原野の言霊

風が流れて木の葉が囁く。鳥たちが囀り虫が羽音を揺らす。そのすべてが言葉となって届く。本当の原野はそんなところだ。

神話をふりまく、北海道新聞

2014年02月28日 10時14分26秒 | ニュース/出来事
  メディア・リテラシーという言葉がある。かなり前から話題になっているが、情報メディアを主体的に読み解いて必要な情報を引き出し、その真偽を見抜き、活用する能力のこと(ウィキペディアより)。これは主に受信者としての心得であるが、発信者つまりメディア側のリテラシーもある。マスメディアは様々な視点のもとに情報を発信し、一つの意見に偏らないように最大限心掛ける必要がある。マスメディアがある意図に基づいて報道すればその影響は大きい。信頼性・中立性が基本であり、第四の権力と呼ばれる理由も、ここにある。道民の8割が購読するという北海道新聞にはマスメディアとしての心得が欠けているのではないのだろうか。 . . . 本文を読む

小野田寛郎という人

2014年02月25日 11時42分43秒 | 社会・文化
  ひと月ほど前、新聞に小さな訃報記事が掲載された。小野田寛郎氏のものだ。記事を見た瞬間、あ、日本で亡くなられたのか、という不思議な安ど感があった。同時に1974年にルバング島から帰国した小野田寛郎氏の映像が蘇った。1945年に戦争が終了した後、29年間もジャングルの中で戦い続けた兵士の姿であった。瘦せた小さな体であったが、背筋を伸ばし、眼光鋭く、直立不動で敬礼。身体全体で日本軍を表現するかのような姿であった。ブラジルへ渡った以後の小野田氏を報じるテレビがあった。それをみるたびに、印象がどんどん変わっていったのを覚えている。 . . . 本文を読む

君を責める人など誰もいない。

2014年02月21日 10時26分04秒 | スポーツ
  浅田真央さんのオリンピックが終わった。結果は6位。メダルには届かなかった。君自身にとっては極めて不本意であろうと思う。我々もまた少しばかり残念に思う。君自身の実力からみればこの順位は納得できるものではない。日本中の期待にこたえられなかったことで、君は大きな悔いを持っているかもしれない。だがそれは違う。我々は君に感謝することはあっても責める気持ちなどまったくない。君が小さな時からフィギュア一筋に私生活をなげうって努力してきたことを知っているから。むしろ、その小さな背中に日本の期待のすべてを負わせてしまったことに申し訳なさを感じているからでもある。君は全力を尽くした。その誇りを胸に顔をあげて帰国してほしい。 . . . 本文を読む

2012年に選出された世界の元首の評定

2014年02月18日 10時45分01秒 | 政治
  今思えば2012年という年は不思議な年周りであった。日本に関連の深い国々のトップリーダーたちの選挙が相次いだ。日本を含めると7カ国。1月は台湾。3月にロシア。4月にフランス。10月に中国。11月にアメリカ。そして12月に韓国と日本。2年以上経過した元首もいれば1年余りの元首もいる。ハニームーン期間(6か月)を過ぎた彼らに、国民の厳しい勤務評定が出そろったようだ。世界の政治が変わるかもしれないと興味深く見守っていたが、その多くが国民の期待を裏切ってしまったようにみえる。これは私見ではなく客観的な報道を集めた評定である。 . . . 本文を読む

パンデミックの危機目前に

2014年02月14日 09時00分00秒 | 自然/動植物
  意外にテレビなどのメディアはあまり報じないのだが、今年に入ってから中国と韓国では鳥インフルエンザの感染が急増。特に深刻なのは中国での感染。この冬だけで175人の感染が分かり、36人が死亡(2月7日現在)している。中国当局は人から人への感染は見られなく、パンデミック(世界的流行)の恐れはないと発表。だが昨年春の発症以来、すでに感染者は300人を超し、死亡は60人余り。人と鳥との濃い接触や家族の看病などの関係から感染だけとして、人を介するパンデミックにはならないと言う中国。この言い分は本当に正しいのか、中国当局の発表だけに疑問が付きまとう。 . . . 本文を読む

中頓別では普通ですが、それが何か。

2014年02月11日 09時31分26秒 | 地域/北海道
  たぶん、全国的には全く話題となってはいないと思うのだが、北海道ではちょっとばかり話題となった話がある。村上春樹作の短編小説「ドライブ・マイ・カー」のなかで、タバコを投げ捨てるシーンがあり、それを見た主人公が「たぶん中頓別町ではみんなが普通にやっていることなのだろう」と、主人公の感想が記されていた。この部分に中頓別町の町議が噛みついた。掲載された月刊文芸春秋に抗議。町民の名誉を傷つけられたという。道民としてもこの抗議はなんだかな?という感じ。小説に登場するというのは、いろいろな意味でむしろチャンスだと、思うからだ。 . . . 本文を読む

たかが水、されど水。

2014年02月07日 09時57分31秒 | ニュース/出来事
  先日の道新に目につく記事があった。「無殺菌天然水、国内初の製造。札幌産ナチュラルミネラルウォーター」。審査に1年もかけてようやくパス。会員に定期販売するそうだ。なんでも欧州の基準ではナチュラルウォーターと呼べるのは一切の加工を認めない自然のままであることが条件。日本ではろ過や加熱した水もナチュラルウォーターとして認められているが、欧州に輸出する際は表示を変更するとか。正直、たかが水に何故これほどこだわるのか、と思ってしまった。というのも、わが町では欧州基準のナチュラルウォーターが無料でいくらでも噴出しているからである。 . . . 本文を読む

捕殺か保護か。

2014年02月04日 11時29分29秒 | 自然/動植物
  野生動物と人間の関係はいろいろと複雑である。おおむね人間の身勝手が中心となるが、そうばかり言ってられないこともある。とは言っても日本のイルカ漁に対するアメリカ大使の忠告などは全く余計な話で、アメリカ人の観念的な偏見はむしろ無視していい。もっと現実的な問題が日本にはある。日本の中でも比較的自然環境が整っている北海道にもいろいろな問題がある。むしろ自然が多い北海道だからこそ(なかでも道東)問題があるのだ。人間の生活を守れば自然動物が害され、ほっとけば人間が迷惑する。どちらを立てるわけにもいかず、堂々巡りの袋小路となる。 . . . 本文を読む