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寺井谷子
ふるさとを出てゆく春のマスクかな
春は進学に就職にと旅立ちの季節である。住み慣れた故郷を出て新しい世界へ向ってゆく。あるときは希望に膨らみ又あるときは不安に縮む。そんな自分の内面を秘する様にマスクで覆う。やがて様々な出会いと別れがあり人生が彩られてゆくのだがまだ今は一寸先の自分が見えていない。確かなのは大志程では無い我が志が微熱を持っていることだけだ。:俳誌「角川・俳句」(2019年4月号)所載。
<いらっしゃいませー俳句喫茶店・つぶやく堂ーどうぞお入りください>
寺井谷子
ふるさとを出てゆく春のマスクかな
春は進学に就職にと旅立ちの季節である。住み慣れた故郷を出て新しい世界へ向ってゆく。あるときは希望に膨らみ又あるときは不安に縮む。そんな自分の内面を秘する様にマスクで覆う。やがて様々な出会いと別れがあり人生が彩られてゆくのだがまだ今は一寸先の自分が見えていない。確かなのは大志程では無い我が志が微熱を持っていることだけだ。:俳誌「角川・俳句」(2019年4月号)所載。
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