王維「竹里館」より
半紙
かずら筆
●
王維の有名な詩です。
竹里館
獨坐幽篁裏
彈琴復長嘯
深林人不知
明月來相照
独り坐す幽篁(ゆうこう)の裏(うち)
琴を弾じて復(また)長嘯(ちょうしょう)す
深林人知らず
明月来たりて相照らす
ただ一人奥ふかい竹林の中に座って
琴を弾いたり長嘯(声をのばして歌う)したりしている。
深い林の中なので誰もこの楽しみを知る人はいない。
やがて月の光が降り注ぎ私を照らす。
いい詩です。
「深林」は、もちろんそのまま山深い竹林ととればいいのですが
比喩的に、「人の知らない自分だけの心の場所」と考えることもできます。