原野の言霊

風が流れて木の葉が囁く。鳥たちが囀り虫が羽音を揺らす。そのすべてが言葉となって届く。本当の原野はそんなところだ。

アカハラだけど、それが何か。

2015年06月09日 08時46分42秒 | 社会・文化
近頃、マスコミとやらで「アカハラ」という言葉がちょくちょく出てくるから、俺の人気もチョットは上がってきたのかな、と悦に入っていたら、コンチクショウだね。とんでもねぇ誤解だった。何のことはねぇ、アカデミック・ハラスメント、つまりアカハラのことだってョ。なんだよ、ソレ!ただの子供じみたイジメ話じゃねぇか。最高学府に籍を置く人間のすることかい。いやな世の中になったね。というより、人間がばかになり下がったのかな。鳥の脳みそ並みだネ。と、鳥に言われちゃおしまいだ。だらしねぇよ!

だいたい、ハラスメントとか言う横文字を使うあたりがトンチンカンだ。日本語にすれば、嫌がらせとかイジメだぜ。だけど、これだときっと新しさがないのだろうな。インパクトがない。まして、訴訟問題のテーマとするには子供っぽい。だからなんだな、横文字を使うのは。ちょっぴり新しい運動に聞こえるのが哀しい。
たしか、アメリカの女性雑誌が1970年代の初めに造りだした造語「セクシャルハラスメント(セクハラ)」が始まりだった。いかにもきな臭い。レディファーストのお国柄だぜ。些細なことでもすぐスー(訴訟)する国が、さらなる女性優位を確定するための策略運動だったと、俺は思う。ハラスメント訴訟の基本は「被害者の主観のみで成立する」もの。訴えられたら、はいそれまでよ、ということ。実に怪しい。だいたい「早く結婚しろよ」というヤジがハラスメントになるか?これじゃ、嫌いな人から「好きです」と告白されてもハラスメントになってしまうぜ。まさに、人間関係を破壊する運動だぜ。そんな陰謀に日本のマスコミはすぐに乗っかるから嫌になる。流行語大賞となって一気に定着させたのが1989年だった。以来、何でもハラスメントを付ければいいという風潮を作ってしまった。馬鹿だぜ、ほんとに!最近になって少しは反省の雰囲気もあるけど、利用する愚かなやつはまだまだいるようだ。困ったモンだ。
最近はすごいね、驚いたね。いろんなハラスメントが登場している。パワハラ、キャンハラ、モラハラにマタハラだってョ。笑ったのはオワハラ。就職活動をしている学生に内定を与えて、これ以上就職活動をするなと圧力をかけることらしい。言う方も言う方だけど、それを聞いた学生が就職する前から拘束されるようだ、と文句だとさ。絵に書いたような人間性の劣化だね。人間は進化するものだと思ってたけど、確実に劣化だな、これは。いつの日かトリ以下になる日が来るのではないのか。ヒト事だけどちょっぴり心配になるぜ。

アカハラと呼ばれるのは鳥だけじゃない。魚もいればイモリもいる。彼らにも失礼だと思うぜ、人間どもよ。


*アカハラはスズメ目ツグミ科の夏鳥。4月頃から日本に渡来。北海道では5月頃によく見かける。子供作りは北の国で。このアカハラも道産子だ。

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