原野の言霊

風が流れて木の葉が囁く。鳥たちが囀り虫が羽音を揺らす。そのすべてが言葉となって届く。本当の原野はそんなところだ。

ノンアルコール・ビールって、どうなの?

2011年09月16日 07時38分53秒 | 社会・文化

 秋の定期健康診断を受けるために、数日間アルコールをストップした。しかし、この空白の数日間を無駄に過ごすのはもったいない。そこで、世間を騒がすノンアルコールのビールとやらをじっくり味わってみようと思い、各メーカーをそろえた。テレビCMではたいそう旨そうに宣伝している。はたしてそうなのか。テイスティング・テストなるものを自分で実践してみる絶好の機会とも思った。また誰かの参考になるかもしれない。だが、味というのは個人の嗜好で大きく表現も印象も変わる。万人が認める一つの味などあるわけがない。あくまで個人の意見としての参考に。

最初に飲んだのは、「キリンのFREE」。一口流し込んだ最初の印象は、味に妙なクセを感じた。臭みのあるようなクセで後味があまりよくない。ビール的なのど越しの良さはあるのだが、このクセのある味のおかげで、飲んだ後のすっきりとした感じがしない。爽やかさがないと言った方が適切かも。点数をつけるとしたら100点満点の25点というところか。とても合格点には届かない。

次は「サントリーのオールフリー」。こちらの味はキリンよりさらに強いクセのある味。クサミと言った方がいい。生の麦汁を飲まされたような感じで、後味も良くない。なにか喉に引っかかるような感じだ。麦汁にこだわるあまり、匂いまで残してしまったように思う。これを造った人は本当にうまいと思って売り出したのだろうかと、首をひねってしまった。この味は昔飲んだ北京の燕京ビールによく似ている。あのビールも大変まずいと思った。それでも毎日飲んでいた。とにかく安かったから。そのうち嫌な味をあまり感じなくなった。慣れとは恐ろしい。だが、これはちょっとなじむのは難しい。点数は100点満点の15点以下。ちょっといただけない。

三番目は「サッポロのプレミアム」。前者に比べるとはるかに妙なクサミがない。ホップを思わせるビール的な苦みもある。味に切れがあるのもいい。だが舌触りが固い感じ、コクもいまいち。さすがにノンアルコールにコクを求めるは無理か。それでも前の二つよりビール感があることはたしかだ。ぎりぎり合格点の45点というところか。

三種を飲み比べて感じたことは、これはビールと比較する代物ではない、ということ。ビールやアルコールが取れない場合は、無理してこれらを飲む必要はまったくない。普通の清涼飲料水を飲む方がよっぽど良い。その方がきっと、身体にも良いと思う。

結論を言えば、ノンアルコール・ビールは、ビールの代わりになるものではない。酒が飲めない無聊を慰めるために、飲むものでもない。

飲むほどに酔わない酒は、やはりうまくない。


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2 コメント

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発泡酒も美味くない! (numapy)
2011-09-16 10:17:51
ついにやりましたか。
当家でも、一族の宴会がある時、車を運転するカミサンたちのために、ノンアルコールを用意します。
試しに一口だけ飲んでみたらこれがとんでもない代物。ただ、3口ぐらい飲んだら酔っ払ったような気がしてきたのも何ともフシギです。
あれはやはり、車運転のための代用品なんでしょうね。
因みに、発泡酒もオイラはダメです。甥っ子達は発泡酒のほうが美味いと言ってますが、慣れのせいでしょう。診断の結果、気になりますね。
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発泡酒は私もダメです。 (原野人)
2011-09-16 11:32:41
やはりビールはビールだと思います。発泡酒は似てはいるがビールと明らかに違います。
ただ値段がいいですから、否定はしませんが、なんとなくノンアルコール的なのがいやですね。
検査は無事終わりました。午後に結果が出ます。どうなることやら。
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