東電は事故中の原発を安定させるのに6~9ヶ月と発表した。僕は甘いと思う。ただし、日本だけではなく世界の英知と技術を集めて安定へと向かえば可能かな、とも思う。こう思うのは期待感からである。
ところで、16、17日に新聞社が原発の今後に関して世論調査したところ、
「減らす方がよい」30%
「廃止」11%
合わせて41% であった。
「現状維持」51%
「増やす」5%
合わせて56% であった。
この数字を次の数字と比較する。日本は電力の3割を原発でまかなっていると紹介した上で同様の調査を07年にしたところ、
「増やす」13%
「現状維持」53%
合わせて66% であった。
「廃止」7%
「減らす」21%
合わせて28% であった。
今回は前回と比べると、「廃止」「減らす」が13%増え、「現状維持」「増やす」が10%減った。
この世論傾向をどう判断するか。一ヶ月以上経っても終息せず放射線を拡散している大事故を前にして、07年と比べて約10%強の増減である。「廃止」「減らす」がもっと増えても違和感を覚えないのだが。
世論は鈍感なのか冷静なのか。
チェルノブイリの時もスリーマイル島の時も東海村JCO事故の時も数年間は原発推進に反対する世論が若干多くなったが、数年後は賛成が上回った。世論というものはそういうものなのだろう。
今回も、大事故が幸いにして終息した後の数年後の世論調査では、反対と賛成が拮抗するか、賛成が上回ることだろう。電力文明にひたっている国民は電力源に無関心なのかもしれない。
しかし今回の大事故に鑑み、太陽光エネルギーに転換するのが良いことは自明の理。神奈川県は脱原発へ向けて太陽光エネルギーへの転換を打ち出している。