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南信州で地域エネルギーに関わりながら思うこと

iwaishima-N-democracy

2011-02-22 | いろいろ
山口県上関原発の建設地で、地元の祝島島民の30年にわたる反対活動を抑えつけ、強制的な工事着工がされているようです。

祝島島民の会blog (写真はここから)

何十万の反対署名も無視。
市民の抗議活動には、逆に損害賠償を訴訟。
漁民・島民を「第一次産業では食っていけないだろう」と見下す。
生物多様性の国際会議を開きながら、貴重な生き物のすみかを壊す。

アラブでの風が、遠い話ではないような。


電力会社のHPには、「上関原子力発電所建設準備工事の状況について」として以下のとおり書いてあります。



本日の作業においては,特に町外のシーカヤッカーらにより,汚濁防止膜の展張作業において牽引ロープの間に体を差し入れたり,岩石投入作業において防止膜のロープで体を巻きつけたりといった悪質な妨害行為が行われ,安全のため,作業を中断せざるを得ませんでした。
これは,裁判所命令を無視した違法な妨害行為であり,仮に,そうした司法の判断がなくとも,もはや「抗議行動」の域を越えた行為であることは明白であり,到底許されるものではありません。
当社としても,このような違法かつ悪質な妨害行為に対しては,これを看過することなく,毅然と対応してまいりたいと考えています。




市民のやむを得ず身を挺した抗議活動を、裁判※に訴えたり、「看過せず毅然と対応する」と堂々と宣言しています。
なんだか「デモ隊は徹底的に排除する」という国と同じように聞こえるのです。

在京メディアではほとんど報道されませんが、ゼロではありません。
毎日新聞
中国新聞(地元紙) など。

※SLAPP訴訟というそうです。
「公に意見を表明したり、請願・陳情や提訴を起こしたり、政府・自治体の対応を求めて動いたりした人々を黙らせ、威圧し、 苦痛を与えることを目的として起こされる 報復的な民事訴訟のこと(SLAPP訴訟情報センターより)
Strategic Lawsuit Against Public Participation
(直訳:市民の関与を排除するための訴訟戦術)



棚田作業開始!

2011-02-19 | いろいろ

今年の目標、マイ田んぼproject。
小田山の棚田クラブに参加しています。

今日は最初の作業である「竹の切り出し」に参加しました。

稲刈り後に天日干しするため、干すための竹竿を山から切り出す作業です。
ガサガサに入り組んだ竹林から、ちょっと色がくすんだ1年以上経った丈夫な竹を選んで切り出します。
これが結構難しい。ノコギリが食い込んでしまって、そう簡単には切れません。

切り終えたら、地面に引き倒して、ナタで枝をガツガツ落として竿にします。
みんなで連携プレーで2時間くらいの作業でした。



作業後は、味噌汁をカマドの火で作って温まりました。
この日はスペシャルな味噌汁で、なんと野生の鴨の鶏がらで出汁をとった味噌汁。
野菜もおいしかった~

そして、鴨肉をジュージューしました。
猪用のわなに掛かっちゃった鴨だそうです・・ご馳走様!
作業のあとの、空の下でみんなで食べるご飯は格別です。






お借りすることになった田んぼを案内してもらうと、しばらく耕作放棄が続いていたところだそうで、棚田の段差からかなり水が漏れてしまう様子。
春の田植え前に、水を十分にはれるように穴を埋める作業が必要です。
そして、上の田んぼから水を落としてくるのに、水路が猪にやられて壊されていました。
こちらも要修理。
田植えの前に、なかなかの土木工事が必要です!
心強い助っ人と一緒に頑張ります。

が・・、ちょうど出産が近いのが心配。
安産でありますように。

locally

2011-02-12 | いろいろ
先日気になったことば。

「かつては Think globally,Act locally と言われていた。これからは Network globally,Innovate locally の時代だ」(環境エネルギー政策研究所 飯田哲也)

グローバルなネットワークをもちつつ,地域でイノベーション(革新)を起こす。


これまで,綿とか,陶器とか,自然エネルギーとか,子育てとか,
ローカルで自然とつながった方向を指向して,いろいろ遊んできました。
ローカルでエコロジーなものを,より広く,愉しくインパクトをもって継続的に活動していくには,「遊び」のレベルを超えて,「事業化」することが必要と思います。

納豆の先生も,思いもよらぬ時に,高い処へ行ってしまわれました。
戦後にエネルギーが石油化されて,バッサリ途切れた日本の伝統知。
幸いなことにつくばではまだまだ昔からのローテクな暮らしの英知が眠っていて,当時の技を知る世代の方々がいらっしゃいます。
今,それらを引き継いでおくことが,大きな変革の時代の支えになります。

いろんな動きをコーディネートして,少しでもプロデュースできたらと思います。
(つなげて,まわす)


うんめ~手作りのわらつと納豆!!

2011-02-06 | いろいろ
納豆大好きで各地の納豆を食べ比べるぼくですが、先週末、人生初めてのわらつと納豆作りをしてきました!
筑波山の向こう側、自然豊かな八郷(石岡市)にある「ふたば自給農園」さんで行われた納豆作りワークショップです。

85歳になるご近所の「シゲちゃん先生」の指導のもと、20人ほどの納豆好きが協力して作りました。
「昔やったんだよなあ」という方は多いんですが、シゲちゃん先生は今でも毎年わらつと納豆を作っていて、畑で野菜はほぼ自給、お風呂も薪で炊く五右衛門風呂、その薪拾いも冬の仕事で自給!という食とエネルギーの自給的な、昔ながらの暮らしを続けている貴重な方です。いまでは「エコロジー」と言われる暮らしですが、あたり前に85年間ず~~っと続けられているのが、もんのすごいです。


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さて、納豆づくりはこんな感じでした。

<事前準備>(ふたばさんがやっておいてくれた)
・大豆(自家製青大豆)を3日水に冷やしておく。
・大量のわら、スターターのための市販納豆パックを用意。
・当日、1時間半くらい大豆を大釜で茹でて柔らかく煮る。
 
 竈で茹で上げた。右にいるのがシゲちゃん先生。



<当日作業>
①わらすぐり:わらの皮や、短いわらを取り払って、太いきれいな茎部分だけにする。
     つまり、細い「わらしべ」部分を、手の指を熊手のようにして引っ掛けて外します。
 
 

②すぐったわらを、上下2カ所しばる。

③しばったわらつとの真ん中を一度折って、両手の親指でぐっと広げて納豆を乗せるスペースを作る。
 「わらつと」の形らしくなります。

④2人一組で(慣れれば一人でもいけそう)、ゆであがった温かい大豆を③のスペースに速やかに入れる。
 納豆菌をうまく繁殖させるために、市販の納豆を小さじ一杯いれる。真ん中におまじないのわらを一本入れたら、わらつとで完全に包んで、紐用のわら2本を使ってギュっと縛る。
 


⑤こうして作ったわらつとを、シート(できればムシロ)や、わらを敷いた上にたくさん積んでいく。

⑥つみあがったわらつとに、大豆を茹でたあとの温かい汁をかけておく。
 そして、わらつとの束全部を、ぐるっと丸めて縛り上げる。


⑦日が当たって暖かい場所(できれば屋内)に納豆のねぐら(発酵場所)を作り、そこへ⑥を寝かす。

 (ワークショップでの作業はここまで)

⑧2~3日寝かせて、温度が上がって発酵が順調に進めば出来上がり!
 それ以上保管するときは、これ以上発酵が進まないように、一度わらつとを開けて冷ましておくそうです。

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そして、今日メンバーで集まって、納豆ごはんパーティーをしてきました。
うまくできてましたよ~~(一番最初の写真が完成品!)

「おお、これが本当のわらつと納豆か!」と感動しました。
こってりとしたコクのある味で、例えるならブルーチーズのような深みがあります。
でも臭いはキツすぎることはありません。
納豆は今では100円くらいで3パックも買える手軽な食品ですが、本来はかなり時間と手間がかかる珍味なんだと知りました。わざわざ加工してこのコクを出すというのは、大変贅沢です。
昔の農家の楽しみだったことでしょう。
しかも納豆菌と雑菌の競合をさけるために、本来は、あまり雑菌がない冬場限定の食べ物なんだそうです。「納豆」は冬の季語らしい。


ちなみに、スターターの市販納豆なしでやった「わらつと」もあったんですが、十分に発酵がされず納豆まではなっていませんでした。それでも、どこか納豆らしい味がして、煮豆のような納豆のようなおいしい食べ物になりました。もう少し暖かいところに置ければよかったようです。
わらの自生菌だけだと、わらの香りが強くなるそうです。

ほんとに、発酵できた納豆は期待を超えるおいしさでした。
今年の米作りがうまくいったら、自家製わらで納豆も作ろうかな~。

ちなみに、納豆は何もかけずによ~く混ぜて、最後に醤油をかけてひと混ぜするのがおいしいんだそうです。