スウェーデンの今

スウェーデンに15年暮らし現在はストックホルム商科大学・欧州日本研究所で研究員

1週間経過

2005-09-02 21:02:42 | コラム
ヨーテボリのBrännö島に移り住んでから1週間が経つけれど、平日はなかなか時間がなくて、部屋もあまり片付いていない。毎朝、連絡船に乗って本土に通勤する毎日が始まった。新しい環境に慣れなければならないし、必要なものを揃えるべく路面電車やバスでヨーテボリをあちこち走り回っているおかげで、こちらに来てからもうしばらく経ったような気がしたが、実はまだたったの1週間だ。大家とのザリガニ・パーティーがずいぶん以前のことのように感じられる。それだけ毎日、新しい発見をしながら、充実した毎日を過ごしている証拠だと思いたい。充実した日々を送るために、こうやって、環境を時折変えるのはいいことだと思う。

大学教官である大家のBert(ベァット)も夏休みが終わり、連絡船で通勤するようになった。帰りの船がたまに一緒になる。そんな時、たまたま私が大荷物を抱えている時は、港から家まで原付三輪車で荷物を運んでくれるので、大助かりだ。

私が借りている家には作業用・勉強用の机(arbetsbord)がなかった。大家に相談すると「すぐに手配するから安心しろ」と言って、島の掲示板に“机買います”の張り紙を張って探してくれた。本土と島との間では大きな物の輸送が面倒なので、島の人々の間で物を融通しあうのはよくあることなのらしい。しかし、残念ながら見つからず。そこで、IKEAに行って新しいのを買ってやる、という話になった。中古の机を探すのは、島の中でなくても市内でもよかったのだが、そうなると今度は市内から港までの輸送が面倒なのだそうだ。その点、IKEAの家具なら自宅で組み立てられるようにコンパクトに包装されているから、乗用車でも運搬が可能だ。彼の勤務する心理・社会学部は経済学部のすぐ近くなので、帰りに待ち合わせて、ヨーテボリ郊外のIKEAに買出しに出かけた。

こんな感じで、大家とは仲良くやっていけそうだ。あまり時間がなくて、キノコ狩りはまだやっていない。一方で、庭には果物がたくさん実っており、これらは自由に取って食べていいということなので、プラムやさくらんぼ、Björnbärと呼ばれる木の実などを収穫した。もう少しすれば、リンゴや洋ナシが収穫の時期になる。

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スウェーデンの年度替りは8月から9月にかけてだ。長い夏休みが終わり、日が少しずつ短くなっていき、肌寒くなってくる。それでも時折、晴天が続き、暑さが戻ってくると、ああ、まだ夏が終わっていないんだと、みんなホッとして嬉しくなる。そんな、太陽と暑さを名残惜しみながら迎える新学期なのだ。