原野の言霊

風が流れて木の葉が囁く。鳥たちが囀り虫が羽音を揺らす。そのすべてが言葉となって届く。本当の原野はそんなところだ。

台湾シリーズ⑥―八田與一物語(2)

2012年08月31日 08時04分20秒 | 海外
  台湾に貢献した日本人として、李登輝元総督も最初にその名をあげる八田與一はダム建設により台湾の華南平野を大穀倉地帯に変身させた功労者であった(前回までのあらすじ)。1930年に完成したダムは、いまだに現役で稼働している。清国が「化外の地」と例えた台湾の近代化に、日本がいかに尽力していたかが分かる。同じ植民地とした朝鮮半島でも日本は同様の政策をとっていた。にもかかわらず韓国や北朝鮮は反日教育を徹底し、日本に対する感謝など全くない。台湾の人とは真逆。その理由は国民性の問題なのかもしれない。 . . . 本文を読む

台湾シリーズ⑥―八田與一物語(1)

2012年08月28日 07時32分52秒 | 海外
  蒋介石が亡くなった後、台湾の民主化を促進し、国民の選挙により初代総統となった李登輝さんが、自身の著書やインタビューに答えて、次のように幾度も語っている。 「台湾に寄与した日本人を上げるとしたら、嘉南大用水路を造り上げた八田與一技師の名が、いの一番に浮かぶ」 元総統が語る八田與一こそ、二十一世紀の現在に至るまで多くの台湾人に感謝されている日本人の一人。彼が建造したダムは、今も嘉南平野の中で燦然と生き続けている。 . . . 本文を読む

この木なんの木、気になる、気になる

2012年08月24日 08時10分23秒 | 自然/動植物
  ずいぶん昔に流行ったCMソングの一節だが、この植物を見た時、頭に浮かんだのがこのメロディーだった。はじめて見たと思った(実際は何度も見ていたかもしれないが)。とりあえず家に帰って図鑑を隅から隅まで眺めて、ようやくたどり着いた。ウドであった。独活と表記する。正直言うとはじめは「エゾウコギ」だと思った。エゾウコギもウドと同じウコギ科の植物だから似ているのは当然。だが残念ながら違った。エゾウコギは北海道の東部にしかない。かなりの希少価値。シベリアニンジンという別名があり、朝鮮人参なみの薬材としての価値がある。だがこれはウドであった。 . . . 本文を読む

異変という暗号を読み解く

2012年08月21日 07時50分35秒 | 社会・文化
  先日の久しぶりの山行はいろいろなことを考えさえられた。まだ8月半ばというのに、紅葉が目につくのだ。枝の内部に何かの影響(病気など)で一部の葉が枯れ、紅葉になることはある。だがそれがあまりにも多いと、それほど病気が蔓延するだろうかと疑う。やはり不自然だ。たんなる病気や土質の関係なのか、最近の不規則な気候がそうさせているのか。素人にはよく分からない。地球の環境汚染がジワリと接近していることはたしかなようだ。だが、それだけではないように思う。自然界が発する異変という暗号を読み解く時なのではないだろうか。 . . . 本文を読む

夏の野花とひと時

2012年08月17日 07時49分54秒 | 自然/動植物
  今年の道東は晴れ間が少ない。日本中が暑さに苦しんでいると言うのに、その暑さもあまり来ない。オリンピックが終わったとたん、ようやく夏の日差し。カメラ片手に久しぶりの山へ。秋までのほんのわずかな時だが野花はちらほら。あまり姿を見せてない。それでもいつもの場所にいつもの花があった。ただ今年は天候が不順なせいなのだろう、少し開花が遅れ気味。花もわずかで山にはあまり活気を感じなかった。やはり夏の太陽が足りないのか。これから日差しが復活すればと思ったとたんにまた雨の日々。この秋の収穫に不安を感じさせる。自然はなかなか意地が悪い。 . . . 本文を読む

「ヘイ・ジュード」が、思い出させたもの

2012年08月14日 08時06分36秒 | 社会・文化
  ロンドンオリンピックが終幕した。多くの記憶がまた刻まれた。競技はもちろんだが、ミュージカル仕立ての開会式と閉会式がよかった。上質のショーを堪能できた気分。印象的だったのはやはり、開会式のポール・マッカートニーだった。70歳という年齢を感じさせない若々しい姿に不思議な安堵感を覚えた。出演料1ポンドというのもちょっと驚いた。数多い自作の曲の中から彼が歌ったのが「ヘイ・ジュード(Hey Jude)」。なぜこの曲だったのだろうか。いろいろな思いが頭をよぎった。たぶん世界中のビートルズマニアはそれぞれの思いを浮かべながら、この曲を聴いたに違いない。 . . . 本文を読む

フジヤマのトビウオ

2012年08月10日 07時59分29秒 | スポーツ
  日本が想像以上に健闘したロンドンオリンピックもあとわずか。12日で終幕を迎える。世界が4年ごとに見る夢は次回のリオデジャネイロへと引き継がれる。今年で30回目を迎えたオリンピックだが、ロンドン大会はこれで3回目(1908年と1948年にも開催)。前の二回はいずれも日本は参加していない。今はもう歴史の片隅に追いやられ、知る人もわずかになってしまった感はあるが、1948年のロンドンは、当時の日本人にとって忘れられないエピソードを記した大会であった。古橋廣之進(1928―2009)の名前とともに、日本の記憶にすべき出来事であったと思う。 . . . 本文を読む

ドーピング疑惑

2012年08月07日 07時40分03秒 | スポーツ
  ロンドンオリンピックが盛り上がっている。日本選手の活躍もさることながら、運営ミスや誤審など、何かと話題が尽きない。特に目を惹いたのが、中国の天才スイマー葉詩文(16歳)のドーピング騒動だ。騒動と言っても欧米のジャーナリストが騒いだけ。実際はなにも問題がなかった。彼女の叩き出した記録があまりに凄く、驚きが疑問を呼んだものだ。競泳400m個人メドレーで世界記録を出し、そのラスト50mの記録が、同じ種目で金メダルをとった男子の記録より速かった。そんな馬鹿な!という驚きが、ある疑惑を思い出させた。中国が起こした過去の記憶が騒動の呼び水となったのではないのだろうか。 . . . 本文を読む

酷暑、御見舞。

2012年08月03日 07時43分17秒 | 社会・文化
  この夏、節電節電の連呼もしょうがないとは思うが、赤字だから値上げだと言う短絡的な経営方針を打ち出す電力会社よ。本当に企業努力をした結果の値上げと言えるのか。この夏を一段と暑くしている責任の一端が、電力会社にもあることを認識してほしい。それにしても、今年の日本列島はことのほか暑い。オリンピックの「熱」が暑さをさらに倍加しているのかも。朝晩の涼しい道東でも日中は汗ばむほど。暑さに負けずに、頑張れ日本!と、エールを送るために、涼しさとっておきの道東の風景を。これで少しでも涼しさを感じてもらえればと願う。あらためて、酷暑御見舞申し上げ候。 . . . 本文を読む