原野の言霊

風が流れて木の葉が囁く。鳥たちが囀り虫が羽音を揺らす。そのすべてが言葉となって届く。本当の原野はそんなところだ。

熊牛原野

2008年10月27日 11時38分02秒 | Weblog
標茶町の弟子屈町寄りの高原に多和平という町営の牧場がある。標高220メートルの丘陵地帯で、2200ヘクタールに及ぶ広大な牧場である。数千頭の牛や羊が放牧されている。見晴らしのいい丘の上からは360度にわたり広大な北海道の自然が眺められる。丘陵地帯なのでまっ平らな地平線ではないが、空と大地の区切りが鮮明に眺められる名所でもある。夏には多くの観光客が訪れている。 この多和平から南一帯、弟子屈町から標茶 . . . 本文を読む

騒がしき秋、深まる

2008年10月17日 14時13分04秒 | ニュース/出来事
ナナカマドの赤く色づいた実を目にするころから、北海道の秋はその足を一段と速める。緑の葉は黄色や赤へと装いを変え、朝晩の冷え込みが日に日に強くなっていく。短い秋はあっという間に過ぎ去り、本格的な冬が始まる。北海道には晩秋といった時期がほとんどない。秋が始まったなと思うと、冬の幕開けとなる。だがこの短い秋だからこそ、なかなかに趣がある。日ごとに自然が変わっていく。その変化をドラマを見るように感じる。朝 . . . 本文を読む

大山鳴動せず。

2008年10月14日 14時41分01秒 | 携帯電話用
写真は9月30日に撮影したものである。この前日湖水に美しい姿を映すこの山は噴火する兆候を見せていた。人体に感じないが地震を一日に150回以上発生させていたのである。山の名前は雌阿寒岳。標高1499m。右隣に見える美しい山は阿寒富士、標高1476mである。雌阿寒岳は頂上付近から白い噴煙が上がる活火山である。しかし、噴火の様子は全く感じられず、他山らしく微動だにしない雰囲気であった。人間たちが騒ぎ、慌 . . . 本文を読む

コッタロ湖から見た釧路湿原

2008年10月08日 09時02分14秒 | ニュース/出来事
遠くにシラルトロ湖。別荘の家並みも見える。右側の湿原はタンチョウが卵を産み、子育てをする湿原地帯となっている。手前の沢には釧路川が流れている。湿原の形態がよくわかり、細岡や釧路の湿原展望台とは一味違う風景であった。 1958年に国指定釧路湿原鳥獣保護区、1980年にラムサール条約登録地、1987年に釧路湿原国立公園の特別区に指定されている。 1万年前までの氷河期には釧路湿原も陸地化していた。しかし . . . 本文を読む

時は絶え間なく変化を刻む

2008年10月07日 08時50分46秒 | ニュース/出来事
生まれ故郷の北海道に戻ってきて、早くも3年の時が経過している。40数年に及ぶ時の壁は、生まれ故郷を異国に変えてしまったようであった。街の中の風景が変わるのは当然としても、周辺の山々を含む自然そのものまでが変化しているのには驚かされる。再び見た釧路湿原は初めて見るような風景に感じた。私が知っている湿原風景とたしかに違っていた。まずその呼び名。この湿地帯は釧根原野(または根釧原野)と呼ばれていた。「原 . . . 本文を読む