【ワシントン共同】1997年に北朝鮮から韓国に亡命した黄長ヨプ元朝鮮労働党書記は3月31日、日本人拉致問題について、北朝鮮にいたころから「知っていた」と述べたが、自らの関与は否定した。訪問先のワシントンで開かれた講演会の質疑応答で語った。
黄氏はさらに、日本人拉致問題は「ささいなこと」と述べ、日本が拉致問題に固執するあまり、北朝鮮の人権状況の改善に向けた取り組みが阻害されることになってはならないと主張。「北朝鮮による人権侵害の核心に関心を集中すべきで、相対的に取るに足らないこの問題にはぐらかされてはならない」と述べ、食糧難や政治的抑圧が続く北朝鮮情勢の改善に力を注ぐべきだと語った。
ただ黄氏は「日本が懸念するのはもっともだ」と述べ、拉致問題に対する日本の立場にも理解を表明。「北朝鮮による不断の人権侵害の一例」として、北朝鮮国内の人権状況改善と関連付けて解決を呼び掛けていけば「国際社会でより脚光を浴びる形で訴え掛けることができると思う」と語った。 2010/04/01 09:16 【共同通信】
「拉致問題はささいなこと」・・よくこういうことが言えるものだと思う。 黄氏にとって拉致問題は、「相対的に取るに足らない問題」なのだそうだ。 その一方で日本に対しては(日本に対してだけではないが) ああしろこうしろと一方的で多大な要求の数々。 彼らに「北朝鮮はまず拉致した人々を帰すべきである」という言葉を僅かでも期待することは無理なことなのか。