1990年にデビューした時速200km級の特急X2000はここ2年の間に、旧車両を改装して新しいデザインに変えている。車体が灰色と銀色でコーティングされているのが改装後の車両の特徴。これに対し、改装前の車体は先頭車両と最後尾に白いコーティング、そして全体に青色の線が入っている。
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車体のデザインと内装の一新だけでなく、新しいサービスも装備している。
① インターネット・アクセス
車内に無線LANアンテナが設置され、ネットへのアクセスが可能に。無線LAN付きのノートパソコンを持っていれば、車内で使える。一等車の乗客には無料で、また、二等車の乗客は追加料金を払えば、接続のための暗証番号が提供される。
スウェーデンの鉄道は森と湖の大自然の中を駆け抜けるため、携帯電話網ですら届いていない所が多い。車内で携帯を使うとよく途切れてしまう。だから、インターネットなんか、さらに使い物にならないんじゃないか、と思われるかもしれないが、大丈夫。車体に衛星アンテナが取り付けられており、3GやGPRSなどの地上波による交信の補完として、衛星通信も利用するのだそうだ。そして、それを車内で利用者が分け合うのだ。ただ、回線の容量が限られているので、だいたい56kモデム程度の速さとか。メールや新聞を読むくらいなら事足りる。
私自身、まだこのサービスを利用したことが無いので、サービスの質のほうは分からない。
② 電源コンセント
私にとってはインターネットよりも嬉しいのが、各座席に備え付けられた電源コンセント。旧車両では一等車にしかなかったコンセントが、改装車両には二等車にも完備。これがあれば、ノートパソコンのバッテリー残量を気にせずに、使用ができる。DVDを見たりする時には最高。バッテリーのことを考えて、液晶の明るさを落とす必要が無くなる。
ただ、2006年5月の時点で、改装済みはすべてのX2000のだいたい7割か8割。さあ、帰りは借りておいたDVDを見るぞ、と思って張り切っていると、ホームに入ってきたのは旧車両。しかも、こういうときに限って、バッテリーが残りわずかで、期待していたDVDが見られなかったことが、何回あったことか・・・。
③ 携帯禁止座席
これは新しいサービスかどうか分からないが、X2000の一部に携帯電話使用禁止の区画が設けられている。電車をしょっちゅう使う身としては、これはかなり有り難い。以前のブログにも書いたけれど、スウェーデンでの携帯マナーの悪さは特にひどい。あちこちで呼び出し音が鳴って、みんなかなり大声で話をするので、本や新聞を読もうと思ってもなかなか集中できないのだ。
だから、X2000の切符を予約するときは、必ず“mobilfri(携帯禁止)”の座席を指定している。まだ知名度が低いのか、それとも、そもそも携帯禁止座席に対する需要が少ないのか、ここの区画は割合空いている。たまに、普通の座席が満席で、あふれた乗客がこの区画にやってきて、そうと知らずにベチャクチャと携帯で喋られるのには頭に来るけど。
最近、SJ(国鉄)もこの携帯禁止座席の知名度を上げるべく、TVコマーシャルを始めた。隣に座った女の子が、四六時中、電話相手に大声で叫んでいて、乗客がうんざりしている、という設定。最後に「X2000なら"mobilfri"が選べますよ」とテロップが流れる。そういえば、SL(ストックホルム県地方交通)も、バスの座席の一部を"mobilfri"にしたとか。スウェーデン人も携帯マナーのひどさを意識するようになったことを、一連のこういった動きが意味しているのだといいけど。(そういや、1年前に新聞に載った私の投書、あれから紙面には何の反応も見られなかったけれど、少しは効果が現れ始めたかな・・・?)
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車体のデザインと内装の一新だけでなく、新しいサービスも装備している。
① インターネット・アクセス
車内に無線LANアンテナが設置され、ネットへのアクセスが可能に。無線LAN付きのノートパソコンを持っていれば、車内で使える。一等車の乗客には無料で、また、二等車の乗客は追加料金を払えば、接続のための暗証番号が提供される。
スウェーデンの鉄道は森と湖の大自然の中を駆け抜けるため、携帯電話網ですら届いていない所が多い。車内で携帯を使うとよく途切れてしまう。だから、インターネットなんか、さらに使い物にならないんじゃないか、と思われるかもしれないが、大丈夫。車体に衛星アンテナが取り付けられており、3GやGPRSなどの地上波による交信の補完として、衛星通信も利用するのだそうだ。そして、それを車内で利用者が分け合うのだ。ただ、回線の容量が限られているので、だいたい56kモデム程度の速さとか。メールや新聞を読むくらいなら事足りる。
私自身、まだこのサービスを利用したことが無いので、サービスの質のほうは分からない。
② 電源コンセント
私にとってはインターネットよりも嬉しいのが、各座席に備え付けられた電源コンセント。旧車両では一等車にしかなかったコンセントが、改装車両には二等車にも完備。これがあれば、ノートパソコンのバッテリー残量を気にせずに、使用ができる。DVDを見たりする時には最高。バッテリーのことを考えて、液晶の明るさを落とす必要が無くなる。
ただ、2006年5月の時点で、改装済みはすべてのX2000のだいたい7割か8割。さあ、帰りは借りておいたDVDを見るぞ、と思って張り切っていると、ホームに入ってきたのは旧車両。しかも、こういうときに限って、バッテリーが残りわずかで、期待していたDVDが見られなかったことが、何回あったことか・・・。
③ 携帯禁止座席
これは新しいサービスかどうか分からないが、X2000の一部に携帯電話使用禁止の区画が設けられている。電車をしょっちゅう使う身としては、これはかなり有り難い。以前のブログにも書いたけれど、スウェーデンでの携帯マナーの悪さは特にひどい。あちこちで呼び出し音が鳴って、みんなかなり大声で話をするので、本や新聞を読もうと思ってもなかなか集中できないのだ。
だから、X2000の切符を予約するときは、必ず“mobilfri(携帯禁止)”の座席を指定している。まだ知名度が低いのか、それとも、そもそも携帯禁止座席に対する需要が少ないのか、ここの区画は割合空いている。たまに、普通の座席が満席で、あふれた乗客がこの区画にやってきて、そうと知らずにベチャクチャと携帯で喋られるのには頭に来るけど。
最近、SJ(国鉄)もこの携帯禁止座席の知名度を上げるべく、TVコマーシャルを始めた。隣に座った女の子が、四六時中、電話相手に大声で叫んでいて、乗客がうんざりしている、という設定。最後に「X2000なら"mobilfri"が選べますよ」とテロップが流れる。そういえば、SL(ストックホルム県地方交通)も、バスの座席の一部を"mobilfri"にしたとか。スウェーデン人も携帯マナーのひどさを意識するようになったことを、一連のこういった動きが意味しているのだといいけど。(そういや、1年前に新聞に載った私の投書、あれから紙面には何の反応も見られなかったけれど、少しは効果が現れ始めたかな・・・?)