ビョウヤナギが咲く季節になりました。黄色の花弁と長い雄しべが目立つ花です。
ビョウヤナギはその美しさから未央柳と名付けられたということです。
未央柳といえば高校生のときに漢文を学んだ時のその国語の先生のお顔とそらんじた長恨歌を思い出します。今では冒頭の「漢皇色を重んじて傾国を思う」しか思い出せませんが。
長安に戻った皇帝は太液の芙蓉の花を見ては今は亡き楊貴妃の顔を思い、未央宮の柳の葉を見ては楊貴妃の眉を思って涙をこらえることができませんでした。
帰来池苑皆依旧
太液芙蓉未央柳
芙蓉如面柳如眉
対此如何不涙垂
ビョウヤナギの美しさを、この美しくも悲しい光景になぞらえて未央柳と名付けられたのでしょうか。
ビョウヤナギの花の蜜を求めて蜂がやってきました。
たくさんある雄しべを掻き分けて何かを探しています。
それでも蜂は雌しべを探し当てることはありませんでした。