(朝刊より)
奈良県は4月19日、“地産地消”のエネルギーの活用を進める「再生可能エネルギー等利活用の基本的な考え方」をまとめた。県全体の電力自給率は18.9%と、近畿2府4県で5位。県は省エネや節電に加え、太陽光発電や中小水力発電など多様なエネルギーを利用する方針で、今年度中にエネルギービジョンを策定し、施策として具体化していくという。
考え方は、東京電力福島第1原子力発電所事故で電力需給が逼迫している事情を踏まえてまとめた。
理論上、すべての住宅や公共施設に太陽光発電を設置したと仮定すると、発電量は172万kWに増えると試算。県は「潜在的に供給力がある」として今後、太陽光発電だけでなく、中小水力発電やバイオマス(生物資源)を中心に活用を進めたい考え。
太陽光発電は、1000kW未満の中規模の装置を公共施設やため池に設置することを検討。家庭用装置の普及も目指す。
バイオマス導入については、県土の8割を山林が占めるため、導入促進が山間地域の産業振興や雇用の確保につながると期待。一方で、コスト面課題なども指摘した。
(奈良県が脱原発推進に邁進することを切に願う。)