友人から教えてもらった田口ランディの「ヒロシマ・ナガサキ・フクシマ」。
意外なことに小説家だと思っていた田口ランディさんは、核のことも3.11前から関心を強くもっていたようです。
ヒロシマ、ナガサキに原爆をおとされ、核の恐ろしさは世界一知っているはずの日本で、なぜ54基も原発があるのか。
これから原発をやめるには、何故ここまで進められたのか知らなければ、問題の原因から絶つことができません。
第2次大戦でナチスへの恐怖から原爆が開発されたこと、
ドイツが早々と負けたために、代わりに日本へ落とされた原爆。
戦後は、東西冷戦時代での西側の極東の拠点としての役割から、核の平和利用の拠点とされ、核への怒りがあっさりと原発推進に変えられていく。
大手新聞などの世論誘導、反原発=共産主義というレッテル貼り、戦後の貧しい時代。
経済のための原発推進。
箇条書きになってしまうけれど、上記のような日本が核を受け入れるまで流れが、やさしい言葉で解説されています。
この本を入り口に、もう少し核の歴史を知っておきたいと思います。
悪い歴史を引きづらず、繰り返さないように。
本質的な視点で核・原発を考えるために、よい入門書です。