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南信州で地域エネルギーに関わりながら思うこと

八郷クラフトフェア

2005-11-23 | 2008年1月まで
23日に八郷(現:石岡市)で、八郷クラフトフェアというイベントをやっていた。

八郷周辺のものづくり、野菜づくりをしている人たちが寄り合って開催していて、陶芸や彫金、有機野菜、喫茶などなどのお店が、山裾の休耕田にぽっかりと出ている。
ハンググライダーが盛んな場所でもあり、その体験もおこなっていた。

会場入り口には写真のアーチがかけられおり、旗が秋晴れの空の下、風にそよいで気持ちよい。
クラフトフェアは、手作り感あるスローなかんじで、やっている人たちが自ら楽しんでいるように見える。
老若男女・地元・新住民・観光客がほどよくミックスされていて、とてもゆるゆるした雰囲気のちょうどよい規模のイベントだった。

そんな中、スローな出会いがまたまたあった。
笠間で出会った雑貨屋さんが出店していて再会し、珈琲を勧められて飲んでいたら先日8年振りに再会した岩崎先生にまたお会いした。
そして笠間の石倉カフェでカレンダーの見本を見て気になっていた、「たまらんや」さんというカレンダー作家にお会いできて、こんな人が作ってたんだーと感激した。(作者はすてきなかえるさんでした!?)

20~30代の若い外から来た芸術家・農家、地元の農協のおじちゃん・おばちゃん、太鼓を叩いていた小中学生・・と参加者の年代、職業が幅広い。その人たちが楽しみながら自発的に活動しているのだから面白いものが生まれる。行政が仕方なしにやる大っきなイベントとは、本質的に違うんだと思う。

それにしても裏筑波・八郷はよいところ。
合併してもその良さが残ればいいのだけど。

そばの実の脱穀

2005-11-09 | 2008年1月まで
「島立て」をして1週間ほど乾燥させたソバの実を、脱穀した。

脱穀するには、写真のような「足踏み式脱穀機」を使った。
笠間では通称「がーこ」と言われているらしい。がーこ、がーこと鳴るからです。

下に付いている踏み板をリズミカルに踏むと、鉄線のひっかき歯がついたドラムが、ぐるんぐるんと回り出す。その回転するドラムに、穂の実のついた部分をこすり当てると、実がひっかかれてはじき落とされるという仕組み。

この足踏み脱穀機は、理屈はシンプルだけど、ドラムがいかに高速で回るかよく考えられているようだ。でも今は電動式に変わられて、普通は使われていない。

足踏み式ミシンやオルガンのように、片足で足踏みをし続けながら、手は穂をひっくり返しながら、回転部分にこすり当てていく。手の方に意識がいくと足踏みがリズムを崩し、ドラムの回転が停まってしまう。片足立ちしてもう片方の足は踏み続けているわけだから、バランスを崩しやすい。初体験だったけれど、すぐに回転が停まってしまい、なかなか進まなかった。師匠に変わると、スピードが5倍くらいちがう・・。腰にもやっぱりきた。農作業は熟練がいるなあ、としみじみ思った。

同時に、体験作業としてはとても面白く、ソバってこういう風にできるのかというのを実感するのは楽しい。ソバ通で味や産地、生産環境にこだわる人は増えているから、こんな体験ワークショップをうまく運営したら、受けそうな気がする。スローフード、エコロジー、農村と都市の交流・・と、いろいろつながっているだろうし。

次は、製粉していよいよソバ打ち!


へっぴり腰で作業中。
はじかれた実が飛散してしまうので、脱穀機の周りを白いシートで覆っている。

スローな出会い

2005-11-04 | 2008年1月まで
茨城県八郷町の「こんこんギャラリー」で、“にっぽんのスローフードinやさと”というイベントが6日までやっています。八郷は山に囲まれたゆったりした場所で、有機農業を始める人が多く集まっている。

Ritz'n(りっつん)という、つくばのマクロビオティックを出す自然食レストランも出店していて、けんちん汁が大変おいしかった。そのほか、有機野菜の直売、もちつき、有機農家の紹介パネル展、手作りの家具製作家の展示など。意外にこじんまりとしたイベントだったけれど、手作りな雰囲気が感じられた。

イベントもよかったけれど、ここではスローな出会いがあった。

まず、1週間前に笠間でお会いしたりっつんのスタッフの方に再会できた。もうちょっと話がしたいな、と思っていたのでちょうどよかった。ごちそうさまでした。

・・と思っていたら、聞き覚えのある声が耳に入ってきた。
大学1年生のころ(9年も前だ!)唯一、面白い授業をしてくれた岩崎駿介先生だった。南北問題の市民活動などをやっていた方だが、退官後は八郷で自給自足的な生活を送っていると聞いていた。
先生は僕のことは知らないにもかかわらずご自宅に招いてくれた。そこは、太陽の動き、風のながれ、緑の息吹、鳥の声を体に感じられる気持ちよい小高い山の中。そこにコンパネやビニールハウス、廃材を使って建てたプレハブに仮住まいし、向かいに本当の家をご夫婦でスローに建築中。3年間で基礎のコンクリートができたところだった。これから木造部分を作る。全部で20年かけて完成だ、という。先生は今68才。88才で完成して、ここを拠点に1000年計画で世直しするさ、というのだ。かっこいい。

講義したりいろいろ口でいっても、環境問題や南北問題、戦争は深刻になるばかり。もう話すことはなくなった・・自分で実行しよう、という気持ちになったそうだ。

晴耕雨読で、スローな世直しを思案するということかな。

1日1日があっという間に終わり、「あー疲れた」とビールを飲んでいる自分の生活・・休日でバランスをとっている。もっとわくわくする時間を持ちたいもの。
そんな中、今回のようなスローな出会いは、大きな喜びだ。

そばの刈り取り!

2005-11-03 | 2008年1月まで
そばを食べようプロジェクト~種をまくところから始めたそばを、刈り取った。
今回は本来キャベツ栽培用の堆肥が残っていた畑に播いたため、栄養がありすぎて写真のようにひょろっと徒長してしまった。もやしっこのそばだ。本当はやせた土地に播くと、もっと太くしっかりした茎になるそうだ。それでもピラミッド型の黒い三角錐の実がなっている。外の殻をめくると、中は白い粒があり、簡単に粉々にこぼれてしまう。そばの実は、米などのように堅い粒ではなく、粉末がつまって固まったような性質のもので驚いた。真ん中が真っ白で、この一番粉だけをつかったソバが「更級(さらしな)」だそうだ。外側の少し緑がかったところが入るのが「藪(やぶ)」ソバ。

4,5本を手のひらでまとめて握ったら、のこぎり鎌でざくっと根本から刈り取る。意外に茎は乾いていて簡単に「ポキッ」と折れてしまう。しかし、ひょろひょろで細いため、あっちこっちに伸びてからまって、手間取った。ずっと中腰で作業してしまったため、1時間ほどの作業が終わるとずっしりと腰にきた。母方のおばあちゃん(農家)が、普段でも腰を90度ちかく曲げていて、子供ながらに不思議だったが、こんな作業の繰り返しで変形しちゃったんだろうか。おそろしや・・

(手前が刈り取ってねかせたソバ。奥はこれから。)

刈り取ったソバは、束にしてひとまず置いておく。刈り取り終わったら、束をX字に交差させて束ねる。それを垂直にその場に立てて実を乾かすこと1週間。その後、実をはずして、挽いてそば粉に。
この乾燥方法を「島立て」というそう。島がぽっかり浮かぶように見えなくもないね。1週間後が楽しみ。