yomoblog

南信州で地域エネルギーに関わりながら思うこと

筑波山味噌部

2009-06-24 | いろいろ
筑波山麓の地大豆、「キノシタマメ」を農家さんからいただきました。
味噌にしても、納豆にしても、煮豆にしても、甘くておいし~いんだそうです。

ちょうど畑を貸してくれる人もいて、まいてみようと思います。
秋に枝豆、冬に手前味噌づくりが目標。

種まきは、27日(土)9:30ごろ~
大穂のメヒコ近くの圃場にて。

筑波山味噌部(種蒔きから味噌仕込までが活動内容。筑波山が見える高台の畑です)、一緒にやってみたいという方は、ご連絡を!
費用は無料ですが、もし経費がかかった時は、実費を割り勘します。
収穫は山?分け。


圃場予定地。奥に筑波山が見えます。約4.5a(30m×15m)

筑波山へ

2009-06-24 | いろいろ
久しぶりに筑波山の山頂へいきました。

といっても、ケーブルカーで登って、御幸ヶ原でお弁当を食べて、またケーブルカーで帰る・・という軟弱コースでした。
高校生の一団がいたりして賑わっていてうれしく思いました。
もう少し子供が大きくなったら、歩いて登りたいです。

男体山付近の自然研究路をちょこっとだけ歩きました。
深い緑の中を歩くのは、それだけで癒されます。

香介は初筑波山登山。忘れちゃうんだろうけど、山の緑や虫、空気の感覚が深いところの記憶に残るといいな。

ゴマカシ

2009-06-17 | いろいろ
6月10日、「2020年までにCO2を、2005年に比べて15%削減」という日本の中期目標が発表されました。

世界からは冷たい反応が返ってきています。EUはもちろん中国からも。

これまで、削減の基準は「1990年に比べて」何%減らそうというのが、97年の京都議定書以降の基本でした。
京都議定書で日本は2012年までに、90年から6%削減義務となりましたが、まず達成できません。逆にその後7%程度増えてしまいました。

それをごまかすために「2005年に比べて15%減」という言い方をし始めました。
これなら、同じ削減量でも「90年から8%削減」というより、むしろ削減幅が大きい印象を与えられます。
国内世論向けには、これで通用するかもしれないですが、国際世論や国際交渉では通用しないでしょう。
こういう言い換えは、いかにも日本的(「敗戦」を「終戦」、「副作用」を「副反応」、「敗退」を「転進」など・・)で、国際的に大きく信用を落したと思います。

数字合わせな政策の作られ方や、経済界の目先を求める動き(90年比+4%を経団連は主張していた)など、日本の行き詰りが表れている感じがします。
希望は、きちんと問題を指摘するNGOがいることです。
気候ネットワーク環境エネルギー政策研究所 プレスリリース有り。

ちょっと長いですが、映画になった「不都合な真実」の翻訳者、枝廣淳子さんのメルマガから引用。問題が整理されています。



Enviro-News from Junko Edahiro No. 1656 (2009.06.17)
-----------------------------------------------------------------------

■麻生首相、日本の中期目標を発表

6月10日、麻生首相は官邸で記者会見し、2020年までの日本の温室効果ガス排出
削減の中期目標を「05年比15%減」とする方針を正式に発表しました。

「05年比15%減」は、選択肢の議論をしていたときの基準年1990年比にすると
8%減となります。日本は1990年から2005年の間に、排出量を7%以上増やしちゃっ
ているからです。

麻生内閣総理大臣の記者会見のようすは、こちらにインターネットテレビでの映
像と、スピーチ&質疑応答のテキストが載っています。
http://www.kantei.go.jp/jp/asospeech/2009/06/10kaiken.html


-----------------------------------------------------------------------


■発表された中期目標について考えること

今回の発表について、いろいろ考えるところがありますが、大きく3つ書きます。

(1) 目標設定が科学に基づいていない
(科学ベースではなく、相対的に立ち位置を決めるという政治)

欧米の政治家のスピーチの多くには、「IPCCでは」「科学によると」という前提
の上に、自分たちはどうする、という説明があります。科学をベースに政治や政
策を考えているのですね。

日本の政治(政治家)は、科学などぶれない軸をもたず、対人関係や距離感で政
治や政策を考えるんだなあ、とよく思います。絶対的な基準や軸を持つのではな
く、相対的なのですね。「米国がそう出るなら日本はこう出そう」「民主党がそ
う出すなら、自民党はこう出そう」などなど……。

今回の麻生総理の中期目標を発表するスピーチにも、「IPCC」という言葉は一度
も出てこなかったし、「科学」という単語も、以下の2箇所だけで、「温暖化の
科学がどうなっているのか」「科学が何を要請しているのか」、しっかり認識し
た上での判断とは思えないなあ、、、と。

「私は日本の中期目標を決断するのに先立って、専門家に経済的な影響も含め、
総合的、科学的に分析をしていただきました。」

「科学の要請に応えるためには、この中期目標では小さ過ぎるという意見がある
かもしれません。今ある技術だけでは、2050年60%から80%削減に向けて直線的
な経路を歩むことは困難です。長期目標を達成するためには、まだ見えていない
革新的技術の開発と普及が必要となります。」

「今回は産業界の求める4%増と、NGOの求める25%減の間を取った。どちら
にも不満が残る形になるよう決定した」という声も聞かれました。ケンカ両成敗
じゃないのですから、「間を取る」という発想ではなく、温暖化を止めるという
そもそもの目的に照らして「どうあるべきか」で判断すべきものですよね?

(2) 基準年を1990年から2005年に変えて数字を大きく見せようとしている

太りすぎのAさんとBさんが「お互い、ダイエットして体重を落とそう」と話し
合い、Aさんは8kg、Bさんは6kg、減らす約束をしました。

Aさんは実際に8kgぐらい減量しました。一方、Bさんは、減らすどころか逆に
7kg以上増えてしまいました。

久しぶりに会った2人は、「目標の体重までまだまだ遠いから、もっと減らす約
束をしよう」と相談しました。

Aさんは、「元の体重から20kg減らすよ」と約束しました。すでに8kgぐらい減
らしていますから、あと13kg減らすことになります。

Bさんは、「元の体重から8kg減らそう」と考えました。最初の約束で、元の体
重から6kg減らすことを約束していましたから、追加で2kgしか減らさないとい
うことです。

実際には、最初の約束の6kg減のはずが7kg以上増えてしまっているBさんは、
「元の体重じゃなくて、いまの体重から考えれば、元の体重から8kg減らす分と
7kg増えている分を足すことになるから、15kg減らすことになる」と思いました。

そこでBさんはAさんに対して、「キミの目標の13kgより、ボクの目標の15kgの
方が多いから、ボクの方が偉いんだよ。どうだ、すごいだろう!」といばりまし
た。

……??? 何だかヘンだと思いませんか?


麻生総理は中期目標の発表で、「今回、私が決断した日本の目標は、国際的に見
てもヨーロッパの2005年比13%減や、アメリカ、オバマ政権の14%減といった欧
米の中期目標を上回るものだと思っております」と胸を張っていらっしゃいまし
た。。。

実際の数字を専門家に確認したので、詳しくお伝えしますと、

○日本は、第一約束期間は90年比6%削減を約束しているが、05年には7.7%増
加している。今回は2020年には05年から15%削減と言った。

○EU15は、第一約束期間は90年比8%削減を約束し、05年までに2%削減し
た(EU27では05年までに8%削減)。

2020年にはEU27として90年比20%削減(各国が相応の努力をした場合は90年
比30%削減)と言っている。すでに減らした分があるので、05年でいえば13%削
減となる。

○米国は、第一約束期間は90年比7%削減を約束したが、京都議定書を批准せず
枠組みに参加しなかった。実際には05年までに14%増加した。今回は、2020年に
は05年から14%削減するとオバマ大統領が言っている。
(下院で審議されているワックスマン・マーキー法では2020年には05年から20%
削減、30年には05年から42%、50年には83%の削減が提案されている)

(3) 今回発表された目標の数字は、

・温暖化を止めるというそもそもの目的に対しても
・そのための2050年の長期目標に対しても
・資源・エネルギー制約の時代に向けて日本の社会や経済の構造を変えていくと
いう日本のサバイバルのためにも
・途上国や米国を巻き込んで今後の国際体制をつくっていく上でも

小さすぎる、と私は考えています。地球益・日本の国益から考えても、足をひっ
ぱりそうです。年末のCOP15に向けて、目標の積み上げも含め、もっと国全体で
議論をしていかなくては、と思っています。

今回総理が発表したから、決定・オシマイ!ではないのです~。

今回発表した目標以下に変更することはできないでしょうけど、目標の引き上げ
は問題ありませんから。世論が変われば、または、政権が変われば、そういう可
能性も出てくることと思います。(そのように動かしていきましょう!)


-----------------------------------------------------------------------



定額給付金の報告

2009-06-02 | いろいろ
定額給付金を受け取りました。
ぼくのもらった12,000円の使途ですが、
・地元の環境NPO(上の写真)の年会費&寄付(8000円)
・国際的な報道写真の雑誌の年間購読料(8400円)
に充てさせてもらいました。

未来世代からの借金ですので、将来を良くする使い方を。

・・と思いつつ、子供の分は生活費とさせてもらいました(泣)



さて、新聞によると、このたび参議院では否決されながらも成立した補正予算は、100年に一度の不況に対応した追加経済対策として以下の内容となっているそうです。

・総額 13兆9300億円
・その財源のうち、10兆8000億円は赤字国債を含む国債の増発
・歳出規模、国債発行額とも過去最大

・そのうち、農林水産業で1兆302億円(全体の7.4%)
・農林水産業のうち主なものとして、
 農地を担い手へ効率的に集積するため、貸し出した人への補助金 2979億円
 麦や大豆など米の減反作物への追加助成金 1168億円
 農業機械のリースへの助成 272億円
 農業施設への太陽発電パネル設置 193億円
 耕作放棄地の復元 150億円  などなど。

・その他の分野の主なものは、
 緊急人材育成・就職支援 7000億円
 環境対応車の購入助成 3700億円
 省エネ家電へのエコポイント助成 2900億円
 新型インフルエンザ対策 1300億円(もう収束してないか?!)
 子育て応援特別手当拡充 1300億円

13兆円という過去最大の補正予算を組んだわけですが(09年度の当初予算に追加して)、これでホントーに景気がよくなるのかな?借金が増えることを考えると、束の間のアリガタミかもしれません・・

ちなみに、農林水産業が日本のGDPに占める割合は1.2%(H18)です。農業だけでは0.9%。水産業だけだと0.16%。こんなに少ないのか!と調べてみて驚きました。(参考:農林水産省のデータ

六ヶ所村ラプソディー」というドキュメンタリー映画の中で、アイルランドの漁民が、「おれたちアイルランド漁民のGDPへの貢献は1%もないんだ。だから漁業への放射能の危惧なんて無視される。その点、日本は漁業国だから政府も守ってくれるはずじゃないのか」というようなことを言っていましたが、日本でもアイルランドと同じ状況だったんですね。
(でもGDPがどれだけ高いかより、どれだけ人の幸福に貢献したか(GNH)が本当は大事なことです)

その割には、今回は全体の7.4%と高い支援をしています。
農林水産業の従事者数の割合は、4.5%(H17)という数値がweb上にあったのですが、人口割合で考えても高めです。
ふむ?