原野の言霊

風が流れて木の葉が囁く。鳥たちが囀り虫が羽音を揺らす。そのすべてが言葉となって届く。本当の原野はそんなところだ。

雪原の舞姫

2009年02月27日 10時41分59秒 | 地域/北海道
アイヌの人たちが「湿原の神」と呼ぶタンチョウ。アイヌ語では「サルルンカムイ」いう。羽根を広げると二メートルに及ぶ大きさがある。白と黒の羽毛を身にまとい、頭の上に鮮やかな朱色の鶏冠を持つその姿は、まさに神と呼ぶにふさわしい。特に雪に覆われた湿原の中で見る姿は見る者を引き付ける。優雅な飛翔や愛を語るその姿に神の姿を見たアイヌの人たちの自然観に学ぶことは多い。 . . . 本文を読む

暖冬一転、豪雪!

2009年02月24日 06時34分42秒 | ニュース/出来事
暖冬にすっかり油断していた心のすきを突くように、突然のドカ雪。北国の冬はやはり甘くない。人間の油断をあざ笑うように現れる。爆弾低気圧はまるでテロのように雪と突風を運んできた。こんな雪は五年ぶりという声もある。街を一変させた雪景色は、道東に裏日本のような風景を現出させた。今年はいつもの北海道の気候とは全然違う。混迷する日本の政治と同様に、一寸先も読めない。 . . . 本文を読む

コマイ釣りも、暖冬効果!

2009年02月20日 06時37分53秒 | 地域/北海道
ラッコのクーちゃんフィーバーが続く釧路河口で、それほど目立たないけれども、釣り人の注目を集めているものがあった。コマイ釣りである。釣れだすとどんどん釣れる。どうやら群れで河口に集まっているらしい。コマイの中にはオオマイもちらほら。この釧路河口のコマイ釣りも、なんと暖冬のおかげだという。地球温暖化による天候不順は不安を募らせるが、意外な効果も与えているのである。 . . . 本文を読む

ラ、ラ、ラ、ラッコ!

2009年02月16日 10時12分50秒 | ニュース/出来事
今、釧路の街は突然のラッコ・フィーバーで沸いている。全国ネットのテレビや全国紙の一面を飾るニュースとして紹介された。市の中心を流れる釧路川、海への出口となる河口付近に架かる幣舞橋には連日、多くの人が一目見ようと押し寄せている。暗いニュースが多い昨今の世情を憂慮した神様が、癒しのプレゼントをくれたのかもしれない。この自然の小さな贈り物は、釧路の街に思わぬ効果も生み出している。 . . . 本文を読む

湿原、冬景色(2)

2009年02月13日 06時56分15秒 | 地域/北海道
冬の道東の見ものと言えばやはりSL。湿原号のSLが3月初旬まで走っている。タンチョウに見まもられながら、冬景色の中を疾走する姿は圧巻。やはり冬は北海道らしさを感じさせる季節である。中でもSLは人気もの。これを目当ての観光客も多い。2月のSLは釧路と標茶間のみを走る。煙を吐きながら釧路湿原を走るSLの姿は、誰の心にも懐かしさを感じさせる。冬の風物詩をいくつか紹介。 . . . 本文を読む

湿原、冬景色(1)

2009年02月10日 08時59分48秒 | 地域/北海道
細岡の湿原展望台に向かった。冬の湿原を見るためである。今年は思いのほか雪が多いのでその変化も見たかったからだ。雪は意外に見えず、ハンノキの林の中に隠れていた。雪が降ったすぐなら雑木林の上に雪がたくさん残り、白い世界はさらに強調されたであろう。それでも寒々とした湿原の風景が印象的であった。目をこらさなければ分からないが、釧路川の向こうにはたくさんのエゾシカの姿も見えていた。 . . . 本文を読む

終わりはいつも、ラフロイグ

2009年02月06日 10時01分12秒 | ニュース/出来事
舌に沁みるようなオイリーなタール味、鼻をつくスモーキーピートの香り。刺激が口の中から喉へと流れる。シングルモルトは味合うほど深みを増していく。しかも、日によってテーストは変わる。きっと、心の動きが微妙に影響するせいなのだろう。不思議な酒である。だがこの良さは万人のものではない。誰でも良いと思うわけではない。誰にも媚を売らない佇まいがある。モルト愛好家の多くは、そこが好きなのである。 . . . 本文を読む

台湾シリーズ①―西郷菊次郎を忘れない、台湾の人

2009年02月03日 09時18分05秒 | 海外
西郷菊次郎と聞いて、すぐその名を思い出す日本人はわずかしかいないだろう。西郷隆盛の長男で、第二代目の京都市長に(1904年、明治37年)当選した人物である。菊次郎はその前の1897年から5年間、台湾の宣蘭支庁長として赴任していた。この時に完成した堤防が百年を過ぎたいまもそのまま残っている。宣蘭市の繁栄のために大工事を完成した菊次郎のことを、台湾の市民はいまだに尊敬し、その名を刻んだ石碑を堤防に飾っている。 . . . 本文を読む