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薫 風 ~KUNPOO~

初夏に薫る爽やかな風に思いをよせ、YukirinとKaorinが日々の出来事などを綴るページです。

きゃべとん&伊坂幸太郎「死神の精度」

2007-08-06 | 本  棚
■ 先週金曜日はママ友と一緒に車の定期点検へ。友人の子供は最近チャイルドシート嫌いで抜け出てきてしまうとのこと。我が家にあった貰い物のチャイルドシートで挑戦したところ、ご機嫌で順調なお出かけが出来ました。点検中子供達は遊具で楽しそうに遊んで。

■ お昼はきゃべとんでラーメンに。娘は狼煙で卵をよく食べたので、卵を注文すると縦割りしてあるせいか食べず(-_-)。丸ごと一個じゃなきゃ駄目だったのね・・・早めにお店に入りましたが、後から続々とお客さんが訪れておりました。ラーメンの方はスープは少々濃いめの中麺のちぢれ麺。娘にはやや固めだったのか、狼煙ほど食べなかったかな。餃子は油屋の方が私的には好みかしらん。

■ それから買い物などしてお家でお茶タイム。秋までのお互いの子守計画について相談してきました。お友達は秋には職場復帰してしまうの~。あともうちょっとだね。

■ そして今回の伊坂幸太郎の本は「死神の精度」。死神が主人公の話です。死神は一週間前に該当者に接触して、死に値するか判断し「可」(たいていは)と報告するのが仕事。死神(見かけは人間)から見た人間模様をミステリー、恋愛小説等様々なスタイルでさらっと楽しめる短編小説です。作者はどんな主人公でも不思議と違和感なくストーリーを書けちゃうのが毎回関心してしまいます。


写真:待ちきれなくて、手(娘)を出してるの~

指揮者の名盤

2007-07-31 | 本  棚
■ 本間ひろむ『指揮者の名盤』平凡社新書。ブックオフで奥さんが買ってきた本を奪って、こっそりとナナメ読み。50人のマエストロを聴く、との副題がついている。

■ 19世紀生まれの巨匠フルトヴェングラー、トスカニーニから、クラシックブームを導いたカラヤンやバーンスタイン、そして小澤征爾など、世界の有名指揮者のこれだけは聴いておきたい、という名盤CDの紹介も載っている。

■ 指揮者(を含め天才音楽家)に共通するキーワードは“セルフィッシュ”。ホロヴィッツやバーンスタインが自らの気まぐれによって来日公演をドタキャンしたり、ムーティが演奏を終えしばし余韻に浸っている最中に観客が突然拍手を始めたらのにへそを曲げて舞台の袖へ引っ込んでしまったり・・・。カタカナで書くとなんとなく焦点がぼやけてしまうが、要は“わがまま”ということだね。

■ やたら怒鳴り散らすような指揮者につきあわされるオーケストラの団員もさぞ大変だろうとも思うけど、小澤征爾をボイコットしたNHK交響楽団の例もあるから、どっちもどっちか。

■ それにしても朝比奈隆が、京大法学部を出ていったんは阪急電鉄に就職するも音楽の道をあきらめきれず、京大文学部に再入学し美学を学びながら指揮者となったとは知らなかった。そんな彼の経歴が、あの鋭い眼光を生み出したのだろうか。音楽の専門教育を受けておらず、またオペラなどの下積みの経験もないから、曲のレパートリーは少ないのだという。

■ 本書で紹介されていたCDの中で見直したのが、フルトヴェングラーによるベートーベン交響曲第九番(合唱付き)。以前、お世話になった信州大学の先生からクリスマスプレゼントにといただいたものだが、1951年のモノラル録音と音源が古いので、正直あまり聴いていなかったのだ。でも、改めてよく聴いてみると、地の底からこみ上げてくるような勢いというか、響きというか、なにか生命の息吹きというものを感じる。実際にライブで聴いたらさぞ感動したことだろうな、と思う。

■ 最近はおちおちコンサートにも出かけられないが、またゆっくりとすばらしい演奏を聴きに行きたいものだ。当面は、グラス片手に我が家のコンサートホールで我慢するしかない。

論壇の戦後史

2007-07-16 | 本  棚
■ 奥武則『論壇の戦後史』平凡社新書。せっかくの3連休にもかかわらず、台風さんがやってきてテニスも山登りも出来そうにないので、晴耕雨読を決めこみ久々の読書。著者は元毎日新聞の記者。現在は法政大学教授という肩書きだが、やはり生え抜きの学者さんの文章とくらべると、論述の重みがすこし足りない気がする。

■ 本書の内容は『世界』や『朝日ジャーナル』といった総合雑誌から、いわば戦後の思想史を概観したもの。“戦後史”とはいっても、終戦直後の知識人におけるいわゆる「悔恨共同体」から60年安保闘争、大学紛争が中心(最盛期?)で、ベルリンの壁やソ連の崩壊といった冷戦構造の消滅以来、論壇の場にもはやかつての輝きは見られなくなっている。

■ 私が学生時代、『世界』や『中央公論』、はては『朝日ジャーナル』なんかを持ってキャンパスを歩くのが通だった。何だかカッコよく見える気がしたし、レポートのネタなどにもよく活用させていただいたものだ。しかし、今の学生達のどこにそんな姿がかいま見えようか...(というより、このような雑誌の存在すら知っているのだろうか)。

■ とにかく、戦後知識人達は“敗戦後の日本”のあり方を真剣に憂慮し、論じ、大衆を啓蒙しようとしていた。その証拠に複数の総合雑誌が発刊され、版を重ねてもたちまちに書店から姿を消した。しかし、それは全体的に過渡にマルクス主義に期待していたことを否めず、社会主義の実態が明らかになるにつれ次第に知識人達の主張もトーンダウンし、やがては東西の冷戦構造とともにその対立軸すらも消滅してしまった。ついには、総合雑誌の存続さえも危うくなってきているといったところだろうか。

■ どちらかというと、私も若い頃はサヨク系の思想に染まっていたから他人のことはとやかく言えないが、人生経験を重なるにつれ“それはどうかなぁ”と思うことが増えてきてしまった。ときどき学生時代の友人からは“すいぶん変わったね”と言われるが、勝手に“進歩したね”というコトバに置き換えて、自分で自分を誉めることにしている。(だって誰も誉めてくれないモン!!)

伊坂幸太郎「アヒルと鴨のコインロッカー」 創元推理文庫

2007-06-20 | 本  棚
■ 大学入学のため引っ越してきたアパートで出会った青年。悪魔めいた長身の彼は初対面だというのに「一緒に本屋を襲わないか」と僕に持ちかけてきた。標的は一冊の広辞苑。おかしな話なのに、決行の夜モデルガンを手に書店の裏口に立ってしまった。

■ こうして始まった物語は過去と現在を交差しながら、予想しない展開を遂げます。途中残忍な遊びに興じる若者達が出てきますが怖さがありありと描かれ、恐がりの私は一緒に怖くなりました(-_-) またこの「アヒルと鴨のコインロッカー」というタイトルの意味は最後まで読めばわかります。

■ 第25回吉川英治文学新人賞受賞作。ちなみに今年映画化され、仙台で先行ロードショー、初夏より拡大公開とのことです(身近ではまだ公開されない感じかな)

<写真:お友達と休憩中>




デジカメ時代の写真術

2007-05-28 | 本  棚
■ 気がつけば、もうすぐ5月も終わり…。4月からわが社の広報担当となってしまった私(yukirin)。あぁ、神様は今年もゆっくりと桜を眺めている余裕なんて与えてくださらなかった。

■ というわけで、いわば必要に迫られる格好で読んでみた一冊が、森枝卓士『デジカメ時代の写真術』NHK出版(生活人新書)。いわゆる写真術のマニュアル本や雑誌はいくつか持っているが、“デジタル”に特化したものはなかった。その操作性や利便性、経済性などから、とくにマスコミ関係ではデジカメの優位は揺るぎないものとなってしまっている。

■ 内容的には記念写真の撮り方などが参考となる程度か…。室内でもなるべくストロボは使うなというけれど、現実的にはどうしても絵が暗くなってしまうので、ついついパシャパシャと明るく焚いてしまう。そのほうが、おたがい取材している気にもなるしね。

■ 職場にはN社製の一眼レフデジカメが2台あるけれど、ここ一番の場面(というのはあんまりないけれど)どうしても使い慣れた自分のカメラを使ってしまう。数人が共同で使っていると、誰も手入れをしないからどうしても扱いが雑になるし、機械に対する愛着もなかなか沸いてこない。1台ン十万円もするカメラの正確な使い方を誰も知らないという、口が裂けても言えない(でも文章には書いている)恐ろしい事実があるだけだ。

■ そんなわけで、新しいカメラに手を出そうかどうか、おそるおそる思案している今日この頃だったりする。ツァイスのレンズが装着できるようになったのは嬉しいが(といっても1本も所持していないので本当は影響ない)、“SONY”とあんなにでかでかと書かれているデザインはいかがなものか。豊科近代美術館のバラが咲く頃には、また撮影に出かけたいな~。


「陽気なギャングが地球を回す」 伊坂幸太郎(祥伝社文庫)

2007-05-12 | 本  棚
■ 先月読んだ作品。主人公は4人組の銀行強盗。この4人がまた普通ではあまり考えられない特技を持っています。相手の嘘を必ず見抜く名人、天才スリ、演説の達人、体内時計で時間の経過を秒単位で測れる女性。彼らの奪った4千万円をあろうことか横取りされてしまう・・・相変わらず少し変わった登場人物。でも違和感なくまた興味深い人物で関心しちゃいます。

■ 強盗というとVS警察の感じだど、横取りした現金輸送車襲撃犯との奪回劇。プラス死体が出現したり、仲間の息子が狙われたり。強盗犯のボスとも結構悪い奴で。

■ 本作品は2006年に大沢たかお、鈴木京香、松田翔太、佐藤浩市出演で映画化に(知りませんでしたが)。今度見てみたいです(^_-) 次はこの続編を読むつもり!

<photo:相談中なの>

食事珈房 はしら

2007-05-02 | 本  棚
■ 先日向かいのお宅に駐車場をお借りしたので、御礼の挨拶に伺いました。奥様は立ち話しをしているうちに私達?を気に入ってくれ、食事に誘っていただいたみたいで、一緒に近くの「はしら」へ食事に行きました(^・^)。

■ 車で5分位と近くに住んでいながら、お邪魔したのは初めて。ピザが有名なのは知っていましたが、本日は奥様お勧めの玄米ご膳に。写真はないであしからず(^^ゞ。小豆と塩を加え圧力釜で100分かけて炊き上げたという酵素玄米は柔らかくて甘みがありとっても美味しい。娘もよく食べたのでご飯のお代わりをくれました。それにお味噌汁、あげだし豆腐、こごみの胡麻和え、ひじきと野菜のマヨネーズ和え、フライやたくあん、梅漬け、三年番茶がつきます。デザートは黒胡麻ソフトクリームで、黒胡麻の風味がしっかりして「これだけ食べに来てもいいね~」という位美味しかったです。

■ 玄米ご膳は娘が半分は食べてくれたのでピザも注文。お勧めのミックスピザは野菜やハム、ホタテ、海老等にタップリチーズ。娘もピザを食べて皆で満腹です。結局奥様にご馳走になりました、ありがとうございました。「外食したい気分でもお連れがないとつまんないから」と気さくに言ってくれて感謝です。

■ 「はしら」には日替わりランチやカレー、他にも定食などがあり、パスタやピザソース、ピザ生地やドレッシング等化学調味料や食品添加物は使わず手作り料理を心がけ、また出前もしてるとのことです(^^) お店の方も親切で、落ち着いた雰囲気でゆっくり過ごせるお店でした(^・^)。

■ 我が家は車の往来が激しく、多少カーブなので危なくて。来客の際は奥様の方へ駐車してもいいと言ってくださり、本当にありがたい。年の差30ちょっとの私達ですが、いろんな話を聞かせて貰って楽しく、次回はお寿司屋さんとの提案で、嬉しいなあ!!


伊坂幸太郎「重力ピエロ」 新潮文庫

2007-04-08 | 本  棚
■ 今までの2作品とはまた違う面白さで、最初から結構惹きつけられるように読みました(^_^)v(読みたい気持ちに反して、娘が夜ぐずったり、自分もつい添い寝しながら眠ったりすることはありましたが…)。470ページもあっという間。この作品で著者が初70年代生まれの直木賞候補になり、ミステリーファン以外に読者支持層が広がったというのも頷けます。

■ 冒頭がいい「春が2階から落ちてきた」。一体これから何が始まるのかと読者は思う。しかし兄泉水と弟の春の家族には過去に辛い出来事があり、大人になった二人のまわりで次々と起こる連続放火。そして火事を予告するかのようなグラフィティアートの出現。遺伝子ルールとの奇妙なリンク。謎解きに乗り出す兄が見たものとは!(なんて何かの予告みたいだわ)

■ 山椒大夫や走れメロスなどから引用して兄弟が会話したり、遺伝子関係、ガンジー語録、ネアンタール人とクロマニヨン人の違い(高校?以来に聞いた言葉だわ)など会話に出てくるネタが読むだけで賢くなりそうな感じ(といってもサラっと流れてます)。今回も著者の登場人物はつまらなくない方が多いのです。というか味がある。

■ 中心に流れるテーマは重いのですが、重すぎて終わることなく、ラストはなんだか元気が出てくるような兄弟というか家族小説なのであります。作者の「悪いやつはやっつけちゃう」ってところも好き。うーん、次回も早速読みたくなっちゃう。


<Photo:二人でゴロンのポーズ(ママもゴロンで読書が出来るの)>


伊坂幸太郎「ラッシュライフ」

2007-03-25 | 本  棚
■ 前回の「オーデュボンの祈り」に続き伊坂作品2作目。本作品には前回の登場人物やエピソードがちょっと現れたりして面白い。

■ 必ず盗んだリストを置いてくるポリシーある泥棒の黒澤、父に自殺され神に憧れる青年河原崎、それぞれの不倫相手の殺害を企む精神科医京子とサッカー選手の青山、お金が全ての画商戸田と彼に従う画家志菜子、職を失い家族に見捨てられ40社連続不採用の豊田と何故か彼についていく野良犬。なんの関係もなさそうな彼らのストーリーが代わる代わる語られ、ラストが近づくうちに上手く絡み合っていくのは素晴らしい。

■ 表現がうるさ過ぎず今回も読みやすくてすぐに読破。この方の本は読み終わった後もう一度読みたくなります。2回目で「こんな風にいろいろがつながっていたのね~」と再発見できるから(^^♪。また登場人物もなかなか味わい深く描かれているのがいい。次回の作品も期待できそうだわっ。奥様は読むのは早くても?ブログに登場するまでに時間がかかります(旦那様はその点読んだらすぐに登場させて偉いわん)

<Photo:私達帽子似合ってる?>

十七歳の硫黄島

2007-03-20 | 本  棚
 秋草鶴次『十七歳の硫黄島』文春新書。志願兵として玉砕の地・硫黄島で戦い、傷つき、そして奇跡的に生還した若き少年兵の手記。クリント・イーストウッド監督の映画で最近何かと話題となっている硫黄島だが、涙なくして読むことの出来ない本だ。

 硫黄島は、東京とサイパンのちょうど中間点に位置する小さな火山島であり、太平洋戦争終盤において日米双方の最重要戦略地点となった。すでに昭和19年6月のサイパン島陥落の頃から米軍の激しい空襲と艦砲射撃に晒されていたが、昭和20年2月から3月にかけての攻防戦は史上例のない激戦となり、日米ともに甚大な犠牲者を出した。硫黄島で戦った2万1,000人余の日本兵のうち、生きて帰ったものはわずか1,023人・・・。この著者も、そのうちの一人だ。

 通信兵として17歳で硫黄島に赴任して半年後、いよいよ米軍の上陸が始まる。日本軍はその頃、1年余りをかけて島内のあちこちに地下壕を掘り、持久戦に備えていた。島には雨以外の真水はなく、火山島の性質もあって壕の中は常に40度近い。空襲に備え窓などはほとんどないから、名前のとおりの硫黄の臭いに加え、何百人もの排泄物や遺体の異臭などが混ざり、その悪臭は半端ではなかった。

 2月16日になって米軍の上陸作戦が開始される。島の形が原形をとどめないほどの空爆と艦砲射撃。数百隻を数える米軍機動部隊と日本軍との戦力の差は誰の目から見ても明らかだった。上陸後、つぎつぎと豊富な物資を荷揚げし、重機を使って基地を構築してゆく米軍と、いっさいの物資の補給や増援の見込みもなく武器・弾薬はおろか食料さえもままならない日本軍。それでも、2月28日頃までは一進一退の攻防を繰り広げ、米軍に想定外の甚大な被害を与える。米軍勝利のシンボルともなった摺鉢山の星条旗も、2回にわたり日本軍によって日の丸に取って代わられたのだという。

 しかし、これ以後の戦いは局地戦となり、いよいよ3月8日には著者のいた玉名山地区隊の総攻撃が決行される。連日眼前に米軍が出没し、入り口も閉鎖されかねない今となって、食料は底をつきこの悪臭の中で耐えてあと何日生き延びることが出来るのか。あの入り口から火炎放射や爆弾攻撃を受けたら、何もしないままの全滅は明らかである・・・。壕には兵器を持って出番を待つ兵隊が並び、恐ろしい形相で次々と出撃していく。元気でな、さようなら、無理起こすな、短期起こすな、靖国神社で会おう、などと一言二言言い放って出て行った。脚を負傷してまともに歩くことが出来ない著者のもとには、形見だ、といって手榴弾がひとつ残されていった。

 空襲や艦砲射撃の攻撃のあいだにすら、必ず1時間程度の昼休みがあったという米軍と、常に飢えや渇きに苦しめられていた日本軍。そのあと、壕に取り残された負傷兵たちは食べるもの物もなく、自分の体に沸いた蛆や蚤、虱でさえも口に入れて飢えをしのいだという。映画などではわからない想像を絶する極限の世界だ。

 それにしても、あの戦争とは何だったのか、と思わずにはいられない。玉砕とは、いったい何の意味があったのか・・・。終戦後、一切の戦力を放棄することを謳った憲法第9条が、そのような体験をくぐり抜けてきた国民に広く受け入れられたのも理解できる。硫黄島やサイパン島、沖縄戦での激しい日本軍の抵抗があってこそ、米国も本土決戦を躊躇し、天皇を利用した間接統治に踏み切らせ、それが現在の日本の繁栄につながったのだと思いたい。