昨日も今日も、
これまでの寒さから一転。小春日和でした。
こういう気候になると決まって
ある風景が目に浮かんできます。
それは浪人時代の風景です。
その頃は受ける大学を次から次に落ち、
絶望の真っ只中にありました。
ところがある日。
浪人生活で初めて、分厚い封筒が送られて来ました。
大阪にある某芸術系大学からでした。
高校時代、オチコボレだった僕は
卒業と同時に全寮制の予備校に通っていました。
寮は当時、千葉県市川市にあり、
実家から比べたら、だいぶ都会だったのですが
その日はとてもよく晴れた小春日和で、
そよぐ風に春のにおいを深く吸いました。
寮のある場所は、
どちらかというと季節感の薄い環境で、
強く「春」を感じたことに大きな感動を覚えました。
ましてや、浪人時代というある種の荒んだ精神状態のなか、
時には寮のある街そのものさえ疎ましく思うことがあったのに
この日に至って、そんなふうに思えたことがなんだか不思議で
それ故に、しみじみ感じ入ったものです。
もしかしたら
あの時ようやく僕の人生が始まったのかもしれない、
と今になって思うばかりです。
まったく今日や昨日みたいな日は
一気にあの浪人時代がフラッシュバックして、
あの頃の空気や想いや、とにかく全てが思い出され、
どうしようもなくなってしまいます。
考えてみると、
人生のなかにはそういう心象風景というものが、
たくさんありますよね。
今、ここにいても、すぐに蘇らせることの出来る風景。あるいは人、想い…。
僕は仮に、それを「永遠」と呼ぶことにしました。
これまでの寒さから一転。小春日和でした。
こういう気候になると決まって
ある風景が目に浮かんできます。
それは浪人時代の風景です。
その頃は受ける大学を次から次に落ち、
絶望の真っ只中にありました。
ところがある日。
浪人生活で初めて、分厚い封筒が送られて来ました。
大阪にある某芸術系大学からでした。
高校時代、オチコボレだった僕は
卒業と同時に全寮制の予備校に通っていました。
寮は当時、千葉県市川市にあり、
実家から比べたら、だいぶ都会だったのですが
その日はとてもよく晴れた小春日和で、
そよぐ風に春のにおいを深く吸いました。
寮のある場所は、
どちらかというと季節感の薄い環境で、
強く「春」を感じたことに大きな感動を覚えました。
ましてや、浪人時代というある種の荒んだ精神状態のなか、
時には寮のある街そのものさえ疎ましく思うことがあったのに
この日に至って、そんなふうに思えたことがなんだか不思議で
それ故に、しみじみ感じ入ったものです。
もしかしたら
あの時ようやく僕の人生が始まったのかもしれない、
と今になって思うばかりです。
まったく今日や昨日みたいな日は
一気にあの浪人時代がフラッシュバックして、
あの頃の空気や想いや、とにかく全てが思い出され、
どうしようもなくなってしまいます。
考えてみると、
人生のなかにはそういう心象風景というものが、
たくさんありますよね。
今、ここにいても、すぐに蘇らせることの出来る風景。あるいは人、想い…。
僕は仮に、それを「永遠」と呼ぶことにしました。