き、従軍慰安婦にも、沖縄の女性が多く連れて行かれました。

とどめは沖縄戦です。本土防衛の捨て石とされた、沖縄では、太平洋戦争中最大の地上戦が行われたとされています。

しかし、それは被害の大きさからはそうですが、実際には米国による、途方もない物量作戦と、穴があれば、見境なしに焼き払うという殲滅戦の挙句、沖縄島民は、三分の一が死亡しました。

本土人によって、差別され、捨て石にされ、さらに米軍に殺されて(日本軍による自決の強要や、スパイ容疑での処刑などがありました)、生き残った沖縄県民たちは、米軍が作った収容所に入れられました。

その後、何年か経ってから、収容所を出た沖縄県民が驚いたのは、今の嘉手納基地など、広大な土地が、所有者に断りも補償もなく、接収されて、米軍基地になっていたのです。その状態は今も続いています。

サンフランシスコ講和会議で、日本は独立を果たしたと歴史では教えますが、沖縄はこれに含まれず、アメリカによる領有が続きました。

この間、誤射、事故だけでなく、意図的な銃撃、車で引き殺す、など、今、米軍がイラクで行っているのと同じことが行われました。

1954年以降、確認されているだけで、日本全体で、米軍の事故、事件で死んだ日本人は1000人以上。これに、米軍領有時の数字は入っていません。

1970年には、米軍のあまりの横暴と、その犯罪が、米軍内部での処分で、軽微または無罪に終わることに怒った、市民が、交通事故を起こした米兵を取り囲み、米軍のMPと衝突して、車に火を放つという、「コザ暴動」という事件も起きています。

それだけ、米兵の犯罪に、沖縄県民は、怒りを膨らませていたのです。

そして1974年の沖縄返還。沖縄は日本のものとなりましたが、本来、沖縄県民が望んだのは、「基地撤去、本土並み」でしたが、これは、「核抜き、本土並み」にすり替えられ、基地は存続しました。

その後も、「日米地位協定」により、米兵の起こす事件は、領有されていた時と同様に、米軍側で処理され、ほとんどは本国送還でごまかされてきました。今回の事件で、犯人の逮捕に成功したのは、13年前の事件以降の、地位協定の、運用の見直しの一環として、現行犯は、沖縄県警察が逮捕拘留できるということになったからで、基地内に逃げ込まれていたら手出しはできませんでしたし、今でも、米軍が身柄の引き渡しを要求してきたら、日本は応じなければならないのです。

以上のような、迫害と差別の歴史の中で、土地を接収されて、一族の誰かは、米軍に殺されたという記憶がある中で、依然、沖縄での米兵の犯罪は、続いているのです。

この、積年の苦しみと怨念を知らずして、「騒げば補償金が入る」という、根拠のないデマを使って、沖縄人を愚弄する、右派メディア、右翼どもは、依然として、沖縄人を差別しているのです。この悪質な連中こそ、米軍基地の隣に住まわせるべきです。

先日のプリンスホテルに限らず、産経新聞、サンケイスポーツの、不買運動を始めましょう。夕刊フジも同じ、扶桑社の書籍も買うのはやめましょう。

そして、奴らの言うことが、いかに不条理で、売国的であるかを、上記の文を転載して、広めてください。

本土人は、沖縄に、おおきな負い目をおっているのです。

それなのに、さらに傷つける言葉を吐く、下劣な奴らを糾弾しましょう。
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(転載終了)

(関連記事)
・米兵が中学生暴行/沖縄署、容疑で逮捕(沖縄タイムス)
 http://www.okinawatimes.co.jp/day/200802121700_01.html
・携帯越し「助けて」/安保の影 犠牲また(同上)
 http://www.okinawatimes.co.jp/day/200802121700_02.html
・沖縄 中学生強姦事件に関する報道(アッテンボローの雑記帳)
 http://rounin40.cocolog-nifty.com/attenborow/2008/02/post_3ba6.html
・【政論探求】「反基地」勢力が叫ぶいかがわしさ。(産経新聞)
 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080212/plc0802122007008-n1.htm
 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080212/plc0802122007008-n2.htm
・鬼畜への手紙(なごなぐ雑記)
 http://miyagi.no-blog.jp/nago/2008/02/post_cadf.html
・GO HOME!MOTHER FUCKER!(きっこのブログ)
 http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/2008/02/go_homemother_f_f93a.html
・沖縄在住者が産経新聞系列企業製品のボイコット運動を提唱(低気温のエクスタシーbyはなゆー)
 http://alcyone.seesaa.net/article/84013090.html
・連合によるプリンスホテル系列ボイコットと、米兵による強姦事件の報道を巡る産経新聞不買運動(アッテンボローの雑記帳)
 http://rounin40.cocolog-nifty.com/attenborow/2008/02/post_e182.html 
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