原野の言霊

風が流れて木の葉が囁く。鳥たちが囀り虫が羽音を揺らす。そのすべてが言葉となって届く。本当の原野はそんなところだ。

善意の暴走(ナニー症候群)

2013年04月30日 07時48分42秒 | 社会・文化
  ブルームバーグ氏と言えばニューヨーク市民には人気の市長である。その彼が今強烈なブーイングを受けている。彼が条例として出した「大容量の加糖清涼飲料水」の販売禁止に対する反発である。条例は3月12日から施行予定であったが、ニューヨーク最高裁に提訴され、この4月中旬に条例廃案の裁定がくだされた。「市長に、そこまで決定する権利がない」とされたのである。事の起こりはアメリカ社会に蔓延する不健康な肥満。その対策の一環として市長は清涼飲料水の制限を法案化しようとしたもの。市民の健康を第一に考えた善意から出発したものであった。 . . . 本文を読む

母の福寿草(その2)

2013年04月26日 08時00分00秒 | Weblog
  2009年4月3日のブログで、亡くなった母が自宅の花壇に植えた福寿草のことを話した。実はこの年の春、実家の花壇から福寿草三本を現在の住まいの近くに移植していた。翌年、花を開くかどうか、不安のまま見守った。三本の福寿草は何とか翌年花を咲かせた。だが、いかにもか細く、花をつけるのも周辺よりかなり遅かった。二年目の春も同様であった。三年目はちょっと悲惨で、一本しか花をつけなかった。やはり移植により弱り、これ以上は無理かなと思っていた。今年もやっと一本が顔を出していた。ところが4月21日夜の大雪。これで今年はダメだなと、半分以上諦めた。ところがであった・・・・ . . . 本文を読む

一人酒の時

2013年04月23日 08時00分00秒 | Weblog
  巷間では一人酒はあまり良いことではないということになっている。ストレス解消としては逆効果であり、早死にする確率が高くなるらしい。かく言う私であるが、たまに一人酒をやる(週に一度くらいか)。ストレス解消のためではない。私流の理由があるのだ。早死にするかどうかは、いまだ分からないが、極めて少量で酔いが回る。したがって深酒になる心配がない。風評は理解してはいるが、自分には当てはまらないだろうと高をくくっている。一人酒が、けっこう自分にとって貴重な時間となる。自分勝手な人間だからという批判もある。それらを含めて、一人酒の効能はあると言いたい。 . . . 本文を読む

ついに野鳥からもウイルスを検出!

2013年04月19日 08時24分43秒 | 海外
  ボストンの爆弾テロに注目が集まり、あまりスポットが当たっていないが、4月17日付の新聞報道はドキリとさせられた。中国の鳥インフルで、ついに野生のハトからもウイルスが検出されていた。3月末の鳥インフル感染の情報公開から、着実に範囲が広がり、中国全体では感染者は一日経過するだけで78人から83人(死者16人)に増えていた。中国側は依然として人から人への感染はないとしているが、17日には院内感染の可能性を示唆する報道があった。人から人への感染はパンデミックにつながる重大な問題。いまだにすべての情報を公開しない中国、同時にWHOの怠慢な対応に不安が広がる。 . . . 本文を読む

エゾアカガエル

2013年04月16日 07時48分42秒 | 自然/動植物
  雪が消え、新芽が目を出す頃。山の池、湿原ではカエルの大合唱が始まる。冬眠から覚めたカエルたちが子孫を残すための活動開始の合図なのだ。わが山の二子池はカエルの卵で埋め尽くされる。だが臆病で警戒心の強い彼らは、人が近づくだけで一斉に鳴りを潜める。だが所詮、カエルだ。じっと10分も静かにしていると、あっさりと警戒心を解く。水面から顔を出して声をあげ始める。鳴き役はもっぱらオス。メスを呼ぶのだ。短い北国の春の時間の中で、彼らは子孫を残すための大切な仕事を懸命に果たそうとしている。 . . . 本文を読む

春が咲いた!

2013年04月12日 07時38分47秒 | 自然/動植物
  誰が名付けたのだろうか?フクジュソウ(福寿草)とは随分「めでたい名前」だ。旧暦の2月頃に咲くので、旧正月にちなんで元日草とか朔日(ついたち)草と呼ばれていたとか。そんなところからめでたい名前が付けられたのだろう。他の地域では違うのかもしれないが、道東では春のいちばん先に花を開くのがこのフクジュソウ。続くのがコブシであり、エンレイソウやエゾカンゾウそしてエゾヤマザクラと続く。他に先駆け、春を真っ先に知らせる花である。一年中咲くタンポポより早い。北国の人はフクジュソウを見ると、長い冬の終わりを知り、ホッと息をつく。 . . . 本文を読む

軽業師。

2013年04月09日 07時53分48秒 | 自然/動植物
  ゴジュウカラ(五十雀)のことである。とにかく素早い。1秒もじっとしていない。木の幹を縦横に走り回る。逆立ちするように幹を下る姿はまさに軽業師。木めぐりという別名もあるほど。何がここまで彼らを動かすのであろうか。特に天敵と呼ばれるものがいるわけでもない。そんなに焦らなくても、いいのではと、思ってしまう。おそらく、遠い昔に埋め込まれたDNAの指令がそうさせているのであろう。自分の意思とは無関係に操られているとしたら、少し気の毒。だが、自然界はそれほど無駄ではない。彼らの動きにもそれなりの理由があるはずと、理解できないまま、納得している。 . . . 本文を読む

氷上の戯れ―オジロワシ

2013年04月05日 08時00分00秒 | 自然/動植物
  3月20日に塘路湖を訪れた。春の兆しはまだ見えず、湖面はまだ一面の氷。氷の上に雪が積もり銀世界となっていた。ふと見ると、黒い塊が点々と見える。どうやらオジロワシかオオワシが来ているらしい。数羽で遊んでいた。突きあったり、とび跳ねたり。望遠をいっぱいに伸ばして、姿を追った。この時はまだ気づかなかったが、家で拡大して分かった。オジロワシである。しかもまだ成鳥となっていない若鳥だった。二年か三年生くらいだろうか。餌を求めて湖にきたが、凍っていたために、遊ぶしかなかったようだ。間もなく彼らは北の地へ旅立つ。その準備運動でもあるのか。 . . . 本文を読む

群れないヤツ!

2013年04月02日 08時06分41秒 | 社会・文化
  ネットで波乗りをしていると、興味深い(?)記事に出会う。『名古屋港水族館のマイワシがたるんでいるので天敵のクロマグロを入れた』(朝日デジタル)。これは署名の記事である。マイワシの売り物である集団トルネードから外れて、水槽の底をのんびり泳ぐヤツがいたらしい。これは水槽に慣れて気が緩んだ証拠と判断された。そこで危機感をあおるためのクロマグロの導入となった。この記事を書いた記者の真意がどこにあるのかよく分からない。たぶん水族館のスタッフの言うままに記事にしたのであろう。誤解を生むような、ミスリードが盛り込まれた記事だと思う。 . . . 本文を読む