情報科blog
高校で必履修となった「情報科」の教員が
授業や校務など日々のできごとや
情報教育について思うことを書いていきます。




 現在、都議会第1回定例会が開会中です。

 16日の都議会でうちの学校の話題が出たという話を聞き、ビデオを見てみました。

 「3年間のIT推進校の成果」を議員さんが質問し、教育長が「学習への興味・関心の高まりや学力の向上が見られるなど、成果を上げてきた。」と回答していました。

 昨年、成果報告書を作成し、成果については総括したつもりでした。でも、この答弁を見ると、また追加の報告を求められるのではないかと思いました。

 すると、また「成果となる数値データ」を求められました。

 本来、数値で成果をはかるのであれば、「数値目標」を事前に設定するものです。ところが、評価をする項目は事前に設定されていたようですが、「数値がいくつであれば効果があったとするのか」ということは全く検討されていませんでした。

 また、機器が導入される前と後でデータをとるようなこともしていません。導入した時点では、まともに動くようになるまでにかなり苦労していて、それどころではありませんでした。

 かといって、適当な数値を報告すれば「ねつ造」ですからね。

 成果といっても、何かテストの数値が向上するようなことはありません。もしあったとしても、そのようなデータを出してしまえば、「情報教育は学力向上に効果がある」という言葉だけが勝手に一人歩きしたり、IT機器を導入しても学力が向上しなければ失敗だと叱責される可能性も出てきます。

 そもそも、何かのテストで点が取れることが「学力」だという事自体、学ぶという事がどういうことか分かっていないという事なんですけどね。

 うちの学校での「成果」は「利用しようという意欲」の向上だと思っています。IT機器を利用するメリットを考えて自主的に活用しようという意識が高いのではないかと思っています。でも、これは生徒の様子から感じ取っていることであって、数値にはなりませんよね。もしかすると、他校でも同じような傾向にあるのかもしれません。

 何でも「数値」といわれてしまうのが情けないのですが、それぐらいしか「明らかな証拠」として扱ってもらえないのなら、何か考えるしかありません。

 で、アンケートを作成してみました。近隣の学校とうちの学校で実施して、「利用しようという意欲」の違いをはかってみようと考えました。IT機器がたくさん導入された学校と、そうでない学校の差を見ようというわけです。

 うまく役に立つデータがとれるのでしょうか。それより、こんな調査をやらせてもらえるのでしょうか。乞うご期待ということで。

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