原野の言霊

風が流れて木の葉が囁く。鳥たちが囀り虫が羽音を揺らす。そのすべてが言葉となって届く。本当の原野はそんなところだ。

雪化粧(デジブック)

2013年01月29日 08時18分12秒 | 地域/北海道
  北国といえども道東は、例年、雪の降雪量はそれほど多くはない。ところが今年は昨年の12月を皮切りに雪がことのほか多い。1月もまたその傾向が続いている。雪は北海道の生活に響く。あまり好まれるものではない。しかし、そうはいっても北国の常としてこれを拒否することはできない。それなら積極的に雪を受け入れる気持ちになってみてはどうだろうか。森や湿原の大地をすっぽり包み込む雪は、冬の北海道の原風景でもある。自然はまるで化粧を施したようにも見える。寒く厳しい冬だからこそ、冬の風景を楽しむ余裕を持つことは悪くない。 . . . 本文を読む

空を舞うタンチョウ。

2013年01月25日 08時13分55秒 | 自然/動植物
  日本の各地には、そこだけでしか見ることができない風景というものがある。それがひとつのお国自慢となる。わが町(道東・標茶町)の自慢のひとつがタンチョウ。自然のままのタンチョウを心行くまで見ることができる。町の上空を悠々と飛翔する姿を毎日のように見ることができるなんて、道東広しといえどもそうはない。町自慢を兼ねて言う、これがわが町の日常であり、普通の風景なのです。だが、意外に町民はそのありがたみを忘れているかも。あまりにも日常的過ぎて。 . . . 本文を読む

今年も爆走、なのだが

2013年01月22日 08時34分20秒 | ニュース/出来事
  Sl冬の湿原号の季節がやってきた。2000年から運行されてきて今年で14回目を迎える。標茶町では今年(1月20日)もSLと並走して走るホーストレッキングが実行された。今冬にたった1日だけ行われる馬とSLの競演である。昨年の大雪と違って天気もいい。期待の中にSLが現れた。数十頭の馬が一斉にスタートする。ところが「あれっ!」なのである。SLの様子がおかしい。馬もなかなか追いつかない。どうやらスタートに失敗したらしい。先頭の二頭だけがやっとカメラにフレームイン。他の馬たちはどうした?時間にして十秒程度のドラマは、かくして無惨に終わった。 . . . 本文を読む

野生の本音。

2013年01月18日 08時18分47秒 | 自然/動植物
  雪が降り始めるとエゾシカが人家近くに現れる。山に餌が乏しくなるからだ。見慣れた道東の風景でもある。何気なく見ているとそのうちの一頭の動きがおかしい。妙に上下に頭が動いて移動している。近づいて分かった。右の前足の先が消失していた。基本的にエゾシカの天敵はあまりいない。強いて言えば人間。それも保護されているので限定的だ。そのために数が増えすぎ、農家に甚大な被害を与えている。エゾシカの前足を奪ったのは、おそらく交通事故。野生たちがいま生きるうえでの最大の天敵は車なのであろう。こうした事象はキタキツネでも見たことがある。 . . . 本文を読む

男の、身の処し方。

2013年01月11日 08時08分43秒 | スポーツ
  昨年の暮れ、ニューヨークからちょっぴり寂しいニュースが届いた。あの松井秀樹の引退宣言である。昨年夏に戦力外通告を受けて以来、他のメジャー球団からついにオファーがなかった。ひょっとしたら日本球界に再び返り咲く、という話もあった。だが彼の下した決断は引退であった。38歳。年齢的にはまだ十分できる。それでも彼は日本で再びという選択をしなかった。彼自身の心の中で一つの決着がついたということなのだろう。当然ながら、もしどこかの球団(メジャー)が入団を認めれば確実に彼は現役を続行しただろう。その自信もあったはずだ。だがそうはならなかった。それが彼が決めた身の処し方であったと思う。 . . . 本文を読む

鳥影、初撮り。

2013年01月08日 08時01分33秒 | 自然/動植物
  三が日があけたころ合いを見て、寒風吹き抜ける外へ。酔いに崩れかけた脳細胞には沁みるような風が痛く感じる。山に入ろうかと思ったが、年末の思わぬ雪で無理。やむを得ず山沿いを歩き始めた。目の前をアカゲラが飛翔する。あわてて追いかけると、深みにずぼり。カメラを守ることに必死になっているうちにアカゲラはどこかへ消えていた。酒に鈍った身体はどうやら反射神経にも相当なダメージを与えていた。雪まみれの身体を起こして見上げた空に鳥影が数羽。どうやらヒヨドリらしい。酔眼のせいかピントが合わない。ちょっとばかり残念な初撮りとなった。 . . . 本文を読む