今年はエゾカンゾウの当たり年なのかな。わが山にもたくさん咲いていた。昨年はこれほど咲いてはいなかった。なんでも三年に一度くらいの割で豊作がくるらしい。ラッパを思わせるその姿はなかなかに凛々しく見える。が、この花の命はたった一日限り。朝に開いた花は夕にはしぼんで落ちてしまうしまう。一日一花の原則で生きているのだ。だが、一つの茎からいくつもの蕾がうまれ、開花する日が少しずつズレる。そのために花が継続して咲いているように見える。今日見た花はその日限りの花。明日はまた別の花となる。一期一会のエゾカンゾウは山にひっそりと咲いている。 . . . 本文を読む
連日、洪水のように溢れるニュース。そのなかで人知れず流れて消えていくニュースがある。ネットでニュースを拾っている時、これを見つけた。全国紙には載らないような小さな記事だが、妙に心に残った。37年間、豊臣の埋蔵金を探し続けてこの世を去った一人の男の死亡記事であった。http://news.goo.ne.jp/article/asahi/nation/K2012062200301.html 世間的に言えば、愚かな夢を追い続けた男となる。しかし、家庭も定職ももたず、たった一人で埋蔵金を探し求めるエネルギーは一体どこから生まれるのだろうか?ささやかな疑問は少しずつ広がり、心の襞に沁み込んでいた。 . . . 本文を読む
6月に入って太陽を見たのは何日になるだろうか。リラ冷えの寒さに加えて、連日の鬱陶しい気象が続いている。梅雨がないというのが北海道の常識ではあるが、実は蝦夷梅雨と呼ばれる独自の呼び名がある季節でもある(2012年7月6日のブログ参照)。いまはまさに蝦夷梅雨の真っ最中なのだ。道東の山々は蝦夷梅雨に濡れて季節の時を刻んでいる。寒さは別にして、この湿り気は山の自然には大切な栄養剤。彼らの日々の成長にはやはり欠かせない。立ち込める濃霧、降り注ぐ小雨、人間には不向きな気候だが、これはこれで意味のある自然現象なのだ。しかし、ちょっとばかり寒い。 . . . 本文を読む
天候がどうもすっきりしない。蝦夷梅雨が始まったのかと思いながら、久しぶりに山の中へ。ポツリポツリと雨も降りだした。大きな木の影に雨宿りのつもりで身を潜めていると、ツィーツィーとけたたましい鳥の声。見上げた枝にニュウナイスズメがいた。だが嘴に何かを銜えているためか、鳴き声がこもったグー、グー。しかし、けたたましい鳴き声が山に響き渡る。周りに他の仲間がいるらしい。虫を銜えたニュウナイスズメはどうやらメスらしい。あまり動こうとせず、うろうろするだけ。雛鳥に運ぶ餌なら、いち早く巣へ行くはず。何をしているのか、しばらく様子を見ることにした。 . . . 本文を読む
北海道では爽やかな初夏の風が吹く季節となりました。近頃、盛んにテレビに登場し、活動に邁進される姿を拝見させていただいております。ますます意気軒高のご様子に、複雑な思いにかられる日本国民の一人です。消費税の増税に対しては「国民の生活が第一」「増税の前にやることがあるだろう」「国民との約束を守れ」と、現政府与党に対する意見を声高らかに宣言するその姿勢は、野党をもしのぐ勢いを感じます。その主張は極めて当を得ていると思っております。しかし、なぜでしょうか。あなた様が声を上げるたびに、妙な違和感が増幅することを禁じ得ません。いままで、見せつけられた言動不一致や突然の裏切りの記憶がそのたびに蘇るからなのです。 . . . 本文を読む
道東の街や野にリラの花が咲く季節となった。リラはフランス名(Lilas)、ライラックが英語名(Lilac)、そして和名はムラサキハシドイ(紫丁香花)。いろいろな呼び名がある。ハシドイを丁香花と書くなんていかにも日本語的。香り立つ雰囲気がよく出ている。香水の原料となる花にふさわしい。市の花でもある札幌ではもうとっくに「ライラックまつり」は終わっているが、道東はこれからが本番。この北国の花は昔から多くの歌人に親しまれ、歌に詠まれている。花ことばは友情、純潔、初恋、青春の思い出など。人はこの花に若き日の思いを込めているかのようだ。 . . . 本文を読む
やはり野に置け蓮華草、という言葉がある。野花はやはり自然の中で見るのが一番いい。北国の春は遅いが、ひとたび春となると一気にテンポがあがり、初夏へと突き進む。いろいろなの花が一斉に咲き始まる。6月は一番華やかな季節でもある。エゾヤマザクラが終わると、次に山で目立つのがエゾノコリンゴ(サンナシ)やコリンゴ(ズミ)の白い花。そしてエンレイソウやエゾカンゾウが次々に花を開く。小さなニリンソウやエゾノエンゴサクなどはフキなどの大きな葉の影で密かにはを咲かせる。今年もまたわが山の自然は新たな花化粧で迎えてくれた。 . . . 本文を読む
どこの国でも善い人がいれば、悪い人もいる。当たり前のことなのだが、いざ直面するたびに、その国のイメージが上がったり下がったり。それほどの事件でなくても、非日常の世界では日常で感じる以上のインパクトがある。異国の空での出来事はだからこそ忘れ難い。旅が面白いのはそんなこととの出会いの連続。だからやめられない。クロアチアは初めての国であった。首都のザブレグは当初から経由だけのつもり。滞在予定は全くなかった。ところがトラブルに遭遇。一泊することになった。予定外の行動はいつも意外性のある出来事を誘う。 . . . 本文を読む
ずっと前からそうであったのだが、近頃とくに中国という国が疎ましい。先日、在日中国大使館の一等書記官がウィーン条約(商業活動の禁止)の違反や、外国人登録法違反の疑いをかけられたまま、警察の出頭要請を無視して中国へ帰国してしまった。スパイ容疑も取りざたされている。韓国での野田総理との会談を拒否した影には尖閣問題もあった(東京都の購入宣言)。南シナ海でも怪しげな動きをして国際的にも孤立しかかっている時だけに、妙に蠢くこの国が不気味だ。反日運動のスローガンとなった「愛国無罪」を再び日本に突き付けてくる可能性を感じる。 . . . 本文を読む