このあたりの、ルソン島アゴー村の話は、内容がホノボノしていることもあるんだけど、昔ながらのローテクなセットなどに、なんともいえず和みます。
これでも当時は、ほかの番組とは比較にならぬスケールで作ったセットだったりしたんですよね。今見ると、ホント、スタッフさんがバケツでザッパー!って手でかけてるのが目にに浮かぶようなセット上の波しぶきとか(笑)。ほんとしみじみ和みますよ。
こういうのを見て、現在放映中の大河ドラマを見たりすると、その映像の壮大さ、美しさ、スケールの大きさにクラクラッとするわけですが、その内容は…。ああ、もう、そんな毎度同じ「昔は良かった」的な話を繰り返したってしゃあないけれど、やっぱり、なんかこう、映像表現ばかりがひとりあるきしている気がしてなりません。たとえば、去年の龍○伝だって、凝りに凝って凄い映像美の作ったって、中身が伴わなきゃあの始末じゃないですか。
逆に、この黄金の日日を、龍○伝みたいな映像で作ったらどんなだろう…と、想像しようとしても、これがなかなか難しい。そのくらい、なにか独特の味わいがある、昔のスタジオセットの世界なのでした。
第10話「南海の館」
さて、マリキット(プリンセス・アキノ)のパパの酋長ラカンドーラ(ビック・バルガス)に捕らえられた五右衛門(根津甚八)。マリパパは、こいつはゼンジ(=善住坊)を殺そうとしたのだ!と五右衛門が持っていた弓を見せます。「戦以外では人を殺してはならないのがトンド族の掟。こやつは腕を切りおとす!」と宣告するのですが…え、でもパパだって助佐を殺そうとしたじゃない? でも、とりあえず酋長の命令は絶対。が、そこに善住坊(川谷拓三)が飛び出し、体を張って「こいつは俺らの仲間だ!俺らのことは俺らで決めるっっ!!」と啖呵を切って、処刑を取りやめにします。
善住坊は五右衛門を、清いお目目でまっすぐ見て、「殺そうと思えば殺せたはず。矢を外したのは迷ったからだ。お前はほんとうは寂しがりやなんだよなっ。おれたち、たった三人の仲間じゃないかっっ!」とか言うわけですね。
翌朝、助佐が目覚めると、善住坊が居ません。五右衛門を許せない助佐は、まさか!と不吉な予感にとらわれて海岸に走ります。すると…。海の中から、血を流した善住坊を、五右衛門が担いで上がってくるではありませんか! こいつ、魚を取ろうとして銛で足を突いてしまったんだ、と笑う五右衛門。タハハハと照れ笑いする善住坊。助佐ボーボー号泣し、「お前らスゲエっっっ!!人間がでっけえっっ!!俺もお前らのようなデッカイ男になってみせるっっ!!!」…と、ものすごい熱い決意に瞳を燃やすのでした…。う…なんだこの天然…。
いや、この助佐の天然に脱力していては、この回はついていけないのです。仲良くなった三人は、今度こそ、三人の家を建てようと、森のなかに掘っ立て小屋を作るのですが、マリパパにぶっ壊されてしまいます。トンド族のおきてで、家を建てていいのは仲間と認められた者のみ。ようは村に受け入れられず、めげる助佐でしたが…。
そんなとこに、あの裸族の戦士・ハギビス(ロベルト・アレバロ)が帰ってきます。フンドシいっちょで去って以来、りっぱな服とかアクセサリーなんか着用したハギちゃんは、イスパニア軍に占領されてるマニラを見てきたそうで、「イマ、とんどゾク、ほにゃらゾク(聞き取れず)、イクサスル、ダメー。はぎびす、らかんどーら、ト、ほにゃらら(聞き取れず)、ナカヨクサセルゥ~。ダカラ、キター」…つまり、部族間抗争を止めさせるためマリパパを説得し、裸族の酋長と手打ちにさせる仲介の労をとる!というわけですね。
んで、その経緯ちょっと不明なんだけど…次のシーンではハギビスが、トンド族の戦踊りみたいなもんで祝福され、マリパパに、「勇者の首飾り」をかけてもらってます。よくわからんけど、和議は成立したらしいんですね。
そんなある日、マリちゃんの侍女のノーラ(セリー・デ・カステロ)が必死の顔で三人に助けを求めにきます。海で、村のこどもが人食いザメに襲われていたんですね。身の危険を顧みず海に飛び込み、鮫と闘う助佐と五右衛門。善住坊はマリパパの館から鉄砲を強奪し、鮫を一発で仕留めます。
この勇敢な働きに、感動したマリパパは、三人のためにお家をプレゼントしてくれます!一緒に家を建てるということは、最高の友情の証。そして、パパからは、勇者の首飾りも送られます。カンゲキする三人。スケザ~、と助佐に抱きつくマリちゃん、ゼンジ~、と善住坊に抱きつくノーラちゃん、ゴエモン~とウルウル目で五右衛門を見つめるハギちゃん。…お、おい!(爆)。
そんなころ堺では、美緒(栗原小巻)と、鬼畜・兼久(林隆三)がついに結婚。ほんとに、誰も幸せじゃない陰気な挙式です。ひそかに美緒に思いを寄せていた小西弥九郎(小野寺昭)も、弥九郎に思いを寄せていたっぽいモニカ(夏目雅子)も、みんな不幸です。
が、アゴー村では、時を同じくして、チョー能天気な結婚式。そう、かねてラブラブだった善住坊とノーラが結婚するのですね。が、その婚礼の直前に、五右衛門が、アゴー村の沖合いに停泊する南蛮船を発見、日本に帰れるチャンス!!と逃亡を促します。
世話になったマリパパやマリちゃんやハギちゃんたちに黙って去りたくはないが、日本に帰れる!と誘惑絶ちがたく、助佐は五右衛門と飛び出します。が、善住坊には、「お前は信長公の狙撃犯、帰れば殺されるだけ。悪いこといわんから此処にのこって幸せに暮せ」とかいって、置いていこうとします。
ですが、ああ!善住坊は、南の島の呑気な暮らしや可愛い嫁さんより、帰れば殺される故郷のほうを選ぶんですね。三人で逃亡しようとしたところ、マリパパの親衛隊に見つかり…。
ですがマリパパは、「スケザ、恩をあだで返すのか。土産くらい持っていけばいいじゃないか!!」とか言って、なんとそこには、沖の船まで渡る艀に、トロピカルフルーツのお土産が満載されていたんです。う…なんていい人なんだパパ。
ありがとう、ありがとうみんな!!おれはきっと帰ってくるこの島に!!と誓い、助佐はふるさと日本へ漕ぎ出したのでありました…。
第11話「珊瑚珠無情」
はい、そんなわけで、春風にのって堺にやってくる南蛮船に便乗し、助佐(市川染五郎)、五右衛門(根津甚八)、善住坊(川谷拓三)の三人は帰ってきます。それも、ポルトガル人の被る帽子とか、マントとかでコスプレし。…いや、逆に目立つだろそれ。
でもとにかく彼らは人目を忍んでいるつもり。っていうのは、信長狙撃犯の善住坊は、捕まったら命が無いからです。とりあえず善住坊を隠し、助佐と五右衛門で、宗久(丹波哲郎)に帰国の報告にいきます。
助佐と五右衛門の思いがけない出現に、ビックリ魂消た宗久。でも嬉しそうで、無事に帰ってきたのだから過ぎたことはもういい、善住坊暗殺を命じたのは自分も後味悪かった、あの時化で死んだのならそれでもう何もかもいい、と。助佐は善住坊が生きてることを打ち明け、命乞いをするつもりだったのですが…。でも、宗久の目力は、事情を見透かしていて、余計なことは言うな言うなといっているようでもあります。
そこに、ドラ息子兼久が登場。善住坊は天下の大罪人、その大罪人を奉公人に抱えていたとあっては、今井の家も只では済みますまいから、時化で死んだとはまっこと運がよかったですね、とか言って。だって自分が善住坊を実行犯に使ったのに!こいつさいてー!!罪も無い善住坊に罪を全部おっかぶせてる六角なんとかもさいてー!!宗久も…保身のために善住坊暗殺を命じた自分も、やっぱさいてーだよなという気持ちがあって、兼久を身もふたもなく厳しく罵倒します。
ともあれ、善住坊としては早くも「帰ってこなきゃ良かった。俺はルソンに帰りたい。次のの船できっと帰る」となるわけですが…あー、だから帰るなっていったのに。それでも、とにかく帰りたいのが、異郷にあって思う故郷というものなのでしょうね。
助佐としては、善住坊をルソンに再び逃がすという方便もあるけど、自分の力でルソンとの交易を開きたい!と言うあらたな夢が出来たわけです。そのことを宗久ににもいい、宗久もまんざらでもなくて、助佐の夢は現実味を帯びるのでした。
そして、もう一つの夢が、人妻となった憧れの美緒さま(栗原小巻)。もう簡単にあえないので、女中の梢(名取裕子)に、ルソンから持ってきたお土産の珊瑚のネックレスを託します。この女は、そう、兼久の愛人。今井の家の中を探索したり、明らかにどこかの忍びのモノなのですが…。その梢の手引きで、南蛮人の歓迎パーティの夜、助佐は館の中庭で美緒さまとの再会をかなえます。
ルソン島との交易という新たな夢を助佐は語り、美緒も、それにのって違う世界に行きたいわ、かねて考えていた売られた日本人の救済活動もしてみたいわと、夢を膨らませるのでしたが…そこに、梢の悪巧みでしょうね多分、兼久が現れます。
人妻と主の邸の中庭で逢引とはどういうことだ、それにこれ何だ、と兼久は、助佐のプレゼントのネックレスを持ち出し、それを嫌がらせに井戸に放り込んでしまいます。なんという鬼畜でしょうか。ほんと最低最悪。もう許せない!!
兼久はさらに、百姓づれが一夜で大名になる下克上の世の中だから、水夫ふぜいが分不相応な大望を抱いたって別にかまわんけど、俺はおめーが大ッ嫌いなんだからな!今井に居る限り出世してうだつが上がると思うんじゃねーぞ、みたいな悪態をつきます。さすがにキレた助佐は、「私の夢は!未知の国との航路を開いて、交易をして堺を富ませ、平和で満ち足りた堺の街で皆が幸せになることです!!いまこそ!そういうことを夢見て何が悪いんでしょうか!!」と啖呵を切ります。
もう悔しい悔しい…その悔しさをバネに、きっとルソンとの交易を開いて見せるぞ!と心に誓う助佐なのですが、世は、信長VS浅井・朝倉連合の長期戦の真っ最中。何事も軍費優先です。しかも、助佐の提案するルソン島航路は、「ルソン島という島が地図に載っていない」という理由で、アッサリ却下されてしまいます。
潜伏を続ける善住坊は、燈台守のお仙(李礼仙)のねぐらに匿われています。狭い船のなかで男女二人が寝起きしてるのですが、善住坊は、アゴー村のノーラのことで頭が一杯で、ふたりはずーっと清い仲。といっても、助佐は水夫を解任されてまたもとの倉庫番になってしまい、ルソン島は遠くなってしまいます。五右衛門は善住坊に、宗久の部屋から盗んできた短筒を、護身用にあたえます。
堺に新しい教会が建立されます。普請場を見物しにいった助佐と五右衛門は、そこに、美少女・モニカを見つけます。五右衛門は、俺はあの女を攫ってモノにする、おめーもルソンのことは忘れて俺とあの女を張り合ってみねーか、など不謹慎なささやきをします。
そんなふたりの目の前で、クレーンの縄が切れ、重い十字架がモニカの頭上にまっさかさま!!それを体を張って助け、負傷した五右衛門は、モニカに介抱されて教会に滞在することになります。五右衛門の目が劣情に燃えてる!!危険!!
助佐は助佐で、五右衛門を置いて教会から帰る道すがら、酔っ払った不良ガイジンに絡まれている、名古屋弁のおばちゃんをたすけます。彼女の名は…ねね(十朱幸代)。そう、あの木下籐吉郎のオカカなんですが、このふたりの出会いがどういう展開を呼ぶかは、また…。
(つづきます)
これでも当時は、ほかの番組とは比較にならぬスケールで作ったセットだったりしたんですよね。今見ると、ホント、スタッフさんがバケツでザッパー!って手でかけてるのが目にに浮かぶようなセット上の波しぶきとか(笑)。ほんとしみじみ和みますよ。
こういうのを見て、現在放映中の大河ドラマを見たりすると、その映像の壮大さ、美しさ、スケールの大きさにクラクラッとするわけですが、その内容は…。ああ、もう、そんな毎度同じ「昔は良かった」的な話を繰り返したってしゃあないけれど、やっぱり、なんかこう、映像表現ばかりがひとりあるきしている気がしてなりません。たとえば、去年の龍○伝だって、凝りに凝って凄い映像美の作ったって、中身が伴わなきゃあの始末じゃないですか。
逆に、この黄金の日日を、龍○伝みたいな映像で作ったらどんなだろう…と、想像しようとしても、これがなかなか難しい。そのくらい、なにか独特の味わいがある、昔のスタジオセットの世界なのでした。
第10話「南海の館」
さて、マリキット(プリンセス・アキノ)のパパの酋長ラカンドーラ(ビック・バルガス)に捕らえられた五右衛門(根津甚八)。マリパパは、こいつはゼンジ(=善住坊)を殺そうとしたのだ!と五右衛門が持っていた弓を見せます。「戦以外では人を殺してはならないのがトンド族の掟。こやつは腕を切りおとす!」と宣告するのですが…え、でもパパだって助佐を殺そうとしたじゃない? でも、とりあえず酋長の命令は絶対。が、そこに善住坊(川谷拓三)が飛び出し、体を張って「こいつは俺らの仲間だ!俺らのことは俺らで決めるっっ!!」と啖呵を切って、処刑を取りやめにします。
善住坊は五右衛門を、清いお目目でまっすぐ見て、「殺そうと思えば殺せたはず。矢を外したのは迷ったからだ。お前はほんとうは寂しがりやなんだよなっ。おれたち、たった三人の仲間じゃないかっっ!」とか言うわけですね。
翌朝、助佐が目覚めると、善住坊が居ません。五右衛門を許せない助佐は、まさか!と不吉な予感にとらわれて海岸に走ります。すると…。海の中から、血を流した善住坊を、五右衛門が担いで上がってくるではありませんか! こいつ、魚を取ろうとして銛で足を突いてしまったんだ、と笑う五右衛門。タハハハと照れ笑いする善住坊。助佐ボーボー号泣し、「お前らスゲエっっっ!!人間がでっけえっっ!!俺もお前らのようなデッカイ男になってみせるっっ!!!」…と、ものすごい熱い決意に瞳を燃やすのでした…。う…なんだこの天然…。
いや、この助佐の天然に脱力していては、この回はついていけないのです。仲良くなった三人は、今度こそ、三人の家を建てようと、森のなかに掘っ立て小屋を作るのですが、マリパパにぶっ壊されてしまいます。トンド族のおきてで、家を建てていいのは仲間と認められた者のみ。ようは村に受け入れられず、めげる助佐でしたが…。
そんなとこに、あの裸族の戦士・ハギビス(ロベルト・アレバロ)が帰ってきます。フンドシいっちょで去って以来、りっぱな服とかアクセサリーなんか着用したハギちゃんは、イスパニア軍に占領されてるマニラを見てきたそうで、「イマ、とんどゾク、ほにゃらゾク(聞き取れず)、イクサスル、ダメー。はぎびす、らかんどーら、ト、ほにゃらら(聞き取れず)、ナカヨクサセルゥ~。ダカラ、キター」…つまり、部族間抗争を止めさせるためマリパパを説得し、裸族の酋長と手打ちにさせる仲介の労をとる!というわけですね。
んで、その経緯ちょっと不明なんだけど…次のシーンではハギビスが、トンド族の戦踊りみたいなもんで祝福され、マリパパに、「勇者の首飾り」をかけてもらってます。よくわからんけど、和議は成立したらしいんですね。
そんなある日、マリちゃんの侍女のノーラ(セリー・デ・カステロ)が必死の顔で三人に助けを求めにきます。海で、村のこどもが人食いザメに襲われていたんですね。身の危険を顧みず海に飛び込み、鮫と闘う助佐と五右衛門。善住坊はマリパパの館から鉄砲を強奪し、鮫を一発で仕留めます。
この勇敢な働きに、感動したマリパパは、三人のためにお家をプレゼントしてくれます!一緒に家を建てるということは、最高の友情の証。そして、パパからは、勇者の首飾りも送られます。カンゲキする三人。スケザ~、と助佐に抱きつくマリちゃん、ゼンジ~、と善住坊に抱きつくノーラちゃん、ゴエモン~とウルウル目で五右衛門を見つめるハギちゃん。…お、おい!(爆)。
そんなころ堺では、美緒(栗原小巻)と、鬼畜・兼久(林隆三)がついに結婚。ほんとに、誰も幸せじゃない陰気な挙式です。ひそかに美緒に思いを寄せていた小西弥九郎(小野寺昭)も、弥九郎に思いを寄せていたっぽいモニカ(夏目雅子)も、みんな不幸です。
が、アゴー村では、時を同じくして、チョー能天気な結婚式。そう、かねてラブラブだった善住坊とノーラが結婚するのですね。が、その婚礼の直前に、五右衛門が、アゴー村の沖合いに停泊する南蛮船を発見、日本に帰れるチャンス!!と逃亡を促します。
世話になったマリパパやマリちゃんやハギちゃんたちに黙って去りたくはないが、日本に帰れる!と誘惑絶ちがたく、助佐は五右衛門と飛び出します。が、善住坊には、「お前は信長公の狙撃犯、帰れば殺されるだけ。悪いこといわんから此処にのこって幸せに暮せ」とかいって、置いていこうとします。
ですが、ああ!善住坊は、南の島の呑気な暮らしや可愛い嫁さんより、帰れば殺される故郷のほうを選ぶんですね。三人で逃亡しようとしたところ、マリパパの親衛隊に見つかり…。
ですがマリパパは、「スケザ、恩をあだで返すのか。土産くらい持っていけばいいじゃないか!!」とか言って、なんとそこには、沖の船まで渡る艀に、トロピカルフルーツのお土産が満載されていたんです。う…なんていい人なんだパパ。
ありがとう、ありがとうみんな!!おれはきっと帰ってくるこの島に!!と誓い、助佐はふるさと日本へ漕ぎ出したのでありました…。
第11話「珊瑚珠無情」
はい、そんなわけで、春風にのって堺にやってくる南蛮船に便乗し、助佐(市川染五郎)、五右衛門(根津甚八)、善住坊(川谷拓三)の三人は帰ってきます。それも、ポルトガル人の被る帽子とか、マントとかでコスプレし。…いや、逆に目立つだろそれ。
でもとにかく彼らは人目を忍んでいるつもり。っていうのは、信長狙撃犯の善住坊は、捕まったら命が無いからです。とりあえず善住坊を隠し、助佐と五右衛門で、宗久(丹波哲郎)に帰国の報告にいきます。
助佐と五右衛門の思いがけない出現に、ビックリ魂消た宗久。でも嬉しそうで、無事に帰ってきたのだから過ぎたことはもういい、善住坊暗殺を命じたのは自分も後味悪かった、あの時化で死んだのならそれでもう何もかもいい、と。助佐は善住坊が生きてることを打ち明け、命乞いをするつもりだったのですが…。でも、宗久の目力は、事情を見透かしていて、余計なことは言うな言うなといっているようでもあります。
そこに、ドラ息子兼久が登場。善住坊は天下の大罪人、その大罪人を奉公人に抱えていたとあっては、今井の家も只では済みますまいから、時化で死んだとはまっこと運がよかったですね、とか言って。だって自分が善住坊を実行犯に使ったのに!こいつさいてー!!罪も無い善住坊に罪を全部おっかぶせてる六角なんとかもさいてー!!宗久も…保身のために善住坊暗殺を命じた自分も、やっぱさいてーだよなという気持ちがあって、兼久を身もふたもなく厳しく罵倒します。
ともあれ、善住坊としては早くも「帰ってこなきゃ良かった。俺はルソンに帰りたい。次のの船できっと帰る」となるわけですが…あー、だから帰るなっていったのに。それでも、とにかく帰りたいのが、異郷にあって思う故郷というものなのでしょうね。
助佐としては、善住坊をルソンに再び逃がすという方便もあるけど、自分の力でルソンとの交易を開きたい!と言うあらたな夢が出来たわけです。そのことを宗久ににもいい、宗久もまんざらでもなくて、助佐の夢は現実味を帯びるのでした。
そして、もう一つの夢が、人妻となった憧れの美緒さま(栗原小巻)。もう簡単にあえないので、女中の梢(名取裕子)に、ルソンから持ってきたお土産の珊瑚のネックレスを託します。この女は、そう、兼久の愛人。今井の家の中を探索したり、明らかにどこかの忍びのモノなのですが…。その梢の手引きで、南蛮人の歓迎パーティの夜、助佐は館の中庭で美緒さまとの再会をかなえます。
ルソン島との交易という新たな夢を助佐は語り、美緒も、それにのって違う世界に行きたいわ、かねて考えていた売られた日本人の救済活動もしてみたいわと、夢を膨らませるのでしたが…そこに、梢の悪巧みでしょうね多分、兼久が現れます。
人妻と主の邸の中庭で逢引とはどういうことだ、それにこれ何だ、と兼久は、助佐のプレゼントのネックレスを持ち出し、それを嫌がらせに井戸に放り込んでしまいます。なんという鬼畜でしょうか。ほんと最低最悪。もう許せない!!
兼久はさらに、百姓づれが一夜で大名になる下克上の世の中だから、水夫ふぜいが分不相応な大望を抱いたって別にかまわんけど、俺はおめーが大ッ嫌いなんだからな!今井に居る限り出世してうだつが上がると思うんじゃねーぞ、みたいな悪態をつきます。さすがにキレた助佐は、「私の夢は!未知の国との航路を開いて、交易をして堺を富ませ、平和で満ち足りた堺の街で皆が幸せになることです!!いまこそ!そういうことを夢見て何が悪いんでしょうか!!」と啖呵を切ります。
もう悔しい悔しい…その悔しさをバネに、きっとルソンとの交易を開いて見せるぞ!と心に誓う助佐なのですが、世は、信長VS浅井・朝倉連合の長期戦の真っ最中。何事も軍費優先です。しかも、助佐の提案するルソン島航路は、「ルソン島という島が地図に載っていない」という理由で、アッサリ却下されてしまいます。
潜伏を続ける善住坊は、燈台守のお仙(李礼仙)のねぐらに匿われています。狭い船のなかで男女二人が寝起きしてるのですが、善住坊は、アゴー村のノーラのことで頭が一杯で、ふたりはずーっと清い仲。といっても、助佐は水夫を解任されてまたもとの倉庫番になってしまい、ルソン島は遠くなってしまいます。五右衛門は善住坊に、宗久の部屋から盗んできた短筒を、護身用にあたえます。
堺に新しい教会が建立されます。普請場を見物しにいった助佐と五右衛門は、そこに、美少女・モニカを見つけます。五右衛門は、俺はあの女を攫ってモノにする、おめーもルソンのことは忘れて俺とあの女を張り合ってみねーか、など不謹慎なささやきをします。
そんなふたりの目の前で、クレーンの縄が切れ、重い十字架がモニカの頭上にまっさかさま!!それを体を張って助け、負傷した五右衛門は、モニカに介抱されて教会に滞在することになります。五右衛門の目が劣情に燃えてる!!危険!!
助佐は助佐で、五右衛門を置いて教会から帰る道すがら、酔っ払った不良ガイジンに絡まれている、名古屋弁のおばちゃんをたすけます。彼女の名は…ねね(十朱幸代)。そう、あの木下籐吉郎のオカカなんですが、このふたりの出会いがどういう展開を呼ぶかは、また…。
(つづきます)
お初です
「悪助(わるすけ)」とよんで下さい。
最近にレンタル店で「大河ドラマ」の「黄金の日日」を一式借りて来まして
保存版として暇な時間に順々に観ております。
何か都度の参考資料がないか?とネットをさばくっておりましたら
ここにたどり着き「うんうん!そうだそうだ!私もそう思うぞ!」と頷きながら
ゆっくりと読まさせて頂いております。
まあ
美味しそうな香りに誘われて喫茶店に入った通りすがりとお考え下さい。
まあ、軽く私を「ただの♂」とお考え下さい
第47話「助左衛門追放」
石田光成から助左衛門から「死期を悟った秀吉を見舞ってくれないか?」と言われます。
前置きは光成が言った言葉「天が殿下を裁く、余人の手出しは無用」
まあそこに行き着く46話までを見られてとの・・・ですが
その場面で再生を停めて私が助左ならばどう答えるのだろう?」とこれを書いています
私ならば「NO」です
これが1年間のこのドラマが人に問うた事ではないのだろうか?
「NO」と答える考え方の人間でありたいと考えて「NO」です
さてドラマの助左はどう答えるのでしょう?
では再生SWを押します