原野の言霊

風が流れて木の葉が囁く。鳥たちが囀り虫が羽音を揺らす。そのすべてが言葉となって届く。本当の原野はそんなところだ。

黒チョカ

2010年02月26日 09時10分21秒 | 社会・文化
「黒ジョカ」とも言う。黒千代香、黒茶家、黒千代家とも表記される。薩摩焼の黒い土瓶で底が扁平となっている。鹿児島県人ならだれでも知っている器であり、焼酎通にはよく知られているもの。しかし、全国区で知られているかと言うとそうではない。特に北海道では知る人ぞ知る器となる。この黒チョカこそ、芋焼酎を劇的にうまくするすぐれものであり、芋焼酎が苦手と言う人もこれを使えば一度に好きになる神技を持つ器なのである。 . . . 本文を読む

わが宴の友

2010年02月23日 09時42分26秒 | Weblog
四つ並んだグラス。これは家で一人酒を楽しむ時のかけがえのない宴の友。左からビール用、焼酎用、ウイスキー用、ワイン用となる。これに加えて焼酎用の黒チャカ、紹興酒用のお燗セットがある。日本酒はあまりやらず、お猪口はあるものの、ほとんど使ったことがない。今年に入って飲まなかった日は三日間のみ。それも飲みすぎによる体調不良のためであった。ほとんど依存症なのではと時折不安に思うこともある。 . . . 本文を読む

「北海道の田舎モン」発言に思う。

2010年02月19日 10時11分48秒 | ニュース/出来事
バンクーバーオリンピックはますます盛り上がっているが、この大会は競技以外の話題が多い。日本のマスコミをにぎわせたのが例の服装と言動問題。公人と私人のけじめがつかないバカボン大学生の問題ではあるが、マスコミの異常な過熱ぶりが目に付く。あげくに、友人を登場させてフォローしたつもりが「北海道の田舎モンですよ!」の発言があった。友達も友達だが、それを垂れ流すテレビ局の見識にただあきれるばかりである。 . . . 本文を読む

一枚の写真から。

2010年02月16日 09時39分06秒 | 海外
オリンピックの放送で沸くテレビを横に、古い写真を整理していたら、一枚の写真が目にとまった。多くの村人が一軒のパブに集まり、喧々諤々とやっている。写真を見ただけでその時のざわめきと熱気が一気に蘇ってきた。スコットランド中部にあるスペイサイドの片田舎での出来事であった。この日はスコットランドの人にとっては忘れがたい記念すべき日であったのである。旅人である私はそんなこととは知らずに紛れ込んでいた。 . . . 本文を読む

古い地名には深い意味がある

2010年02月12日 10時22分39秒 | 社会・文化
写真は台湾の北東の海岸にある三貂角という岬。日本語では「さんしょうかく」、台湾語では「サンディアオジャオ」と言う。日本語でも台湾語でもない。実はこの名前は17世紀の前半に、ここに到達したスペイン人が付けたもの。美しい海岸を故郷のサンティアゴ・デ・コンポステーラに見立ててつけた名前であった。だがこうした歴史を地元の台湾人はほとんど知らない。そこには半世紀に及ぶ歴史教育の大きな問題があったからである。 . . . 本文を読む

広告掲載を拒否された本

2010年02月09日 10時56分36秒 | ニュース/出来事
ある機会に北海道新聞から書籍広告の出稿を拒否された本があることを知った。経済不況が蔓延し、広告の出稿量が激減している現在、その広告を拒否するなんてなかなか勇気がある、と思った。と同時に、いまどきどんな本が拒否されるのだろうか、という興味がわいた。早速、取り寄せて読んだのがこの本、{「アイヌ先住民族」その真実}。著作者は的場光昭、出版社は展転社。 . . . 本文を読む

立春に氷点下29.1℃。

2010年02月05日 09時41分08秒 | ニュース/出来事
暖冬とか、温暖化という話はどこに行ったのだろうか。2月4日の立春を迎えた昨日、北海道は強烈な寒気に襲われた。わが町の早朝の温度計はマイナス29℃を軽くクリア。十勝の占冠村ではマイナス34.4℃を記録している。今から百年前に石川啄木が釧路に着いた日がこのくらいの寒さであった。懐かしい寒さにも感じる。子供のころを思い出し、滑る雪の中を歩きたくなった。 . . . 本文を読む

七千年前に彫られた、熊の顔!

2010年02月02日 10時21分11秒 | 縄文
熊の顔と言われても一瞬、冗談ではと思うかもしれない。ただの石にしか見えない。しかし、よく見ると目があり鼻がある。まるで幼稚園児の絵のようでもある。しかし、これはれっきとした早期縄文時代の遺跡から発掘された遺物。軽石に彫られた熊の顔であり、きちんと首が座るように底部が整理されている。胴体があった可能性もある。約七千年前から数百年間しか存続していなかった石刃鏃(せきじんぞく)の痕跡であった。 . . . 本文を読む