政治の季節【稗史(はいし)倭人伝】

稗史とは通俗的な歴史書等をいいます。
現在進行形の歴史を低い視点から見つめます。

鳩山兄弟とか自民党とか細々したこと

2009-12-10 15:44:23 | 政治
どうもわたしが勘違いしていたらしい。
検察の二階に対する姿勢の変化についてである。

11月29日の投稿(しぶとい検察・甘い鳩山)の次の部分。
西松建設献金事件:二階氏秘書、立件へ 規正法違反容疑で (毎日jp 11/28)という記事に関して)

「今になって、二階側立件に検察が動き出したとすれば、いよいよ検察は次の行動に移る準備に掛かったのかも知れない。
二階側の立件はアリバイ作りであろう。
本命は鳩山か小沢か?」

しかし、いざ検察が実際にこんな動きに出たという記事を読んでわたしは、もしかして検察の意図は正反対ではなかったか、という疑いを持った。

二階氏秘書を略式起訴、罰金命令 西松建設巡る献金偽装 (asahi.com 12/10)
準大手ゼネコン「西松建設」が自民党衆院議員の二階俊博・前経済産業相側への企業献金900万円を個人献金に偽装していた問題で、東京地検特捜部は9日、二階氏の長田(おさだ)武敏・政策秘書(63)を政治資金規正法違反(虚偽記載など)の罪で略式起訴した。東京簡裁は罰金100万円の略式命令を出した。


これは小沢・鳩山問題への逆アリバイではなかったか?
勝算のない、時の政権党との戦いから退却するための苦しい戦術だったのではないか。
これで幕引きをすれば、二階の法的責任は問わないで済む。
議員は会計責任者の選任・監督に関して責任を負うが、この立証はほぼ不可能らしい。
これを鳩山・小沢に適用すれば、検察は自民・民主両党に公平に対応したという面子は辛うじて保たれる。

それはそれとして検察は大きなダメージを負ったのは間違いない。
「国策捜査」などという言葉が国民の間にすっかり定着してしまった。

鳩山首相も上申書とやらで一件落着となりそうである。
その鳩山首相、頭上に懸かる黒雲はまだまだ消えない。

普天間基地移設問題 鳩山首相、岡田外相らと会談 「かなり詰まってきている」 (FNNニュース 12/8)
沖縄県のアメリカ軍普天間基地移設問題をめぐって、鳩山首相は8日も、岡田外相、北沢防衛相と会談し、アメリカ側に伝える政府の方針について協議を行った。会談後、鳩山首相は記者団に「かなり詰まってきている」と述べた。


沖縄県民に突き上げられ、社民党に小突かれ、アメリカに叩かれ、岡田も北沢も言うことを聞いてくれない。
マスコミもやかましい。
自民党も何か言ってるらしいが、これだけはみんなが無視している。
しかし、「詰まってきている」は、「行き詰まっている」の間違いではないのか。
「雪隠詰め」というのもある。

兄貴に比べて弟の方は知恵がある。
開き直りも堂々としている。
「見たことも触れたこともない」というママからの9億円についてである。

「ママから9億円」鳩山邦夫氏認めた (NikkanSports.com 12/9)
約3年ぶりに開いたという政治資金パーティーの冒頭、邦夫氏は鳩山家の“子供手当て”といわれる安子さんからの資金提供について突然認めた。「見たことも触ったこともないが、兄や私の知らないところで母の善意が届いていたのだろう」と話した。

「関係の方が母から借りてくれたのだろう」と経緯を説明

「政治家は個人支出の部分も多く、そういう形で(資金が)払われていたのかもしれない」と、使途にも言及した。


「個人支出」という言葉で巧みに政治資金から切り離している。
しかし、毎月1500万円の「個人支出」とは凄まじい。

「私の収支報告書には一点の曇りもない。虚偽記載という犯罪行為はしていない」

収支報告書に記載がないのは、「個人支出」つまりお小遣いや生活費だったというわけだ。
これだと贈与税と追徴金だけで済む。
ついでに兄貴の足を強烈に引っ張っている。
それとも兄貴に言い訳の仕方を教えてやっているのか。
仲がいいのか悪いのか。
少なくとも仲良し兄弟には見えないのだが……。

それにしても気の毒なのは自民党だ。
小沢を責めようとしても、党の選対責任者の二階俊博が同罪。
鳩山由紀夫を責めようとすると、鳩山邦夫が同罪。

それもこれも、こういうツキのない男を党首なんかに据えておくからか?


東京サバイバル情報  ☆一時避難せよ☆)様より拝借させていただきました。

そういえばこんなこともあった。

前内閣官房長官の河村健夫が先月、小学校の運動会でアキレス腱断裂、緊急手術を受け、その後しばらく車いす生活をしていたらしい。

官房機密費2億5千万持ち逃げ犯

競技は「必殺三段重ね」という障害物競走で積み木を三段重ね、お菓子をもらってゴールするという競走だったという。
一位でゴールしたのはいいが、お菓子とアキレス腱の交換は痛かったろう。

自民党は一度お祓いでも受けた方がいいかもしれない。





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5 コメント

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Unknown (らむちゃのパパ)
2009-12-10 16:18:25
普天間基地移設問題のマスコミの報道は、きっこのブログやなんかを読んでいると、米国の前政権の関係者をひっぱり出してきて危機だ危機だと騒いでいるのは、日本のマスコミだけみたいですよ。鳩山総理もそのあたりのことはよくわかった上でのことではないですかねぇ。
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Unknown (らむちゃのパパ)
2009-12-10 16:22:22
言い忘れましたが、3Kなんか例によって、ルース大使が顔を真っ赤にして怒鳴ったとか、全く架空の話をねつ造して報道して、我々国民に現政権に対してネガティブな印象操作をしていたようです。ドタバタ絆創膏だらけなのは、自民党の議員だけでなく、マスコミもまた同じのようです。
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Unknown (Ping)
2009-12-10 18:21:21
ここまで来ると自民には本当に何かがとりついているのかと思ってしまうくらいです。
50年以上も続けて権力の座にいれば、悪政の果て、権力により泣かされた人、この世から去らねばならない状況に追い詰められた人は数知れずですから。
その人たちの怨念が権力という魔法の杖を失った自民を苦しめていたりして。案外お祓いしたら祈祷師も腰を抜かして逃げ出すくらいのものがとりついているとか
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失礼します。 (ara)
2009-12-10 19:55:03
暫くです。
検察のイメージダウンは自業自得でしょう・・・・バランス感覚の失った検察は暫くこれから先、浮かぶ瀬もないでしょう・・・・
バカな国民でも流石に検察の意図を察してます。
普天間の問題はそれほど難儀なことではありません。
アメリカは何れ、日本へご機嫌伺いしなければならなくなるでしょう。
アメリカの怒りは、実は「焦り」からくるものです。中国との押し競饅頭なのです。
実力者小沢さんの600人詣で、見ましたか、
尋常ではありません。暫くするとアメリカの小沢さん詣でが始まります、見ていてください。
何としても日本に留まりたい、という思いが焦りを呼んでいるのです。
日本は、小沢さんは、これ以上アメリカのタカリ体質(金食い虫)に付き合ってはいられないのです。共倒れになってしまいます。
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ara様 (亭主)
2009-12-16 05:57:18
>アメリカの怒りは、実は「焦り」からくるものです。中国との押し競饅頭なのです。

考えようによっては、「娘一人に婿二人」かもしれませんね。
アメリカと中国が日本に言い寄ってきている。
日本にアメリカ・中国の二人を手玉に取るぐらいの度胸と知恵があればいいのですが。
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