自 遊 想

ジャンルを特定しないで、その日その日に思ったことを徒然なるままに記しています。

井山本因坊、棋聖獲得で史上初の6冠

2013年03月15日 | Weblog

(ウェブ朝刊より)
 囲碁の井山裕太本因坊(23)=天元、王座、碁聖、十段=が14日、静岡県伊豆市の旅館「玉樟園新井」で行われた第37期棋聖戦7番勝負第6局で張栩棋聖(33)に勝ち、対戦成績4勝2敗として棋聖位を奪取。史上初の6冠同時制覇を達成した。新6冠王は、昨年5月に結婚した将棋の室田伊緒女流初段(23)に「感謝しかないです」と言葉を贈った。
 無数のフラッシュに包まれた井山は、少年のように頬を赤らめた。「長い歴史の中で誰も達成していない記録なので光栄ですけど、信じられない気持ちの方が強いです」。謙虚に、伏し目がちに前人未到の偉業を喜んだ。
 尊敬し、影響を受けたと公言する張栩を圧倒した。午後5時3分、197手で黒番中押し勝ち。序盤、右上隅で見せた新構想を勝利につなげた。名人獲得経験のある井山は、7大タイトルを全て1回以上制する「グランドスラム」も達成。1987年の趙治勲、2000年の張栩に続く史上3人目の快挙となった。
 勝利の女神は新婚ホヤホヤの奥さんだ。昨年5月に室田女流初段と結婚した時は2冠だったが、以来タイトル戦は5戦負けなし。「(結婚して)精神面が安定したところはあります。お互いに勝負の世界で生きているので、相手のことがよく分かるのかもしれません」。テレつつも愛する妻に感謝の言葉を贈った。
 今後、名人戦に出場し、山下敬吾名人(34)を破れば7冠制覇となる。将棋界では1996年に羽生善治現3冠が達成し、時の人となった偉業中の偉業だ。「羽生先生は『周りの期待でいい波に乗れた』と。まさに今回そんな感じでした。全て1人で取るのはもちろん魅力的ですし、究極の目標です」。羽生は当時25歳。2歳若い井山もまた、究極の天才となり得るのだろうか。
 
 ◆囲碁の七大タイトル戦 現在、棋聖戦、名人戦、本因坊戦、天元戦、王座戦、碁聖戦、十段戦があり「七大タイトル戦」と呼ばれている。タイトル保持者と挑戦者が5番勝負または7番勝負で優勝を争い、勝者にタイトル称号が与えられる。1977年から現在の7大タイトル制となった。