政治の季節【稗史(はいし)倭人伝】

稗史とは通俗的な歴史書等をいいます。
現在進行形の歴史を低い視点から見つめます。

福田康夫研究Ⅱ

2008-07-08 11:38:54 | 福田康夫
福田首相、北京五輪開会式への出席を正式表明 (NIKKEI NET 7/6)

これまで行きたいけど、行くと匂わすだけでなかなか明言できないでいた福田も安心して表明できた。

北京五輪開会式に出席する意向を明らかにしているブッシュ米大統領が「米国の選手を励ます機会だ。行かないのは、中国の人たちに失礼だから行く」と述べたのを受け、首相が明らかにした。

こんなことまでアメリカ追従というのも情けない。

【洞爺湖サミット】福田首相、七夕飾りに「温故創新」 羽田元首相の座右の銘…  (産経ニュース 7/7)

「温故創新」
なかなかいい言葉だ。


「温故創新」とは、昨年12月に首相が孔子の故郷、中国山東省の曲阜を訪ねた際に、孔子の「温故知新」をもじって揮毫したのと同じ言葉だ。

本人も気に入っていたのだろう。

 ただ、「温故創新」は、かつて民主党の羽田孜元首相が座右の銘としていて、繰り返し遣ってきた言葉でもある。羽田氏は首相時代の平成6年5月の衆院予算委員会でも「私はよく頼まれると下手くそな筆で『温故創新』と字を書きます。古きをたずねてから新しさを積極的につくり出すという言葉です」と述べている。

こうなるとずいぶん話が違ってくる。
「創」は創造、創作、独創の創。
こういうものは自分で「創つてこそ」価値のあるものである。
「温故知新」をそのまま使うならそれはそれでいい。それを「温故創新」と改変するのもいい。日本にも和歌の世界では昔から”本歌取り”という技法があった。現代でも”パロディ”は創作活動の一分野として確立している。
しかし、他人の作った言葉を借りる場合は別であろう。黙って使えば盗作、盗用といわれても反論できまい。


大体、他人の言葉を使っていながら”新しきを作る”というのは矛盾であろう。
”あたらしきを創る”をモットーにしながら人真似をする。


福田首相がこうした経緯を知っていたかどうかは不明だが、永田町ではかねてから「あれは羽田さんの言葉だ」(ベテラン秘書)という声が上がっていた。

知っていたなら教えてやればよかったのに。
しかし、本人の自尊心を傷つけるのでは、と思うとなかなか注意しにくかったのだろうな。


多分本人はまだこのことに気づいていないだろうから、早くだれか言ってやれ。そうじゃないとまたどこかで得意げに「温故創新」と書くかも知れない。




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